PCの構成
前の記事に詳細を。一応構成パーツを再掲するとこんな感じ。
PCを組む際の方針
今回は16コアの5950Xを使用するので、PBOなどを設定するとそれなりに熱が出るかもだし、PBOでは冷えればその分クロックも上がるらしいので、なるべく冷やすようにしたい。
どのくらい冷えるのか、どの程度の熱なのかはいろいろ情報がすでにあるにせよ、結局のところは使ってみるまでよくわからない。
思ったより冷えなかったからと言って、あとからファンを追加したりするのは経験上とても面倒なので、組む段階ではざっくり「ファンをたくさんつければ冷えるはず(暴論)」に従って可能な限り冷却を高めつつ、冷却が過剰ならPWMでファンの回転数を下げてノイズを抑えていく方針で。
幸い、今回のマザーボードにはPWMピンがこれでもかとあるので、PWM分岐ケーブル等も活用すれば、ファンをたくさんつけてもすべてPWM制御するのに問題はなさそう。
まあ、ファンのPWM設定とか面倒になるので、普通は真似しないほうがいいかも?
ケース (Define 7 Compact)
Define 7 Compactを開けたところ。
取り付けられるケースのファン構成はこんな感じ。
前面 | 12cmx3 or 14cmx2 |
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上面 | 12cmx2 or 14cmx2 |
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背面 | 12cmx1 |
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底面 | 12cmx1 |
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デフォルトでは、背面に12cm, 前面に14cmファンが1基付属する。今回は前面には簡易水冷、背面には別のファンを用意したので、付属の14cmファンは取り外し、12cmファンは底面に移動。
天板(上面パネル)を取り外したところ。上面にも防塵フィルタがついている。
この上の写真の天板は完全にふさがれているものだけど、ケース付属の箱に入っている別の天板には排気用の穴がついていて、こっちを使うと上面ファンで排気できるようになる。
今回は、なるべく冷やす方針ということで、もちろん穴がついたほうの天板を使った。そこまで熱くないPCで静穏性重視なら、最初の天板を使ったほうが静かになるし、ほこりも入りにくいと思う。
前面パネルの側面には、スリットがついていて前面はこのスリットから吸気することになる。スリットには防塵フィルタがついていて、ほこり対策はばっちりな一方、若干抵抗が大きそう。
前面パネルパネルの奥はこんな感じ。ここに360mmまでのラジエータを取り付けることができる。今回は280mmを取り付け。
前の記事でこのケースは作業がしやすそうとい言った理由がこちら。こんな感じで、上面のパネルを一度完全に取り外してしまうことができる。そのため、上部の配線が非常に行いやすい。
そのほか、よく外す側面パネルがネジなしでワンタッチで外せるようになっていたりと、とにかく使い勝手の良いケース。
電源の取り付けとケース底部
Seasonic Platinum電源 750W。
電源をケースに取り付けたところ。左側にHDD用の3.5インチベイがあるが、これは取り外しが可能で(左)、これを取り外すと底面に12cmファンが取り付け可能。今回はHDDはつけないので、これを取り外したところが右のような感じ。
マザーボード: B550 AORUS Master
今回使用するB550 AORUS Master。バックパネルもしっかりついていて安心。
VRMヒートシンクがごつくて、簡易水冷でエアフローが弱くてもしっかり冷えてくれそう。
組み込み
なんか組み込み途中の写真がなかったorz
そこそこ組み込んでうえから覗き込んだところ。このようにケースの天板が完全にとれると、上から手を入れての作業がとてもしやすい。なにより、マザーボードの上部に配線すべきものを忘れててやり直しみたいな、過去何度もやった事故を防ぐことができて精神衛生上すごくよろしい。
Define 7
Compact なので、たしかにATXケースにしてはみっちり詰まっている感じがするが、この天板が取れることにより非常にスムーズに作業することができた。
唯一ひっかかったのが簡易水冷をCPUソケットに取り付けるところ。どうもあのAMD標準ブラケットは私は苦手で、何度も失敗してしまった。
製品のマニュアルから図を引用するとブラケットに引っ掛けるだけなのだが、下記マニュアルの 「1.」→「2.」の順序でやると(力が足りないのか)押し込むことができず、「2.」のように右側を引っ掛けてから、うまいこと金具だけを左側に引っ掛け、その状態でソケット上で「1.」のようにねじ止めしてなんとか設置できた。
ただ、最初どうすればいいのかわからなくていろいろ調べたとき、他のこの簡易水冷をレビューされている方で困っている方はいなそう(というか簡単だと述べられている方が多かった)ので、私だけかもしれない(あるいは私の力が足りないのか、不器用なのか…)。
まだ天板はつけない状態で、稼働テスト中。
通常この簡易水冷は14cmx2のファンで冷やすけど、今回は昔使っていた別の簡易水冷の14cmx2をさらに追加して、ラジエータをサンドイッチで冷やすようにしている。
どういうことかというと、このケースではさっき紹介したように、前面に防塵フィルタもしっかりついていて、
ケース内←吸気ファン←ラジエータ←防塵フィルタ←外部
となるといかにも抵抗が強そうなので、吸気を補助するべくファンを追加して
ケース内←吸気ファン←ラジエータ←吸気ファン←防塵フィルタ←外部
という感じでラジエータをファンでサンドイッチしてみた。正直過剰かなとも思うけど、その場合はファンの回転数を抑えればいいだけ。
デメリットとしては、追加したファンの分、ケースの内側にラジエータが寄るので非常に長いGPUは搭載できなくなること。ただ、自分はそんなにハイエンドGPUを買う予定はないので、CPUの冷却を重視した。
なお、写真のメモリ配置は間違っているので注意。メモリスロットが
左 [1] [2] [3] [4] 右
とあるときに、メモリを [1][3] に刺しているが、これは本来 [2][4] に設置すべき。そうしないとDDR4-3600で回らなかった。
前面から。その辺に転がってた9cmファンを前面の一番下が空いてたので追加している(え゛)。無理矢理感漂うけど前面を閉じたら見えないので気にしない。
組みあがったところ
というわけで無事完成。(メモリ位置は修正済み) ファンは簡易水冷のものとその他のケースファンを統一できてよかったと思う。
前から見るとこんな感じ(左)。シンプルでかっこいい。天板のスリットのデザインもわりと好き(右)。
今後
というわけで、このコンパクトなケースにしてはアホみたいにファンを搭載したPCが組みあがった。PBOで遊びたいあまり、正直やりすぎた気もするので、これで冷えないってことはない…よね?
無事組みあがったので、これからしばらくはPBO周りの設定で遊んだ後、ベンチマークをしてみる予定。
特に昔買ったIntel i9 7980XE (18C/36T) と比べてどうなのか、気になるところ。
5950Xにぶっちぎってほしい気もする一方、i9 7980XE は2017年当時25万強ぐらいしたので、3年経ったとはいえ、5950X(11万弱)にボロ負けてしまうとそれはそれで悲しいのだが、さてどのくらい差がつくか…。
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