Google Maps JavaScript API を活用してウェブ アプリケーションを構築する開発者の方のために、JavaScript コンソールのエラーメッセージ表示をこの数か月にわたり改善してきました。この変更のねらいは次のとおりです。
- 開発者の方にもっと詳しいエラーメッセージを提供する
- エラーの解消方法を開発者の方に提供する
- エラーメッセージを表示するポップアップをやめる
- エラーが発生した時でも利用者に対してポジティブな印象を作り出す
開発者は JavaScript コンソールを普段どのように利用するのか? いつ? なぜ?
ウェブ開発者はアプリケーションの開発やデバッグの際にブラウザツールを利用します。開発者は、アプリやライブラリ、API に関するいろいろなメッセージを JavaScript コンソールで確認することができます。Google Maps JavaScript API はユーザーに対して数種類のエラーメッセージをコンソールに表示してきました。しかし、ウェブ開発者が問題の原因を突き止め、解決策を探るために必要な情報がそのメッセージでは十分に説明されていないことがありました。
ユーザーが古いエラーメッセージを見た時何が起きていたか?
以前のポップアップ型のエラーメッセージは、ウェブページの上に表示されていました。ユーザーは、そのページで地図を操作することがなかったとしても、この JavaScript の警告画面の OK ボタンをクリックしないとウェブページを操作することができませんでした。また、概要的なエラーメッセージが 4 種類用意されているだけでした。
改良版では開発者とユーザーは何を見ることができるのか?
現在、コンソールには 22 種類のエラーメッセージを表示します。このメッセージの一覧は
ドキュメントでご覧いただけます。さらにエラーメッセージとあわせて、開発者サイトに記載されたそのエラーの解決方法へのリンクも表示します。反対に、エンドユーザーに対するエラーメッセージは簡素化されました。
また、たとえばマップの読み込みが失敗したとしても、改良されたエラーメッセージはマップ要素内に表示され、ユーザーはそのページの残りの部分を引き続き操作することができます。
今回の変更によって、開発者のみなさんの実装やエンドユーザーとのインタラクションの改善に繋がることを望んでいます。
Posted by Kosuke Mizubayashi, Technical Solutions Engineer