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一知半解なれども一筆言上

山本七平マンセーブログ。不定期更新。

八百長のある国、日本。八百長の無い国、アメリカ。【追記あり】

最近の鳩山民主政権の対米交渉ぶりを見ていて危なっかしい感じがしませんか?

交渉相手がどういう相手だか把握した上で交渉するのだったら構わないのですが、どうもひとりよがりっぽく交渉している気がしてなりません。
(まぁ、これはあくまでも私の印象に過ぎないのですが…)

なぜそう思えるのか考えていて、ふと思い出したのが次に紹介する山本七平の記述です。

今日はアメリカ人とはどういう相手なのかが、それを示唆している彼の記述を「日本人とアメリカ人」の中から紹介していこうと思います。
この本は、昭和天皇の訪米をきっかけに書かれたもので、その際のエピソードも出てきます。

日本人とアメリカ人―日本はなぜ、敗れつづけるのか (ノンセレクト)日本人とアメリカ人―日本はなぜ、敗れつづけるのか (ノンセレクト)
(2005/04)
山本 七平

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◆「いやなら出て行け」を許す空間

では一体アメリカとは何なのか。
アメリカという形で統一された「伝統なき空間的モザイク」が、組織として機能するように構成している枠組みは何なのか。

「憲法です、そしてそれに基づく法規です。アメリカとはそれだけの国で、それ以外には何もありません」。

これは、細川氏と話している所に入って来た『デンバー・ポスト』の論説主幹の言葉である。
氏の言葉をきいていると、「法的規制以外にアメリカ人を規制するものはないし、あってはならない」というふうにも聞こえる。

その通りかもしれぬ。

否応なしにモデイク型に多様化した文化が併存するなら、文化的統合とか伝統的・慣習的規制とかは許されず、ましてや文化の中心である中央への指向で統合するわけにもいかず、「明記された法」という枠組み以外のことでは、各人は勝手たるべしと言う以外にない。

ところが各人勝手といえば、「法の間隙をうめるため」、各人勝手に法とか規約とか規則とか相互契約とかをつくり、その構成員とその当事者はそのルールを守るという以外に、統合の方法はなくなる。

そこでアメリカとは「法だらけ」の国で、「石を投げたら弁護士にあたる」という形になる。

まず合衆国憲法にはしまり、州憲法、州法、古法、町法、村法から、私的な法、いわば博物館法、店内法、家法とでも言うべきものまで、各人が勝手に判定しているという感じである。

そして法がそれより”上級”の法と衝突すれば、弁護士のお出ましとなるわけであろう。

「何かといえばすぐ弁護士、こんなに法だらけではきゅうくつでたまらんでしょう」

「いえ、アメリカにはスペースがありますからネ、その州の州法がいやなら、気に入った州法の州へ行け、ということですな。端的にいえば、ばくちをやりたくなったらネバダ州へ行け、死刑反対なら死刑のない州へ行け、禁酒州にいたいなら酒をのむな、ということなんです」

とNさんは言った。

「じゃ、全部いやだったらどうすればいいんですか」

「そんならアメリカから出てけ、でしょうネ。ここは何しろ、”入ってきた人間の国”ですから、いやなら”出てほかへいけ”という発想が絶えずあるんです。これは町にも、村にも、店にもあります」

(~中略~)

そしてこれは店でも変わりはない。
いわば、ここはオレの店だ、オレの店に入ってくるなら、オレ様の定めた店内の法規に従え、いやたら出てほかへいけ、であって「お客様は神様」ではない。

このことを最初に知らされたのは、ワシントンでNさんとコーヒーハウスに入ったときであった。

見ればカウンターの上に「禁煙」と書いてある。
店主の定めた店内法規であろう。私は内心甚だ不愉快であった。

◆コーヒーハウスにもある”店内法”

というのは、それは、国務省での討論のあと、コラムニストのコノー氏に会いに行く途中で、簡単にいえばコーヒーを飲んでいっぷくしたいから入ったのである。

喫茶店に入って、「禁煙」とやられては、欲求不満がつのり、余計にタバコが吸いたくなる。

「禁煙をやぶったら、どうなります」「つまみ出されるかもしれませんな」と言ってNさんは、南部の禁煙バーでの体験を話してくれた。

禁煙バーとか禁煙コーヒーハウスとかは、アメリカでは少々流行らしい。

そういうバーに入って、Nさんがカウンターで喉をうるおしていると、町のオニイちゃんといった風体の二人づれが入って来て、禁煙を無視してタバコに火をつけた。

その瞬間、店主が、ものすごい見幕で、「タバコが吸いたきゃ、ほかの店へ行け。オレの店に入るのならオレの店のルールに従え。いやなら出て行け。」 と怒鳴った。

アメリカ人が拳銃をつきつけるのは、ああいう時なんですよ。二人はすぐ出て行きましたから、それですみましたけれど……」ということであった。

(~中略~)

◆法による規制には文句を言わぬ

店内法、館内法、ホテル内法でこの有り様、全くアメリカ人は「それは法規だ」と言い出すと、始末の悪い問答無用の人間になる

もっとも多人種モザイク国家にはこれ以外に秩序を保つ方法はないのかもしれぬが、サンフランシスコの市警の交通整理を見たときには、問答無用のその荒っぽさには少々あきれ、つくづくと「日本でこんなことをやったら、大変なことだろうな」と思った。

一言でいえば、ルール違反者に対してはきわめて”非民主的”であり、全く”人間性無視”の”物理的規制”を平然と、無表情でやってのけるのである。

それは、その日の三時ごろだったと思う。

千葉県知事、いわゆる殿様知事の故加納久朗氏の弟さん、二世の加納久憲氏(氏については後述する)を都ホテルに訪ねようと、ホテルを出た。

すると次の十字路に人だかりがしており、交通はストップで、名物の電車もとまっている。
セント・フランシス・ホテルから天皇が出てくるところらしい。

こういう交通規制に対して、アメリカ人は少しも文句をいわず、急ぐものは迂回し、暇なものは見物している。

アメリカ人は、権利の主張はうるさいが、「天皇のため交通どめまでして……」といったような、日本的な小姑的批判は皆無である。

見れば、とまった電車の前の窓に腰を掛けて、カメラをかまえているひま人もいる。
警戒は厳重で、上空をヘリがとび、周囲の高いビルの屋上には、ライフルをもっているらしい者が、ジーッと下をにらんでいる。

白バイが二台、パトカーが二台、次に何かの車があって、そのうしろの大型車が天皇の車、つづくのが市長の車であろうか。それがホテルの入り口に並んでいる。

群集は歩道に並んで見ている。
だが、並んでいると、天皇から遠くなるにつれて天皇の方がよく見えないから、遠い者はつい隣のものより車道へ首を出す結果になる。

するとその隣のものは車道へ半歩ほど出る。
その隣はさらに出る、何しろ車止めになっているから、ついついみなが車道へと出てしまう――どこの国でもこういう風景は同じことで、結局天皇の行進方向の道路の歩道からは、天皇の車から離れるに従って次第に人が車道へとはみ出して来て、天皇の車のあたりを底辺にした長辺二等辺三角形の人垣ができ、その人垣の頂点は行進方向の車道のまんなかになり、道路をふさいでしまった形になっている。

日本なら「車道へ出ないで下さい」「道をあけて下さい」と拡声機で怒鳴りつづけるところだろうが、パトカーも警官も平気でこれを放置している。

一体この、車道にあふれた群集をどう整理するつもりなのか。

◆群集すれすれに突っ走る白バイ

天皇が出てきたらしく、ホテルの入り口が少しざわめいている。
その瞬間、私は思わずアッと言いそうになった。

白バイが二台、走り出した。

この二台が、車道に出ている人の列すれすれにダダダダッと走るのである。
群集は驚いてダダッと後ずさりする。
二台は一定のところまで行くとUターンをして、またものすごい勢いで、女性のバストすれすれにつっ走る。

群集はまたダダッと後ずさりする。

警官は全く無表情でこのUターンを数回くりかえし、結局、一言も発さずに、群集を”物理的”に歩道に押し上げてしまった。

それを見きわめてパトカーが走り出し、ついで天皇の車も動き出し、一行は飛行場の方へ走った。

こういうときの警察官の表情は、まるで仮面のように無表情、そしてこれは「法の命ずるところで私の意志ではない」といった態度、文字通りの法の執行吏である。

確かに「車道に出るのはルール違反」であろう。

違反と知ってやっているのだから、これを規制するには、何の注意も必要がない、”物理的”に規制すればそれでよろしい、というのがおそらく彼らの考え方である。

そして不思議なことに(否、アメリカ的感覚では当然なことなのかもしれぬが)、これに対して抗議らしい態度を示したものは、一人もいない。

みんなそれがあたりまえ、という顔をしていた。

日本なら「権力的」とか「非民主的」とかいった非難の大合唱になるであろう。

だがこういうことは、この国では「個人の生命の安全」のために、必要不可欠のことかもしれない。

真珠湾攻撃のパニックのとき、なぜハワイで、日系が手引きしたというデマのもとに日系狩りが起こらなかったのか、多人種国家の中で、関東大震災の朝鮮人殺害のような悲劇がなぜ起こらなかったかを調べてみた。

そして何よりも驚いたのがその瞬間における徹底した物理的規制である。

外出禁止令と電話使用禁止令ですべての人間を家にとじこめて遮断し、これを群集化させず、デマの電話交換をやらせず、ラジオによる一方的指示のほか一切を断って魔女狩り的騒動を防いでいる。

これで見ると、アメリカとはこういう荒っぽい統制以外に、統制の方法がない国という気もする。
いわば文化的中央による心理的統制、簡単にいえば天皇制がないのである。

「荒っぽい」と感じたのは、この警察官の行動だけではなかった。
ワシントンで、国務省に行く前に、『ワシントン・ポスト』社へ立ち寄るうとしたとき、ちょうど同社のストに出合った。

サイモン編集長に会う約束だったのだが、ピケのために入れない。

ところがこのピケが、一見まことにだらしなく、またプラカードを下げている人びとも、全く「やる気」がなさそうで、ピケとは名目だけ、簡単に入れそうに見える。

私は突破する(というほど大げさに考えなかったが)つもりだったのだが、Nさんから「それはおやめになった方が良いと思います。アメリカ人は八百長が全然ない人種ですから……。

日本なら”断固粉砕”の鉢巻きで気勢をあげていても、本当に粉砕されることはありませんが、アメリカ人は正当な法的権利を侵害されたと感じたときは、何をするかわかりませんから……」といわれた。

私はそのときふと、戦場の米兵を思い出した。

彼らもまことにデレっとしており、ついついそれを誤断する。
これが非常に危ない。
「同じことかな」と考えてやめた。

やめてよかったのである。
「スタッフの一人がピケを破って外に出ようとし、撲られて相当なケガをした。とても出られそうもないから今日は社に泊まり込む。残念ながらお目にかかれない」と、サイモン編集長から国務省に電話があったのだから……。

◆八百長のないアメリカの”怖さ”

マナジリを決してテンションの極限にあるように見えても、「六〇年安保」の例を持ち出すまでもなく、日本という国は、どこかに八百長的合意がある国だ、だからそのつもりでアメリカで生活していると、とんだことになる、とNさんは言った。

アメリカは怖いと言いますけど、日本の怖さとは違うんです。私はまだアメリカで”インネンをつけられた”という経験はありません。

日本なら盛り場でコワイおニイさんから何かいわれたといった経験はだれでもあるでしょうが、どんなスゴ文句を並べたって、どっかで妥協がつくとお互いに思っているし、事実、妥協がつくんです

だがアメリカ人は、そうはいかないんですなあ。
だから不意にやられたと錯覚する……。

どうもこの点、日本の対米外交も対米世論も危なっかしく見えますなあ。繊維交渉のときも、日本側には、どこかに八百長のつもりがあったと思いますよ」

結局、警察官、労働者、兵士、博物館員、ホテルのマネージャー、店主から町のオニイさんまで共通する行き方は、アメリカそのものの基本的行き方でもあろう。

相手がルールに違反して国境というピケを破って真珠湾に突入したと感じた瞬間、今までデレっとしていたように見える人びとが、八百長的妥協なき戦いへと、一斉につっぱしってしまう

アメリカはこの点確かに怖い国だが、これを”護持”しないとアメリカ自身が成り立たなくなるのであろう。

そしてその怖さは、Nさんの言う通り、「日本的な怖さ」とは別物である。
だがそのアメリカ人が、逆に、どこかで日本を恐れている(気味悪がっている?)ことは否定できない。

『フォーリン・アフェアーズ』誌のバーンズ氏は「いま日米間には何の問題もありません。しかし相手が日本だと、われわれは問題があればあるで、なければないで神経質にならざるを得ません」と言った。

同じようなことは国務省インド担当のブラウン氏も言った。

「アメリカとインドの関係は、どんな大問題が発生してもお互いに神経質にならないのですが――日本はネェー」と。

結局、こちらの八百長的テンションを、向こうは、本気で受けとめ、向こうの本物のテンションはこちらが八百長でうけとめるという妙な関係が常に存在するらしいのである。

【引用元:日本人とアメリカ人/第六章 天皇制のないアメリカに君臨する「オレ様が法」/P134~】

最後の記述は、アメリカ人と交渉する上で、肝に銘ずる必要があると思いますね。
鳩山民主党政権にそうした認識があるかといえば…、多分ないだろうなぁ…。

【追記】
この「日本人とアメリカ人」のあとがきに、「解説にかえて――山本学の真髄」という題で、稲垣武氏が解説をしているのですが、大変わかりやすいものなので一応追記紹介しておきます。

(~前略)

と同時に天皇といった「文化的中央による心理的統制」を欠いた「伝統なき空間的モザイク」であるアメリカが統一された組織として機能する枠組みとしては「憲法とそれに基づく法規」しかなく、その法規の間隙を埋めるために、「各人勝手に法とか規約とか規則とか相互契約とかをつくり、その構成員とその当事者はそのルールを守るという以外に、統合の方法はなくなる」と分析し、コーヒーハウスにすら「店内法」があり、禁煙はおろか人種差別まで平然と行われ、それを無視すれば叩き出されるか、それが嫌なら徹底的に店主と論争しなければならぬ現実が紹介されている。

日本にはそのような法や規則があっても、どこか八百長めいた融通性があるが、アメリカ人はルール自体が異議申し立てで改変されない限り、ルールはルールとして容赦なく遵守を要求する。

それがアメリカの怖さであり、真珠湾奇襲で日本がルールを破ったと感じた瞬間、「今までデレっとしていたように見える人びとが、八百長的妥協なき戦いへと、一斉につっぱしってしまう」。

幕末以来、日本はアメリカと優に一世紀を越すつきあいがあるが、まだ山本さんのいう「アメリカの怖さ」が判っていないのではないか

主張すべきことを明確に主張せず、八百長的な腹芸で妥協しようとするために、外交交渉でもアメリカに押しまくられてしまう

その結果、嫌米ムードが瀰漫(びまん)し、それがまたアメリカにはねかえって対日態度をますます硬化させてしまう

今ますます深刻化している日米関係のきしみは、日本人とアメリカ人の文化の違いが根本原因ではなかろうか。

(後略~)

【引用元:日本人とアメリカ人/解説にかえて――山本学の真髄/P200~】



【関連記事】
・”ひとりよがり”がユダヤを破滅させた。翻って日本はどうか?


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テーマ:アメリカ合衆国 - ジャンル:政治・経済

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コメント

YSJournalさん、確かに原理原則に忠実なのはアメリカ人の特徴なのでしょう。
ただ、私は、原理原則を侵された反応の激しさに、全くインディアン・コンプレックスの影響が見られ無い、とまでは、言い切れないのでは…思っているのですけどね。

>このエントリーを読むと、山本七平の考察は鋭いと、改めて思います。

アメリカ在住のYSJournalさんもそう思われますか。
この山本七平の話は、日米の違いを上手く言い表しているなぁ…と思ってましたので、アメリカ在住の方からそう仰っていただけると、改めて山本七平の分析力というものに感心させられます。

  • 2011/01/23(日) 22:51:36 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

原理、原則

一知半解様
インディアンコンプレックスより、原理原則を侵されたとき反応のほうが、しっくりきます。

状況によって何らかの戦略を立てて、それを旗頭(原理原則)として突き進むと考えた方がスッキリします。

但し、戦略は人によって違うので、そこの所をキチンと見ないと見誤ります。根幹に横たわるのもは同じでも、表面では全く逆だったりする可能性があるからです。

保守とリベラルがいたりするので、特に最近は、大統領でやり方(戦略)が違ったりしてくる傾向がある様です。

このエントリーを読むと、山本七平の考察は鋭いと、改めて思います。

  • 2011/01/22(土) 09:15:17 |
  • URL |
  • YSJournal #-
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sv400s_dracinさんへ

sv400s_dracinさん、ご丁寧なレスありがとうございます。

どうもアンチ山本七平の批判というのは、似通うところがあるらしく、必ずと言ってよいほど浅見定雄が持ち出されてきます。

私は浅見定雄の「にせユダヤ人と日本人」は未読ですが、本多勝一著作「殺す側の論理」に浅見定雄の山本七平批判が掲載されているのを読んだことはあります。はっきり言って揚げ足取り・難癖以外の何物でもありませんでした。

二人の論争から時間が経ちましたが、時の経過がどちらが正しかったかを示しているのではないでしょうか。
「日本人とユダヤ人」は版を重ね続けておりますが、「にせユダヤ人と日本人」はもはや出版されてなかったはず。ニセモノと本物の違いということでしょう。

それはそうと、私も時々お玉さんの所にコメントしてますので、ひょっとしたら拙ブログをご覧になったのではないかと、ちょっと自意識過剰だったようです。すみませんでした。

また、記事が長すぎるというご意見ですが、確かにその通りです。
うまく要約できる能力があればいいのですが、あいにく文才皆無なため、もっぱら引用に頼ってしまってます。これも今後考えて行かなければならない課題と受け止めさせていただきます。

何はともあれ、レスありがとうございました。

  • 2010/01/04(月) 23:21:10 |
  • URL |
  • 一知半解 #-
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あけまして おめでとうございます

>一知半解 さん

 遅くなりましたが、ご丁寧な説明ありがとうございます…「うーん、コメントも気をつけないといけないな」と 反省しています…私、せいぜい5、6箇所ほどのブログを回る程度ですし、コメントするのも2~3箇所ほどなので…ブログの世界が狭いのです…

>なんかsv400s_dracinさんのコメントが私のことを指しているようにも思えたので、TBしてみた次第です。

 おそらく、誤解されていらっしゃるかと思います…私が想定した記事はこちらのブログではありません…「山本七平」でGoogle検索した項目を上から10件ほど読んだうちの一つで、「浅見定雄の山本七平批判」という記事です…今、確認しましたので間違いありません…もっとも、「小林よしのり」さんと同列視されるのは、「山本七平」ファンからすれば、異議があるのは当然ですね…申し訳ないです…マンガですからねぇ…「小林よしのり」さんも読んだ事がないので、ブーメランになりそうですけど…ところで、在野の研究者である「山本七平」さんの評価が低いのは、いろんな意味でしかたがないのです…ファンの方からすれば、口惜しいでしょうが…日本の学究においては、どのような思想や社会科学の研究書であっても、在野のものは「或る程度時代を経ないと認められる事はない」ように思います…残念な事に学会誌や大学紀要等といった権威が必要なのです…

 ところで、こちらのブログは(ヘタレな私には)文字量が多すぎて、今まで読んだことはありません…私は1,000文字を超えるブログには、殆ど伺う事がないのです…それぞれなんでしょうけど、引用が長いと、つらいので、そこを工夫していただけると、私のような「ヘタレ」でも読めますので、宜しくお願いします…でも、ブログの方針とかありますでしょうから、あくまで希望ってことです…興味が出れば原典にあたるのが一番だと思いますし、お玉さんのブログでもコメントしましたが、元々、伊勢崎さんも、湯浅さんも存じ上げませんでしたが、お玉さんのブログで興味を持って、図書館で借りましたから
 では 

  • 2010/01/04(月) 17:18:25 |
  • URL |
  • sv400s_dracin #-
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sv400s_dracinさんへ

sv400s_dracinさん、初めまして。
突然のTB失礼致しました。
お玉さんのコメ欄でよく拝見させていただいておりました。

ところで今回、TBさせていただいたのは、たまたま「みんななかよく」さんの記事「山本七平的態度」を拝見していたことがキッカケなんですね。

なんかsv400s_dracinさんのコメントが私のことを指しているようにも思えたので、TBしてみた次第です。

それはさておき、「山本批判」はご法度なんてことはありませんよ。
実際、アンチ山本の人達は、ありとあらゆる手段を弄して否定しようとしてますし、それは自由に行なわれていることなのですから。拙ブログにおいても同様です。

山本七平が激しい攻撃を受けるのも、アンチにとっては都合の悪い主張を展開した人物だったからであって、怪しい人物だったからではありません。

また、山本七平を読んで「ネットウヨ」になるというのは、彼の主張をきちんと読めばありえないと私は思っております。

実際、山本七平本人も、左翼から「反動・右翼」呼ばわりされてましたが、そう思っているのは、彼の主張を全く理解していない左翼ぐらいのものでしょう。

「みんななかよく」さんのコメ欄では、小林よしのりと同列視されているような議論がありましたが、これについては少なからず異論がありますが、ここではやめておきます。

なにはともあれ、いきなりのTB失礼いたしました。
一応、そちらの記事に関連していそうな拙記事をTBさせていただいたつもりですが、削除等取り扱いについてはおまかせいたします。大変、失礼致しました。

  • 2010/01/02(土) 01:13:03 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
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tbありがとうございます

はじめまして sv400s_dracinと申します
 TBありがとうございます…ちょっと、ビックリしましたけど…たぶん、いえ、おそらく、いえ、きっと接点がなかった方だと、思いましたので…当該TB記事…拝見させていただきました…山本七平さんのファンの方なんですね…ビックリしましたが…念のために申し上げておきますが、私のweblogはTBするほどの価値があるweblogではありません…じつは、TBも基本的にはそれほど歓迎しておりません…他のblogからTBが来てても割と平気に削除しておりますことを、あしからずご了承頂けますようお願いいたします…この度は有難うございました では また、ご縁がありますように

  • 2009/12/31(木) 00:38:52 |
  • URL |
  • sv400s_dracin #-
  • [編集]

南溟さんへ

南溟さん、こんばんは。

ご紹介先のHP拝見いたしました。
確かに放映前から公開質問状を送るのは、ちょっと先走りすぎてますねぇ。
見ないうちから決め付けるのはまずいでしょ。せめて実際見てからにすべきでしょうね。

<歴史的事実>については、色んな見方ができますからなんともいえません。
まぁ、そのことについて議論することは大いにやってもらって構わないと思うのです。

ただ、本来、歴史に学ぶということは、二度と同じ過ちを犯さないということだと思うのですが、なぜか事実の認定そのものを巡って、認めるか認めないかで反省の有無を問われてしまうだけに終始しているのがほとんどなんですよね。

南京大虐殺を巡る議論など、その最たるもので、私自身もそれに参加しちゃっているのですが、大虐殺の有無を幾ら論じても、一旦世界に認定されてしまった以上、完全否定するのは困難だと思うのです。
(もちろん、無かったことについては主張することは大切であって、意味が無いから止めろということではありません。今後も否定していくことは重要です。)
ただ、それよりも、なぜ南京大虐殺というフィクションが世界に受け入れられてしまったのか、その背景を調べ、二度とそのようなデマゴーグに陥らないようにするのが、「歴史に学ぶ」と言うことなのではと最近つくづく思いますね。

それはさておき、村野瀬女史の例の記事ですが、南溟さんの仰るとおりですね。
実際、抗議活動が行なわれたのか知りませんが、もし、本当に靴投げとかしたら、ますます反感買うだけでしょう。

  • 2009/11/03(火) 22:57:18 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

ついでにもういっちょ。

そういうわけで、毎度おなじみ村野瀬女史ブログネタ。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1496.html

たしかに、日本シリーズの始球式に何で今さらブッシュやねん(なぜか関西弁)とは思いますが、このコメント欄で「玉」さんや「舞」さんが冷静な行動を呼びかけているのに、これに自分の考える「正義」をふりかざしてヒステリックに反応する村野瀬女史はもう完全にいっちゃってますね。こういう「純粋まっすぐ」な人間がテロリストになる(2・26事件の青年将校なんかもそうだったのでしょうね)のでしょうが、テロなんかやったところで社会が良くなるどころか、「テロの取り締まり」と称して社会が窮屈になって迷惑なだけです。
そもそも、「単位、十万単位でアメリカ軍に殺された罪のないイラクの人」のことを考えるのは結構ですが、その前に自分自身のことを心配しなさいって。でもだったら、昨年中国がチベットを弾圧したときも、なぜ北京オリンピックに抗議しなかったんだろうね。

  • 2009/11/03(火) 11:08:30 |
  • URL |
  • 南溟 #-
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<事実>の暴走

「反日言動の処罰を法律化」なんて、いったい誰がこんなことを主張しているのでしょうか。こんな法案が通りそうになったら、私だって反対しますよ。

>こういう主張を見るたびに思うのですが、右も左も主張のベクトルが違うだけで、
>自分の考えに添わない意見は全く尊重しない行動はうり二つですね。

これに少し関連しますが、最近こういう運動があるようです。

http://www.labornetjp.org/news/2009/1255653227812staff01

この「公開質問状」の内容自体もツッコミどころ満載ですが、今回はここに立ち入ることは避けます。でも一つだけいうなら、この文の中にしょっちゅう出てくる<歴史的事実>っていったい何なんでしょうね。
そもそも、実際にドラマが放映されてからそれを見た上で批判をするのならまだわかりますが、放映される前から予断で悪いものと決めつけ放映中止を求めるとは、それこそファシズムですね。

  • 2009/11/03(火) 10:35:46 |
  • URL |
  • 南溟 #-
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apさんへ

apさん、再レスありがとうございます。

自虐史観を見直すことは結構なことだと思うのですが、逆に振り子が振れ過ぎて、一部のネトウヨのように「日本は悪くない」とまで行ってしまうのは考え物だと思います。

反日言動の処罰を法律化するなど、一体何考えているのでしょう。
何が反日かどうか、簡単に定義することだって出来やしないのに…。

こういう主張を見るたびに思うのですが、右も左も主張のベクトルが違うだけで、自分の考えに添わない意見は全く尊重しない行動はうり二つですね。同類が喧嘩しているようなものじゃないでしょうか。

  • 2009/11/01(日) 09:36:23 |
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  • 一知半解 #-
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一知半解様、
いえいえ、気を悪くしたなどと、とんでもありません。
かえってお気遣いいただいてしまってすみませんでした。

最近日本では自虐史感を見直そうという動きが広まって、なるほど自分もその意味では保守派よりだと思っていたんですが、さる人気ブログで法案提案のような記事があり、‘赤線’の復活だとか、反日言動の処罰を法律化するだとか、女性の人身売買の復活や言論弾圧に通ずるような提案があっさり述べられていたので、ゲッソリしてたんですね。
ブサヨですら、まだそこまでは明言してませんて。

選挙前は左翼系ブログがヒステリックで、民主党圧勝後は保守系がヒステリックになってるみたいですね。

  • 2009/10/30(金) 09:20:04 |
  • URL |
  • ap #-
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apさんへ

apさん、レスありがとうございました。

ご指摘ありがとうございます。
ご指摘のとおり、私はあまり差別を受ける側として今まで生きてきた経験がないせいか、そうした点に、どうしても鈍感になってしまうみたいです。気にされたらすみません。

それはそうと、いろんなブログで部落問題が在日問題とセットでよく取り上げられているとは、知りませんでした。利権という共通点があるからなんでしょうか?

>井沢元彦の「言霊」というのは『穢れ』に基づく差別でしょうか?

そうですね。
彼は、同和問題が「穢れ」に起因していること、そして、その原因が何の説明もなされないまま、差別はいけないと教育することが無意味なばかりか逆に有害ですらあることを指摘していました。

  • 2009/10/29(木) 21:06:00 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

一知半解さんからすると、‘面白い考え方’という風になるんですね。なぜ私がこのように感じるかというと、自分が女だということで、差別される側にいたからでしょうね(ついでに、いい加減我慢しきれなくなって国外逃亡してしまいましたが)。この陰にこもった見えにくい差別というのは、差別する側は自覚してない場合がほとんどでしょう。差別される方すら、それを支持する人が多いですから(私からするとまるで差別特権保持者のようです)。日本の文化と呼んでも良いのかもしれません。私のような文化破壊者は石をもって追われるとことになる訳です。

部落民問題を持ち出したのは、Wikipedia ではほとんど解消したとあったので、良かったなと思っていたんですが、最近在日問題とセットでいろんなブログでちょくちょく見かけるので。
井沢元彦の「言霊」というのは『穢れ』に基づく差別でしょうか?これもWiki からですが、江戸時代、容疑者の捕縛、犯罪者の処刑、拷問で実際に手を下す役割を担わされていたので、分断統治的な感覚による差別や、四民平等になって、その役から解除されたため、復讐的に差別されることになったという説が載っていました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E8%90%BD%E6%B0%91

  • 2009/10/28(水) 12:58:24 |
  • URL |
  • ap #-
  • [編集]

apさんへ

apさん、コメントありがとうございます。
そのように仰っていただけると、私も嬉しいです。

apさんのご意見、なかなか考えさせられるものがありますね。
確かに、日本式八百長は、以心伝心の世界でなければ上手く機能しないような気がします。

>この見えにくい差別を、また八百長的に誤魔化すために、ちょっと特権的な権利を与え、「これで我慢しとけ」というのが今日の在日特権と未だに解決しない部落民問題なのではないかという気がします。

面白いご意見ですね。
日本の差別についてはあまり考えたことは無いのですが、やはり平等とか同質性が原因で「排除」するために差別するような印象を私は抱いています。
八百長をごまかす為かどうかはわかりませんが、在日特権については、過去の行為に対する贖罪の意味合いもあるのではないかといった気がしますね。
部落問題については、実質そうした差別はなくなっていると言っていいのではないでしょうか。
なぜそうした差別が起きたのかという原因に切り込まないまま、差別はよくないとタブー視したが故に、利権化しているような気がしてなりません。
なぜ、見た目も変わらぬ同じ日本人同士で、部落問題が発生したのか?
少なくとも私が受けた部落問題に関する教育で、その原因について解説してくれたものはありませんでした。
ちなみに私は、個人的に井沢元彦の「言霊」を読んで初めてその理由を知りました。

  • 2009/10/26(月) 23:07:05 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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一知半解様
いつも楽しく記事を読ませていただいています。
山本七平氏の鋭い洞察にはいつも感心させられます。

グローバル化しつつある社会には、アメリカ式の無機的なまでの法治の方がスムーズに、しかも万民に公平に機能するのではないでしょうか。
日本式八百長は構成員全員が同じ価値観を保持していれば、大変よく機能するのかもしれませんが、そうでない人が少しまざってくると、たちまち執拗な、しかも見えにくい差別が形成され温存されて続くのではないでしょうか。堂々と見えるようにやったら八百長じゃなくなりますからね。

私見ですが、この見えにくい差別を、また八百長的に誤魔化すために、ちょっと特権的な権利を与え、「これで我慢しとけ」というのが今日の在日特権と未だに解決しない部落民問題なのではないかという気がします。差別が水面下で温存され解消しないから、差別された側は特権、利権の拡大に走り、しかもいつまでも恨みが残ると思うのですが、いかがでしょう。

  • 2009/10/26(月) 03:48:12 |
  • URL |
  • ap #-
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屋根の上のミケさん、水瓶さんへ

>屋根の上のミケさん、

コメントありがとうございます。
そう仰っていただくと、紹介した甲斐がありましたv-290

> 水瓶さん、

コメントどうもです。
ご指摘のとおりです。
ただ、この問題は民主党だからという問題でもないと思うのです。
自民党政権の時でも、こうした認識をしっかり把握していたとは思いませんが、ただ、無意識的にしろ、従米の立場をとることでそれを避けることが出来ていたような気がしますね。

相手の「一線」をわからないまま、反米することほど危なっかしいものはないのですがねぇ…。

  • 2009/10/25(日) 22:04:07 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

鳩山政権にそうした認識は多分ない…この〆、謙遜ですか(笑)。絶対ないと思ってるくせに。ところで、山本七平さんのような評論家が現在見当たらないのが残念です。

  • 2009/10/25(日) 20:57:06 |
  • URL |
  • 水瓶 #-
  • [編集]

とても勉強に

とても勉強になりました。ミケ

  • 2009/10/25(日) 19:15:52 |
  • URL |
  • 屋根の上のミケ #mQop/nM.
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「一知半解知らずに劣れり」な自分ではありますが、「物言わぬは腹ふくるるわざなり」…と、かの兼好法師も仰っておりますので、ワタクシもブログでコソーリとモノ申します。
一知半解なるがゆえに、自らの言葉で恥を晒すのを控え、主に山本七平の言葉を借用しつつ書き綴ってゆきたいと思ふのでアリマス。宜しくメカドック!!
日々のツイートを集めた別館「一知半解なれども一筆言上」~半可通のひとり言~↓もよろしゅう。

http://yamamoto7hei.blog.fc2.com/

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