の無い方が宜い。突如としてしかも簡に「大いさ」とのみ云つた方がいかにも大きく聞える。「其」が這入ると一寸したとだが説明的になり少し執拗くなつて趣が損じる〉
沼波瓊音、前掲書。
徳田秋聲俳句への評と、詠まれた当時の逸話が面白いです。
※『新古俳諧奇調集』(内外出版協会、明治39年3月)。
02-13 21:31
僕が「俳諧奇調集」を編んだ時巻頭へ写真版で入れる為に秋聲君に使を遣て此句の揮毫を頼んだ、所が使が貰つて来た短冊を見ると「白菊や其大さ月輪の如し」とあつた、其儘写真にして仕舞つたが、後で聞いて見ると全く覚違ひで書いたものださうな。今「大いさ」と「其大いさ」と比較して見ると確に「其」
02-13 21:22
有難がつて居た〉
沼波瓊音『俳句研究』東亜堂、明治40年5月
※薔薇のルビは「しやうび」
〈 白菊や大いさ月輪の如し 秋聲
白菊の大きさが月程ある、と云だけのことだが、此句を誦するといかにも大きく清らかな花の様が眉に迫る。「月輪」と云語が殊に働いて居る。これは「新潮」にある句だ。
02-13 21:21
〈 はらゝゝと薔薇零るゝ月夜かな 秋聲
月下、風無きに薔薇の花瓣がはらゝゝとこぼれると云清い趣。
僕の友人が書画帖を秋聲君の所へ持つて行つて句を請うた、すると君がこの句を書いて「零」の字に「コボ」と片仮名で傍訓を添へた。友人は「ハヽルビ入りの句とは流石に小説家だ」と云て甚く
02-13 21:17
西村賢太の存在は、藤澤清造の存在を世に知らしめたと同時に、余人が新たに清造研究を行う障害にもなっていたでしょうね(下手に関われない)。
遺志を継いでくれる研究者が現れればいいんですけど。
02-13 17:21
【加藤朝鳥の体形】
大泉黒石『山と峡谷』(二松堂書店、昭和6年5月)に
「肥大漢加藤朝鳥」(15頁)
「立正大学の加藤朝鳥といふ法外に肥つた先生」(161頁)
等の記述があり、相当な肥満漢だったらしいことが窺えます。
02-13 16:51
@mizukami_jidai ずっとくだけた文章ですね。仰るとおり、中村武羅夫かも知れません(岡栄一郎の線もなくはないと思います)。
02-13 16:41
@mizukami_jidai 生田長江・森田草平・加藤朝鳥共編ですので、朝鳥が秋聲名義で書いたのかとも思いましたが、朝鳥執筆の項目(3、20、31、33、38、40、57、58、69、107、112、156、以上コマ数)と秋聲名義の項目とを比較すると、明らかに文体が異なるようです。朝鳥署名の文章はやや古風な漢文訓読調で、秋聲名義の項は
02-13 16:39
Author:亀井麻美
kamei asami
德田秋聲,徳田秋声,德田秋声
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