[この記事は Android のプロダクト マネージャー Jamal Eason による Android Developers Blog の記事 "Android Studio 1.0" を元に荒木が翻訳・加筆しました。詳しくは元記事をご覧ください]
本日、ついに Android Studio 1.0 をリリースしました。Android Studio は Android チームが公式に提供する統合開発環境です。元になっているのは Java IDE として人気の高い IntelliJ IDEA(コミュニティー エディション)です。
Android Studio を初めにプレビュー版としてリリースしたのは昨年の I/O のときでした。開発者の皆様からのフィードバックは大変役立ちました。ありがとうございます。Android 1.0 は
Android Developers の Web サイトから安定版リリースとしてダウンロードできます。
Android Studio をダウンロード
Android 向けのアプリを開発してくださっている皆様、これから開発しようという皆様、今が Android Studio 1.0 をダウンロード(または以前のバージョンからアップグレード)するときです。Chrome のリリース チャンネルと同様に、Android Studio も複数のリリース チャンネルから更新を受けることができます。Stable(安定版)、Beta(ベータ)、Dev(開発版)そして Canary(最新ビルド版)です。Canary ビルドが開発の最先端で不安定である可能性があり、Stable が十分テストされている安定版です。Android Studio の最新機能をチェックする必要に応じて、これらのリリース チャンネルの中から選んでください。
Android Studio の機能
Android Studio がリリースされたことで、開発の流れを加速する様々な機能が利用できるようになりました。以下に Android Studio の主な機能をいくつか挙げました。完全な機能一覧は
Android Studio の Web サイトをご覧ください。
セットアップ
- 初回セットアップ ウィザード: 初回のセットアップ時に、必要な Android SDK のインストール、開発環境の設定、テスト用のエミュレーターの作成を行うことができます。加えて、コード テンプレートも用意しました。
- サンプルのインポートとテンプレート: Android Studio に含まれているウィザードを使って、新しいプロジェクトの テンプレートや Google のコード サンプルをインポートすることができます。
コードとリソースの編集とユーザー インターフェイス デザイン
- コード編集: Android Studio では IntelliJ IDEA が提供するインテリジェントなコード編集機能を利用することができます。コード補完、リファクタリング、コード解析などです。
- 文字列編集の国際化: Android Studio でアプリで利用する文字列の翻訳を管理できます。
- ユーザー インターフェイス デザイン: アプリのレイアウトを、複数の画面サイズ、言語、API バージョンで一覧することができます。
パフォーマンス解析
- メモリー モニター: 時間とともに変化するメモリーの使用状況を確認することで、アプリのパフォーマンス改善に役立ちます。
統一されたビルド システム
- Android Studio は Gradle に基づいたビルド システムを利用しています。これにより、柔軟で拡張性の高いビルドが IDE の中でも外でも実現できます。ビルド システムは Studio 自体からは独立しているため、Studio をアップデートしてもビルドには影響しません。
- このビルド システムの主な機能は、ビルド バリアント(デバッグ版とリリース版、無料版と有料版など)、スプリット(複数 APK)、multi-dex 、サード パーティーのライブラリーの依存関係の管理などです。
Google Cloud サービスにすぐアクセス
- Android Studio を使えば Google Cloud のバックエンドや Endpoints、Google Cloud Messaging をアプリに組み込むのも簡単です(詳細)。
移行と更新
現在 Eclipse をご利用の方は、
移行ステップを確認した上でインポート ウィザードでプロジェクトをインポートしてください。
以前のバージョンの Android Studio をご利用の方も、バージョン 1.0 にアップグレードしてください。たくさんの新機能と不具合修正が含まれています。
また、Gradle プラグインのバージョン 1.0 もリリースしました。Android Studio と Gradle プラグインの間の連携も安定しており、一方だけをアップデートすることもできるようになりました。以前のバージョンからの更新について、詳しくは
技術リリース ノートをご確認下さい。
フィードバックを募集しています
我々はいつでも Android の開発環境の改善に努めています。すでにテスト機能の改善やゲーム開発のサポート改善などが予定されていますが、開発者が Android の開発環境に何を求めているのか教えていただきたいのです。
ぜひ
アンケート(5 分程度)にご協力ください。皆様のお声が次の Android Studio の機能を決めます。
ご質問
Android Studio やその周辺の開発ツールはオープンソースで開発されています。
Android のバグ トラッカーにバグを登録していただくこともできます。Android Studio の機能や移行方法についてご質問がある方は、
Google+ の日本語コミュニティーでお問い合わせください。
Posted by
Yuichi Araki Developer Relations Team