私がつねづね民主党に感じていた「きな臭さ」「胡散臭さ」について、上手く言い表している秀逸記事だと思いましたので、転載させていただきます。
(ブログ主さんには転載について了解を戴いております。なお、色文字・下線は独自につけました。)
◆ナチズムに似たり
支那の習近平副主席に対して、1ヶ月以前という慣例を破って特別扱いしたことが、天皇陛下の「政治利用」にあたるのではないか、という批判がある。
これに対する鳩山首相の弁明は、報道によれば以下の通り。
「日中関係をさらに未来的に発展させるために大きな意味がある。判断は間違ってなかったと思う」
「あまりしゃくし定規に考えるよりも、本当に大事な方であれば若干の変更があっても、天皇陛下のお体が一番だが、その中で許す限りお会いいただく」
残念がら、上記の弁明は言葉が不足しており、意味不明瞭である。よって、補足すると。
「日中関係をさらに未来的に発展させるために(政治的には)大きな意味がある。判断は(政治的に)間違ってなかったと思う」
「あまりしゃくし定規に考えるよりも、(政治的に)本当に大事な方であれば若干の変更があっても、天皇陛下のお体が一番だが、その中で許す限りお会いいただく」
さて。どうであろうか。
カッコ内の「政治的に」以外に、何か適当な言葉があるかね(笑)
他に適当な言葉が見つからないだろうが、それは明らかにこの件は「政治的」だからである。
間違えてはならないが、天皇陛下が「政治的」なのではなく(天皇家は、戦後60年間にわたって、政治的にならないように細心の注意を払ってきた)陛下を利用しようとする輩が「政治的」なのである。
天皇家が政治的に利用されてきたのは戦前の歴史に詳しいが、その反省の上にたった戦後の努力を水泡に帰すものである。陛下が、このような事態を意図したり喜んだりするわけがないではないか。
さらに気をつけなければならぬのは、「政治的」を「政治的だと言わない」のは、ナチズムの手法にそっくりであることだ。
ナチの強制収容所の入り口看板に「労働すれば自由になる」と書かれていたのは有名である。
実態は、まったく逆で、なんとガス室に送られるのであった。
政治権力は、白を白くないといい、自由を奪う行為を自由だと偽る。
言葉を自由にもてあそび、実態を固溶しながら、権力は独裁へと移行するのだ。
たんに、決断力がないとか、常に閣内不一致だとか、無能だとかいうことではない。
私は、そういうレベルをこえた「きなくささ」を、現下の政権に感じている。
自民党が良かったとか、他にどこが良いとかいう次元の話ではなくて、国そのものが変貌しながら今まで見知らぬ何かに溶けて変わるという気味悪さである。
独裁政権は、常に言葉の意味を溶かすところから始まるのである。
【引用元:ナチズムに似たり/40過ぎて独身で(断じて言い訳ではない)】
私が上記記事を読んで、ふと思い出したのが、次の山本七平と岸田秀の対談↓。
(~前略)
山本 個人主義は、ある意味でヨーロッパの理想型みたいなんだけれども、これは「何々をしない」ということが一つの誇りになっているんです。
団体規約でもなんでもなくて、自分対神の約束で、これはしない、あれはしないという原則がはっきりしている。
そして、これがはっきりしていればいるほど、社会が尊敬し、信用してくれるわけです。
前にアメリカ国務省日本課長のシェアマンと話したとき、アメリカ人の理想型とはこの意味の個人主義だと言ってましたな。
だいたい、人間の信頼関係というのは、マイナス的なものでして、「彼はこれだけは絶対しない」というところから始まるわけです。
汝、殺すなかれ、盗むなかれと同じで、あの人はここへ来ても私を殺さない、私から物を盗まない、私に対して偽証しない、というそこから始まるわけでしょう。
だから個人が神との契約の形でそういう規範をきちんと持っていることによって、信頼関係が成り立つわけで、これが彼らがいう個人主義の理想型なんですね。
岸田 そして日本人にはその形がない。
山本 でね、私は人々がなぜ自民党を支持するのだろうかと考えたんです。
すると、やっぱり信頼関係というのは、日本人の場合も、最終的に何かをしないということなんですね。
あいつは飲む・打つ・買うのとんでもない奴だけど、こういうことはしないという信頼の仕方がありますね。(笑)
自民党への支持というのはこれなんだな。
とんでもない奴だけど何かをしないと信じてる。
つまり、自分たちが自覚していない伝統的な文化的規範に触れるようなことはしない、という信頼があるんですよ。
自民党は伝統的な政治文化の上に乗っかってるだけでしょう。
ところが野党はそうじゃないですね。
前に話に出た栃木県の市会議員の一家心中の場合の新聞記事みたいな日本の伝統的行動規範に根ざさない論理ばかり言ってるから、最終的に何かを托するかとなると、そういう気にならないということでしょう。
岸田 日本共産党が私有財産を認める用意があると言ってみたり、公明党が日米安保の意味を見直すと言ったりするのも、「何かをしない」という信頼性をかもし出したいわけですね。
(後略~)
【引用元:日本人と「日本病」について/個人的な自我/P72~】
民主党の気味悪さの元は、こうした「日本の伝統的行動規範に根ざさない論理」を露わにしつつある点なのではないか…と思います。
余談になりますが、民主党には、前原国交相や、松原仁議員など保守派と見做される人たちがいますが、これは単に民主党が本性を隠す為のカムフラージュ役に過ぎないのではないでしょうか。
現実の民主党の動きを見ていると、彼らは民主党が保守であるという幻想を振りまく以外、何の影響力もありません。
客寄せパンダのようなものです。
民主党に期待している保守派がいるとしたら、いい加減目を覚ませ!と言いたいですね。
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