惜しいことをした…。あんな面白い(左翼オチにとっては)記事を読む愉しみがなくなってしまった…。などと考えていたら、何のことはない、エイプリルフールネタだったようで。。。
そして、その次の記事「オーストラリア、ラッド首相の対アボリジニ謝罪演説を日本にあてはめてみます」を読んである意味安心しました。これぞ彼女らしさ全開の記事だと私は思います。(しかし、こういう妄想記事を書くことが元気が出る記事だとは…orz。)
そんな私も、彼女の記事を見ると、つい記事を書く意欲が湧いてしまいます。そういう意味ではありがたい存在かも知れません(笑)。
といっても、彼女の今回のノー天気な主張を見て、思い起こした以下のイザヤ・ベンダサン(山本七平)の「日本人とユダヤ人」の一節を紹介するだけなのですが…。それでは、引用開始と行きましょう。
「朝鮮戦争は、日米の資本家が(もうけるため)たくらんだものである」と平気でいう進歩的文化人がいる。ああ何と無神経な人よ。そして世間知らずのお坊っちゃんよ。「日本人自身もそれを認めている」となったら一体どうなるのだ。その言葉が、あなたの子をアウシュヴィッツに送らないとだれが保証してくれよう。これに加えて絶対に忘れてはならないことがある。朝鮮人は口を開けば、日本人は朝鮮戦争で今日の繁栄をきずいたという。この言葉が事実であろうと、なかろうと、安易に聞き流してはいけない。
もちろん私は、必ずしもそれだけが原因とは思わないが、朝鮮人にはそう見えるのである。「われわれが三十八度線で死闘して、日本をも守ってやったのに、日本人はそのわれわれの犠牲の上で、自分だけがぬくぬくともうけやがった」という考え方である。
たとえこれが事実であっても、これは日本の責任ではないし、日本が何か不当なことをしたのでもない。だが全く同じことを、第一次世界大戦の後に、ドイツのユダヤ人もいわれたのだ。「われわれが西部戦線で死闘していた間、あいつらは銃後にあって、われわれに守られてぬくぬくともうけやがった」。ユダヤ人は確かにそういう位置にいた。そしてその多くは商人であって戦後のインフレにも強かった。しかし戦争を起したのはカイゼルとドイツの首脳であってユダヤ人はこれには責任はない。
しかし、戦争に際して、ユダヤ人だけが何か不当なことをしたように言われ、それが次第に拡大され、ついには、もうけるためユダヤ人が戦争を起したように非難され、それがアウシュヴィッツにつづくのである--。前述の文化人さんよ。自分の子のためにも、このことを忘れないでほしい。
ユダヤ人にはないが、もう一つの特異な面を日本はもっている。かつての日本人は、全有色人種のプロテクターをもって自他ともに任じていた。全有色人種を労組にたとえ、白人を経営者にたとえるなら、日本は実に輝かしい闘争委員長であった。私の知っているあるパキスタン人は、プリンス・オブ・ウェールズとレパルスが日本海軍航空隊に撃沈されたと聞き、喜びの余り、徹夜で踊り狂ったという。この感情はあらゆる有色人種にあった。
だが、あの大闘争に敗れてから二十五年、日本はいつのまにか、白人カルテルの重役になり、OECDに列し、南阿では公然と「名誉白人」になっている。ああ「名誉白人」。かつての労組長の彼にそそぐ目は複雑だ。一方、キリスト教徒・共産主義者白人カルテルも彼に気をゆるしているわけではない(その「におい」のゆえに)。
もちろん政治天才の日本人が政治低能のユダヤ人のようなへまはやるまい。またユダヤ人のもっていなかったもの、すなわち自らの政府と強大な武力をもっている。しかし一方、かつては民衆の暴動であったものが、今や、一国の政府の行動として起される時代にもなっている。すなわち政府が先頭に立って、ある人種の全財産を没収し、その人種の全員を国外に放逐しても、たいしてニュースにもならない時代にもなってきた。
従って、全地球的な規模において、日本人が、今、どういう位置にあるのか、いろいろと考えさせられるのは、私だけではあるまい。こういった点でも、ユダヤ人の歴史が何らかの参考になれば幸いと思う。
【日本人とユダヤ人/しのびよる日本人への迫害の章より引用】
そういえば、これを村野瀬さんのコメント欄で引用したら、必死に噛み付いてきた人もいたなぁ。。。よっぽどこの山本七平の指摘が図星で嫌だったのだろう。
オーストラリアの今回の謝罪に関して言えば、絶滅寸前に追い込んだアボリジニの反撃などありえないから安心してできたのかも…。それにたいした補償もしないようだし。補償のない謝罪なんか単なるポーズだってーの。そんな謝罪の真似事して、中韓の連中が納得するわけなかろーが。
(下種の勘繰りになりますが、オーストラリアが捕鯨を槍玉に挙げた時期とこの謝罪の時期が一致しているのは決して偶然ではないと私は思ってマス。)
それに比べて、我が日本の立場はどうでしょう?日本をそねみ憎悪する人間が十何億人と隣近所にピンピンしておりますが…。核ミサイルを向けながらネ。
何はともあれ、世間知らずでノー天気なお坊ちゃん(お嬢ちゃん)の妄想には、正直あきれ返ってしまう…。なまじっか正義感だけは強いから、たちが悪いねー、と思うこの頃でした。
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