AMD7nmとなり、ついにIntelよりプロセスで先行できるZen2は非常に強力になっているみたい。半分の速度のAVX/AVX2とか、Load/Storeが2ポートしかないとかいったZenでの弱点をつぶし、おそらくIPCではSkylakeを上回れると期待できそう。初代Ryzenは、AVX2が弱いためにx265が速度が出ない問題があったのだが、Zen2ではx265も速度を期待できそうだ。また、グリスでなくはんだと明言されているあたりも安心できる。
キャッシュを増量も驚異的で、キャッシュ容量が減少傾向なIntelとは対照的になっている。というか12/16コアのL3=64MBって、もうeDRAMかというレベル。恐ろしい時代になったものだ…。
問題はあとから16コアが来ます、ということになってしまったことで、どれを買えばいいか迷ってしまうということ。やはり3950X(16コア)を待つべきなのだろうか? まあお買い得なのが3900X(12コア)なのは自明だけど…。
あとAMDといえば一番の問題は日本での価格。クオカード…。
とりあえず、7/7が楽しみ。
IntelIntelのほうはついに10nmが動き出し、IceLakeが発表された。IPCが18%も向上するとされており、これは最近のアーキテクチャの変更としてはかなり大きいように思う。Haswell→SkylakeのIPC改善がぱっとしないものだっただけに、非常に楽しみなところだ。
問題は、このIcelakeがデスクトップにやってくる気配がないこと。
https://ascii.jp/elem/000/001/873/1873186/どうやら、10nmは(難産なだけに)初期の14nm同様、やっぱりクロックが上がらないらしく、デスクトップには向かないということらしい。記事中では否定的な書かれ方がされているものの、やっぱり14++でIceLakeを作ってほしいなあという気持ちが強い。ダイサイズが問題ならもうGPUとかThunderboltとかなくてもいいからさ… → あるいはCascadeLake-Xの後継でもいいのよ? IceLakeはサーバー向けはあるらしいからいけるのでは?
おもしろかったのは、シングルスレッドの性能をBroadwellと
比較したもので、ぱっと見た感じ
Broadwell 1.00
Skylake 1.09
Kabylake 1.22
WhisleyLake 1.42
IceLake 1.47
となっていること。
まず、Broadwell->Skylakeはアーキテクチャが変わっているのに向上率が低い。これはまあやっぱりな、という感じで、Skylakeの拡張がぱっとしなかった感触と一致すると思う。というかSkylakeの本命はSkylake-Xで、AVX512の導入の準備をした、というだけの位置づけなのだろう。(AVX512をport0/1で束ねて実行できるように演算ポートを再配置するとか、L2を8wayから4wayにしたりとかいろいろ)
そのあとのKabylakeからWhiskeyLakeにかけては同じSkylakeアーキテクチャなのにぐんぐん性能が上がっているのもびっくり。これは同じアーキテクチャなので、クロックががんがん伸びたとみることができて、14→14+→14++のプロセス改善効果が大きいことを表しているのだと思う。そして、もとの記事中にもあるように、IceLakeでの大きなIPC向上は、10nmの低クロックによってほぼ相殺されてしまうというのがなんとも悲しい…。まあ10+/10++とかいっそ7nmとかに期待すればいいのだろうか?