本日は、Firebase に加えられる多くの改善点を紹介します。以下をご覧ください。
公開ベータ版の ML Kit の紹介
モバイル デベロッパーにとって、機械学習がさらに使いやすくなりました。本日発表(*原文公開当時、以下同)する ML Kit は Firebase SDK に追加されました。ML Kit を使用すると、経験豊富な ML デベロッパーでも初心者でも、Android と iOS の両方でアプリに強力な機械学習機能を組み込むことができます。
ML Kit には、テキストの認識、顔の検出、バーコードのスキャン、画像のラベル付け、ランドマークの認識といった一般的なユースケースですぐに使える一連の API が含まれています。これらの API は、機能に応じて、端末上またはクラウドで実行されます。端末上の API はデータをすばやく処理し、ネットワーク接続がない場合でも動作します。クラウドベースの API は
Google Cloud Platform の機械学習テクノロジーの能力を活用して、より高い精度を実現します。高度なユースケースで独自の
TensorFlow Lite モデルを使用することもできます。モデルのホスティングや配信は ML Kit に任せることができるため、アプリの機能開発に集中できるようになります。
これらの 5 つの API は最初のステップに過ぎません。今後、さらに多くの API をリリースする予定です。早期テスターとして API を試してみたい方は、
お申し込みフォームにアクセスして、ウエイティング リストに登録してください 。
Android アプリと iOS アプリのどちらでも、機械学習を活用してユーザー エクスペリエンスを改善することができます。ML Kit によって、あらゆる経験レベルのデベロッパーがすぐに機械学習に取りかかれるようになることを願っています。
詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
Performance Monitoring の改善
昨年の I/O では、アプリのパフォーマンスを分析して、アプリを高速かつレスポンシブに保つことを支援する
ベータ版の Performance Monitoring を発表しました。それ以来、多数のアプリで採用されています。Flipkart、Ola、Swiggy など、世界最大規模のいくつかのアプリで Performance Monitoring が使われるようになり、現在 Google では、1,000 億のパフォーマンス指標を毎日提供し、デベロッパーがアプリの品質を高め、そのユーザーを満足させることを支援しています。
SDK がテストで十分な実績を残したため、Performance Monitoring はベータ版を卒業することになりました。この変更に伴う改善点が、本日コンソールに反映されています。
まず、Performance Monitoring のダッシュボード上部に問題点のフィードが追加されました。このフィードにより、アプリの各部分で発生したパフォーマンスの問題をひと目ですばやく把握できるほか、Firebase が判定した問題の重大度が示されます。
次に、動作がぎこちない、またはフリーズしているアプリの部分を簡単に特定できるようになりました。Performance Monitoring によってレンダリング問題が特定され、アプリで画面ごとにドロップされるフレームの数が示されるので、問題をすばやくトラブルシューティングできます。Play ストアにアプリを公開していれば、追加のコードを記述しなくても、
Android Vitals で報告されるレンダリング問題の詳細を簡単に取得できます。Performance Monitoring をすぐに使うには、
こちらのドキュメント をご覧ください。
より優れた分析およびアクセス管理コントロール
Firebase 向け Google アナリティクスを使用すると、プロジェクトの各アプリの分析をいつでも確認できます。昨年、
StreamView および DebugView レポート を追加したことにより、データをリアルタイムで表示できるようになりました。また、アナリティクスのレポート全体にリアルタイム カードが追加され、ユーザー行動をリアルタイムでより詳しく把握できるようになりました。
アナリティクスについては、さらに 2 つのアップグレードが予定されており、プロジェクト レベルのレポートと柔軟なフィルタが追加されます。プロジェクト レベルのレポートでは、プロジェクトのすべてのアプリで発生していることを確認できるため、アプリビジネスをより包括的に把握できます。また、柔軟なフィルタを使用すると、データをより適切に細分化できるため、重要なインサイトが得られます。これらのアップデートは、数週間以内にリリースされます。
本日、もう 1 つのアップデートを Firebase コンソールにリリースします。このアップデートには、改善された ID およびアクセス管理が含まれています。これにより、他のデベロッパーを簡単に招待してプロジェクトで共同作業したり、これらのデベロッパーのアクセス権をコントロールできるようになり、すべて Firebase コンソールから行えます。
Firebase Test Lab の iOS への拡張
Firebase では、Android と iOS の両方に対応するプロダクトを作ることが常に最重要課題でした。そのため、Test Lab が Android に加えて iOS にも対応することを発表できるのは、特に大きな喜びです。
Test Lab では、用意された実機と仮想端末でテストを実行して、実際の使用環境をシミュレートできます。Test Lab for iOS の追加により、アプリのリリース前でも、Android と iOS の両方でアプリの品質を高めることが容易になります。
Test Lab for iOS は、数か月以内にリリースされます。このプロダクトの早めに試したい方は、すぐに
こちらのフォームからお申し込み いただき、ウエイティング リストに登録してください。
まだ始まったばかり
これまで、Firebase はすばらしいプロセスをたどってきましたが、まだ最初のステップに過ぎません。引き続き Google Cloud Platform との統合を推し進めることにより、デベロッパーが Google の途方もないスケールのインフラストラクチャを簡単に活用できるようにしたいと考えています。また、皆さんのようなデベロッパーを支援するにあたり、機械学習がもたらす可能性に大いに期待しています。Predictions と ML Kit は最初の 2 つのステップですが、今後さらに多くのプロダクトを追加したいと考えています。
いつもご協力いただき、ありがとうございます。多くの発表の詳細については、Google I/O での発表をすべて録画した
YouTube プレイリストをご覧ください 。Firebase Alpha プログラムにまだ参加していない方は、ぜひプログラムに
参加して 、このプラットフォームの未来を形作る一員になってください。皆さんが次にビルドするアプリを見るのを楽しみにしています。
Reviewed by
Khanh LeViet - Developer Relations Team
この記事は Francis Ma、 プロダクト責任者による The Firebase Blog の記事 "What’s new in Firebase at I/O 2018 " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
I/O 2016 で Firebase をバックエンド サービスの集合体から完全なアプリ開発プラットフォームへと拡張してから、まだ 2 年しか経過していないことが信じられません。それ以来、Firebase がデベロッパー コミュニティに受け入れられているのを見て嬉しく思っています。現在、毎月 120 万個のアプリで Firebase が積極的に使われています。
Google がどれだけ成長しても、Google のミッションは変わりません。つまり、Google は、モバイルアプリ チームがアプリを実装してからその品質を改善し、ビジネスを拡大させるまでに至る開発サイクルのすべてのステージで、成功を収められるよう支援します。
そのようなすばらしいデベロッパー コミュニティの存在は、大いなる名誉であると同時に、非常に重い責任も感じています。Google を信頼してアプリを開発していただき、ありがとうございます。皆さんが Firebase を使って作ったアプリに関するストーリーを聞くことは私たちの励みであり、皆さんの成功が日々仕事をする原動力になっています。
VIDEO
本日は、Firebase に加えられる多くの改善点を紹介します。以下をご覧ください。
公開ベータ版の ML Kit の紹介
モバイル デベロッパーにとって、機械学習がさらに使いやすくなりました。本日発表(*原文公開当時、以下同)する ML Kit は Firebase SDK に追加されました。ML Kit を使用すると、経験豊富な ML デベロッパーでも初心者でも、Android と iOS の両方でアプリに強力な機械学習機能を組み込むことができます。
ML Kit には、テキストの認識、顔の検出、バーコードのスキャン、画像のラベル付け、ランドマークの認識といった一般的なユースケースですぐに使える一連の API が含まれています。これらの API は、機能に応じて、端末上またはクラウドで実行されます。端末上の API はデータをすばやく処理し、ネットワーク接続がない場合でも動作します。クラウドベースの API は Google Cloud Platform の機械学習テクノロジーの能力を活用して、より高い精度を実現します。高度なユースケースで独自の TensorFlow Lite モデルを使用することもできます。モデルのホスティングや配信は ML Kit に任せることができるため、アプリの機能開発に集中できるようになります。
これらの 5 つの API は最初のステップに過ぎません。今後、さらに多くの API をリリースする予定です。早期テスターとして API を試してみたい方は、お申し込みフォームにアクセスして、ウエイティング リストに登録してください 。
Android アプリと iOS アプリのどちらでも、機械学習を活用してユーザー エクスペリエンスを改善することができます。ML Kit によって、あらゆる経験レベルのデベロッパーがすぐに機械学習に取りかかれるようになることを願っています。詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
Performance Monitoring の改善
昨年の I/O では、アプリのパフォーマンスを分析して、アプリを高速かつレスポンシブに保つことを支援するベータ版の Performance Monitoring を発表しました。それ以来、多数のアプリで採用されています。Flipkart、Ola、Swiggy など、世界最大規模のいくつかのアプリで Performance Monitoring が使われるようになり、現在 Google では、1,000 億のパフォーマンス指標を毎日提供し、デベロッパーがアプリの品質を高め、そのユーザーを満足させることを支援しています。
SDK がテストで十分な実績を残したため、Performance Monitoring はベータ版を卒業することになりました。この変更に伴う改善点が、本日コンソールに反映されています。
まず、Performance Monitoring のダッシュボード上部に問題点のフィードが追加されました。このフィードにより、アプリの各部分で発生したパフォーマンスの問題をひと目ですばやく把握できるほか、Firebase が判定した問題の重大度が示されます。
次に、動作がぎこちない、またはフリーズしているアプリの部分を簡単に特定できるようになりました。Performance Monitoring によってレンダリング問題が特定され、アプリで画面ごとにドロップされるフレームの数が示されるので、問題をすばやくトラブルシューティングできます。Play ストアにアプリを公開していれば、追加のコードを記述しなくても、Android Vitals で報告されるレンダリング問題の詳細を簡単に取得できます。Performance Monitoring をすぐに使うには、こちらのドキュメント をご覧ください。
より優れた分析およびアクセス管理コントロール
Firebase 向け Google アナリティクスを使用すると、プロジェクトの各アプリの分析をいつでも確認できます。昨年、StreamView および DebugView レポート を追加したことにより、データをリアルタイムで表示できるようになりました。また、アナリティクスのレポート全体にリアルタイム カードが追加され、ユーザー行動をリアルタイムでより詳しく把握できるようになりました。
アナリティクスについては、さらに 2 つのアップグレードが予定されており、プロジェクト レベルのレポートと柔軟なフィルタが追加されます。プロジェクト レベルのレポートでは、プロジェクトのすべてのアプリで発生していることを確認できるため、アプリビジネスをより包括的に把握できます。また、柔軟なフィルタを使用すると、データをより適切に細分化できるため、重要なインサイトが得られます。これらのアップデートは、数週間以内にリリースされます。
本日、もう 1 つのアップデートを Firebase コンソールにリリースします。このアップデートには、改善された ID およびアクセス管理が含まれています。これにより、他のデベロッパーを簡単に招待してプロジェクトで共同作業したり、これらのデベロッパーのアクセス権をコントロールできるようになり、すべて Firebase コンソールから行えます。
Firebase Test Lab の iOS への拡張
Firebase では、Android と iOS の両方に対応するプロダクトを作ることが常に最重要課題でした。そのため、Test Lab が Android に加えて iOS にも対応することを発表できるのは、特に大きな喜びです。
Test Lab では、用意された実機と仮想端末でテストを実行して、実際の使用環境をシミュレートできます。Test Lab for iOS の追加により、アプリのリリース前でも、Android と iOS の両方でアプリの品質を高めることが容易になります。
Test Lab for iOS は、数か月以内にリリースされます。このプロダクトの早めに試したい方は、すぐにこちらのフォームからお申し込み いただき、ウエイティング リストに登録してください。
まだ始まったばかり
これまで、Firebase はすばらしいプロセスをたどってきましたが、まだ最初のステップに過ぎません。引き続き Google Cloud Platform との統合を推し進めることにより、デベロッパーが Google の途方もないスケールのインフラストラクチャを簡単に活用できるようにしたいと考えています。また、皆さんのようなデベロッパーを支援するにあたり、機械学習がもたらす可能性に大いに期待しています。Predictions と ML Kit は最初の 2 つのステップですが、今後さらに多くのプロダクトを追加したいと考えています。
いつもご協力いただき、ありがとうございます。多くの発表の詳細については、Google I/O での発表をすべて録画した YouTube プレイリストをご覧ください 。Firebase Alpha プログラムにまだ参加していない方は、ぜひプログラムに参加して 、このプラットフォームの未来を形作る一員になってください。皆さんが次にビルドするアプリを見るのを楽しみにしています。
Reviewed by Khanh LeViet - Developer Relations Team