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橋下市長と女とコスプレと差別と・ニュース3題





【歴史には女の悲鳴がこだましている】

戦国時代の歴史小説や、日露戦争を描いた小説「坂の上の雲」にあるのは、将軍と参謀達の戦略や軍隊の動員・陣形、そして、勇ましい将兵の活躍や激しい戦闘シーンである。

戦に勝つのは「将」が強いからであり、戦に負けるのは「兵」が弱いからである、とでも言いたげな司馬遼太郎の小説が世の経営者や管理者にウケるのはもっともだと思う。あたかも自分が「弱体兵士」を率いる「優秀な将軍」にでもなったかのような気分になれる。

勝ち勇む将兵が次に狙う「獲物」は征服された側の女だ。そのようなことは誰でも知っている。知っていながら何故か映画にも小説にも、ましてや教科書に書かれることは滅多に無い。

陥落した都市や村では、勝ち誇った将兵が当然の「戦利品」として略奪、強姦を働く。抵抗も虚しく男に蹂躙される女の地獄絵が至る所で繰り広げられる。また、他に生きる術の無い女は自らの精神を殺して春を鬻ぐ。

戦場から国元に帰り、平常の生活が戻る時、男達は自分が戦地で女にした行為を恥じるか、忘れようとする。恥ずべき行為は思い出したくもないだろう。これが映画や小説で描かれない理由の一つであろうか。

しかし、歴史に対して謙虚であり想像力のある人間であれば、古代から現代までの歴史の中にこだまする「女の悲鳴」を悲痛な気持ちで聞き取ることであろう。


慰霊の日に沖縄を訪れた日本維新の会の橋下代表が浦添市で講演した時のセリフ。(どのツラ下げて行ったんだか)


「…(当時内務省は)特殊慰安施設協会を作って沖縄にも置いた沖縄県民の女性がその多くの女性や子供たちを守るために、まあある意味防波堤みたいな形になってそこで食い止めてくれる。(略)それを米軍が利用していたことも事実…。」(琉球朝日放送・6月24日)


「女は防波堤」か。。。確かにこのような表現はあっても良いかもしれない。しかし、橋下市長の口からこの言葉が出ると全身の毛穴が開くような不快感に襲われるのは何故だろう。

前回の「沖縄の女を買え」的発言と同じく、橋下市長が「性欲を持て余す男達には女をあてがえ。そうすれば大人しくなる」という発想に凝り固まっているのを感じる。そして、女性を完全にモノ扱いする低い人権意識をさらけ出している。これなども、いわゆる「セカンドレイプ」に近いものがあると私は思う。

何よりも、橋下市長の言葉には「心」が通っておらず無機質である。ザラザラとした砂を噛むような気持ちにさせられる。人間のおぞましさを感じる。聞き手の共感を呼ばない。その理由は、戦争を知らず(私もそうだが)、女性でも無い橋下市長が己れの政治的野望のネタとして、「慰安婦問題」を全て分かったような顔で偉そうに語るからであろう。

しかも、本当に「防波堤」になったのかどうか、その検証も無い。

特殊慰安施設協会…東京の大田区は大森にもあったそうだ。私が大伯父から聞いた話しでは、この巨大な施設におよそ2000人ほどの女性が「応募」した。

部屋には間仕切りは無く、簡単な衝立が置かれただけだったそうだ。

彼女達は毎日、行列するアメリカ兵を相手にした。昼ごはんを食べるヒマも無い為、何と、アメリカ兵を相手にしながら枕元のおにぎりを食べていたそうだ。

こうした女性達は、世間からは蔑まされた。しかし、彼女達は「私達のお陰でアンタ達、お嬢様は無事でいられるんだろう!!」とのプライドは強く持っていたそうだ。

彼女達が自ら「防波堤」と言うのと、橋下市長が「防波堤」と言うのとでは、天と地の差がある。彼女達の血と汗の叫びに対し、橋下市長の独演会の何と寒々として虚しく響くことよ。

橋下市長には「歴史にこだまする女の悲鳴」はたぶん聞こえないのだろう。たまには山崎朋子のノンフィクション「サンダカン八番娼館」でも読んでみたらどうか。田中絹代の名演技が光る映画版もある。これを見て己を少しは恥じたら如何か。


【カネボウ化粧品販売コスプレ強要事件】

 <社内コスプレ強要で和解、カネボウ子会社が謝罪>
社内研修でコスチュームを着用する「コスプレ」を強要され、精神的苦痛を受けたとして、化粧品大手「カネボウ化粧品」(東京)の子会社「カネボウ化粧品販売」に勤務していた大分県内の女性(60歳代)が、同社と当時の上司らに約330万円の損害賠償を求めた訴訟は2日、同社側が女性に謝罪し、和解金を支払うことなどを条件に福岡高裁(古賀寛裁判長)で和解が成立した。

2月の1審・大分地裁判決では、女性が2009年10月、研修会で、ウサギの耳の形などをしたコスチュームを着用させられたことについて、「正当な職務行為とはいえない」として、子会社側に22万円の支払いを命じた。

和解条項には、子会社側が〈1〉精神的苦痛を与えたことに遺憾の意を表明する〈2〉再発防止に向けて社員教育を強化する――ことなどが盛り込まれた。

カネボウ化粧品は「事案を重く受け止めており、和解が成立してよかった」としている。(読売新聞、2013.7.2)


 <福岡高裁:社内研修でコスプレ強要 訴訟が和解>
化粧品の販売実績が目標に達しなかった罰として社内研修でコスチュームを着せられ精神的苦痛を負ったとして、大分県内の女性(61)が「カネボウ化粧品販売」(本社・東京)と当時の上司4人に約330万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審は2日、福岡高裁(古賀寛裁判長)で和解が成立した。女性の代理人によると、カネボウ側が衣装の着用指示を認めて謝罪し、再発防止を誓う内容。和解金額は公表していない。

1審・大分地裁判決(2013年2月)は「着用は任意だったとしても拒否することは非常に困難」として、カネボウ側の違法性を認め計22万円の支払いを命じた。会社側の指示だったことの認定を求めて女性側が控訴していた。

判決によると、女性はカネボウ化粧品の契約社員で、子会社のカネボウ化粧品販売に出向。09年10月、販売実績が目標に達しなかった罰として、研修会で上司が女性ら4人に衣装を選ばせた。女性は易者の格好をし、翌月の研修会でその様子がスライド上映された。同12月にうつ状態を伴う「身体表現性障害」と診断されて休養し、そのまま雇用期間を終えた。

カネボウ化粧品は「不適切な行為で女性におわびし、既に再発防止に取り組んでいる」とコメントした。(毎日新聞、2013.7.2)

残酷なことをするものだ。卑劣な性差別に加え、精神的な暴力。愚劣極まる上司や経営陣に怒りを覚える。彼等と橋下市長の体質は良く似ている。女性を何だと思っているのか。

この女性は良く戦ったと思う。世にこの事件と似たり寄ったりの出来事は無数にあるであろう。職を失うことを恐れ、世間体を恐れ、泣き寝入りする女性がどれだけいることか。

記事中に重要な言葉がある。「着用は任意だったとしても拒否することは非常に困難」。つまりは、これなのだ。いくら何でも「コスプレ着用の命令書」を発行するほど会社側はトンマではない。口頭であれば何とでも言える。

だから、「強制はなかった。証拠は無い。あるなら示せ。あくまで本人の自由意思である。」と会社側は弁明したと容易に推測出来る。何かの歴史問題で政治家がよく言うセリフを使って。

会社側が和解に応じたのは…裁判長からの強い勧めもあったと思うが…この裁判は色々な意味で会社側は不利と判断したからであろう。(自慢じゃないけど、私は労働問題で何度か民事裁判を経験してるので、ある程度想像が出来る)

出来ることなら裁判長には下劣なカネボウ子会社の経営陣や上司に対して、ふんどし一枚の姿にさせ、社内にスライド上映するようにも命じて欲しかった。

日本は国連から何度も何度も「性差別」を含む「差別撲滅」の勧告を受けている国である。韓国や中国の民度の低さを笑う日本人は少なくないが、果たして本当に笑えるのだろうか?


仏極右党首の免責特権はく奪 ヘイトスピーチで欧州議会(共同通信2013年07月03日)

欧州連合(EU)欧州議会は2日、フランスでイスラム系移民らに対するヘイトスピーチ(憎悪発言)が問題とされている極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首の不逮捕などの免責特権をはく奪することを決めた。ルペン氏は2010年に、イスラム教徒が路上で祈りをささげることを「軍事力によらない占領」と表現。「宗教上の理由で特定集団への憎悪などを扇動した罪」に当たるとした仏司法当局の事情聴取に応じていなかった。


日本も仏司法当局や欧州議会を見習った方が良い。日本では政治家(例えば、石原慎太郎のように)が差別発言をしても平気でいられる。やはり、この点では日本は後進国だと思う。


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2013.07.04 | | コメント(17) | トラックバック(1) | 政治・社会



コメント

片割月様

こんばんは
片割月さんは本当に橋下市長が「生理的」にお嫌いなんですね。

実は私は橋下市長のご近所に住んでいて、ご家族の様子や市長自身もお見かけすることがあります。だからどうなんだという話ですが、選挙で候補者と握手すれば親近感が湧き、投票するのと同じ原理で私個人は市長に対して嫌な気持ちはありませんし、彼の言葉に心がないとも思いません。

なぜそんなことを言うかというと、人間なんて所詮そんなものだと思っているからです。人間の感情は思考よりも早く、理論的に考える前に感情が反応して行動してしまいます。
ただ、十分成熟して大人になれば感情の制御が効きますが、残念ながらそうでない人間の方が多いでしょう。

片割月さんや、その他このブログにコメントされる方の多くは利口というよりも、賢い方々だとの印象を受け、感情を制御して公正に考えることのできる方なのでしょうが、残念ながらそのような高尚な人間は少なく、大多数が感情に振り回されて生きていると思います。

私はそういった大多数の人に対しての政治を橋下市長はしているのだと解釈しています。だからなんとも思いませんね(笑)

2013/07/05 (金) 20:46:04 | URL | さやか #- [ 編集 ]

世界の出生率

人間の感情は思考よりも早く、そして肉体はさらに感情よりも早く反応して行動してしまうということか?

以前、家庭画報に吉永小百合と樹木希林の対談が掲載されていた。

子供を作らなかった理由を、吉永小百合は「自分が仕事を続けて行くことを考えて、子供の養育に十分責任が果たせないと考えた」とたしか語っていた。

それに樹木希林は「軽はずみで得をすることもありますから」と応えていた。

われわれ大人が自らの性交を子供たちに見せることができないのは軽はずみを恥じるためか?

樹木希林の遺伝子は残った。

吉永小百合の遺伝子が残らないのは個人的に残念だ。

2013/07/05 (金) 23:24:26 | URL | コンチェルト #- [ 編集 ]

本題から逸れますが

司馬遼太郎好きなのでちょいと反論を。

>戦に負けるのは「兵」が弱いからである、とでも言いたげな

そういう書き方ではなかったと思いますよ。

戦の勝敗は将(司令官、指揮官)で決まる。戦術や個人の能力よりも戦略で決まる。
兵が強くても将が馬鹿では勝てないから、将には責任がある。
このような描写が色濃いと思います。

特に「坂の上の雲」では、第二次世界大戦での日本軍の愚かさに対する反発から、合理的に「戦争を終わらせる」方法を考え抜いて実行した日露戦争当時の参謀たちを肯定的に描いています。
中国やロシアの兵は相当ダメに書かれてますが、それは「国が末期なので兵の士気を保てない」という史実から来るものでしょう。

雅な片割月さまは、戦闘や陣形の話はお嫌いかしら?(^^;)
私は血の気が多いので、手に汗握る戦略的な駆け引きには興奮します。
もちろん、現実の戦争は嫌ですが、歴史小説はあくまでフィクションですから…

フィクションの中で戦後の略奪・強姦が描かれることが少ないのは、あまりにも惨くて、それを書いたらもう娯楽として「楽しむ」ものではなくなってしまうからでしょうね。

まあ、それだけに、偉い人が「司馬遼太郎で歴史を勉強した」とか言っていると、「フィクションだよ!」と突っ込みたくなりますが。


橋下さんは、想像力の無い人だな、という感じ。
行列でタレント弁護士してた頃から苦手なノリだったけど、政治家となると実害が出てくるので、だんだん嫌いになってきました;

2013/07/06 (土) 00:57:44 | URL | うめきゅー #- [ 編集 ]

売春と買春は同罪。麻薬の密売も同じ。


>彼女達は毎日、行列するアメリカ兵を相手にした。昼ごはんを食べるヒマも無い為、何と、アメリカ兵を相手にしながら枕元のおにぎりを食べていたそうだ。

こうした女性達は、世間からは蔑まされた。しかし、彼女達は「私達のお陰でアンタ達、お嬢様は無事でいられるんだろう!!」とのプライドは強く持っていたそうだ。<

う~~~ん。

彼女たちがお金目当てで応募し、高額の報酬を受け取っていたことは間違いないので、とてもそんな美談には共感できませんな。

たとえ彼女たちが
「他に生活の手段がなかった」
と自己申告したとしても、です。

売春ができるほどの若く健康状態の良い女性が、
「他に生活の手段がない」
というのは言い訳にしか聞こえません。

韓国人慰安婦の問題にしてもそうですが、国籍がどうのではなく、売春と買春は同罪です。
麻薬の売買にしても同じ。
密売人だって、「他に生活の手段がなかった」だけかもしれません。

2013/07/06 (土) 17:13:06 | URL | ドロンパ #DNU.zdFw [ 編集 ]

片割月 様
こんにちは、フィギュアが好きですが、技術的の事は今もってわからない事が多く、皆さんのお話を感心しながら読ませて頂いています。

基本的にブログ主様の記事にある歴史観・社会観は自分には違和感がなくほぼ同意なのですが、コメント欄には十人十色の様々のご意見があり、それがこのブログの良い部分とは思いますが、

今回、
>売春ができるほどの若く健康状態の良い女性が、
「他に生活の手段がない」
というのは言い訳にしか聞こえません。

という下りには…驚きで

日本の歴史を知ってなおかつ、こういうコメントが即、出るのでしょうか?
この方には強者の論理しかないのでしょうか。
個の持つ痛みはどこに…。

戦前までの日本の歴史の中で女性が自立した生き方が可能だったのは経済的にも能力的にも限られた人々だったとおもいます。
庶民生活層でも家父長制度の中でぎりぎりに守られてきた生活が戦争によって破壊し、戦後民主主義の名の下に世間に放りだされた保護者を失った女性たちに対するこの冷たい目はどこから来ているのでしょうか?

日本女性が教育を受け可能ならば自立する道を得る事が出来るようになるのはこの過酷な時代を経てからだと思います。
この時代に生活保護制度が確立し、周知されていたら、この女性たちの多くはそちらを選択したのではないでしょうか?

より贅沢を望む、現代の売春(世界史の観点からも類をみない前代未聞の売春体系)とは全くの別物と思います。







2013/07/07 (日) 15:32:52 | URL | 団塊の人 #- [ 編集 ]

団塊の人様

「デマゴーグとしての橋下有頂天市長・追記あり」
の記事で、他国の例をよく調べもせず

>従軍慰安婦という(他国では類をみないやり方

とお書きになって、きれじろう様やその他の方に訂正されていらっしゃいましたが、「慰安婦問題」の件でも、団塊の人様は根本的な部分で大きな勘違いをなさっていたのですから、「特殊慰安施設協会」に関しても思い込みによる誤解がないとは限りませんよ。


>日本の歴史を知ってなおかつ、こういうコメントが即、出るのでしょうか?
この方には強者の論理しかないのでしょうか。
個の持つ痛みはどこに…。 <

「強者の論理」と一方的に批判なさる前に、果たしてどこまでが事実でどこまでが自己申告なのか、きちんと裏を取ってお調べになったのでしょうか。

そうでなければ、「強者の論理」と裏表の関係にある「弱者の論理」を振りかざしているだけのようにしか見えませんが。

2013/07/07 (日) 18:09:04 | URL | ドロンパ #DNU.zdFw [ 編集 ]

少し置き換えが?

どろんぱ 様

この件は慰安婦問題とは少し違うとは思いますが、前回に慰安婦問題で私が他国の状況を知らなかった事とあなたが指摘されている

>「慰安婦問題」の件でも、団塊の人様は根本的な部分で大きな勘違いをなさっていたのですから、

というのは?です。

私にとって他国云々は知っていたかどうかだけであって、他国がしていれば許される事という問題だったとは思っておりません。

ですから私には「慰安婦問題」で根本的な勘違いをしていたという認識はありません。
様々な考え方・見方があり、双方が納得しうる合意点があるのかどうかという疑問は残りましたが。

今回の問題はちょっと違うと思います。
この件について

>果たしてどこまでが事実でどこまでが自己申告なのか、きちんと裏を取ってお調べになったのでしょうか。

と言われるのですね。あなたにとって歴史は自己がすべてを確認すべき事項なのですか?
これも驚きでしたが。

私は歴史的事実と受け止めています。

私は人類最古の職業と言われている売春に対して、その職業の選択が人間の根源的な自由意志で選択された職業とおもっておりませんので。

いずれにしても、今回のコメントを『ドロンパ様』宛にしなかったのには私の気持ちがあります。
今回のあなたのコメントを読んで、決して同意し合えないだろうと思い、不毛なやり取りを避けたかったからです。

>「強者の論理」と裏表の関係にある「弱者の論理」を振りかざしているだけのようにしか見えませんが。
はい、そう思われて結構です。切り捨ててください。

このブログがあなたのブログでしたら、何のコメントもいたしません。
私が愛読しているブログの、その記事に共感している事の意思表示ためにコメントしました。


2013/07/08 (月) 00:46:18 | URL | 団塊の人 #- [ 編集 ]

思考停止

以下が団塊の人様の文章です。

>売春ができるほどの若く健康状態の良い女性が、
「他に生活の手段がない」
というのは言い訳にしか聞こえません。

という下りには…驚きで

日本の歴史を知ってなおかつ、こういうコメントが即、出るのでしょうか?
この方には強者の論理しかないのでしょうか。
個の持つ痛みはどこに…。<


あなたは、
「『売春ができるほどの若く健康状態の良い女性』が、
『売春以外に生活の手段がない』というのは信じられない」

という私の問題定義には一切答えることなく、一方的かつ頭ごなしに

>この方には強者の論理しかないのでしょうか。<

とお書きになっているのですよ。
「不毛な議論」とは、まさにこのような思考停止を指すものです。
テーマに関して相手の疑問に答えるというのは、相手を批判する以上、議論をする時の最低限のルールだと思いますが。


>私にとって他国云々は知っていたかどうかだけであって、他国がしていれば許される事という問題だったとは思っておりません。<

私は「他国がしていれば許される」などとは一言も書いていません。


>いずれにしても、今回のコメントを『ドロンパ様』宛にしなかったのには私の気持ちがあります。
今回のあなたのコメントを読んで、決して同意し合えないだろうと思い、不毛なやり取りを避けたかったからです。<


つまり、あなたは公開の場で私のことを

>この方には強者の論理しかないのでしょうか。<

と一方的に非難しておきながら、それは「私宛て」ではないから私は黙っていろということでしょうか?

「テーマに関する相手の疑問は無視して、相手を頭ごなしに批判する」
という、あなたのやっていることが、まさに「不毛なやり取り」でなくて何でしょう。


私は、
「売春ができるほどの若く健康な女性」
と私自身が仮に一つの仕事を争って奪い合いをしたとき、それがよほど特別な知識や技能を要求されるものでない限り、私ではなく
「売春ができるほどの若く健康な女性」
が当然その仕事を得るだろうと思いますけどね。

私は、
「売春ができるほどの若く健康な女性」
が私よりも社会的に弱者であったと単純に信じることは到底できなかったので、疑問を提示しただけの話です。


あなたがどういう理由で「売春」をそこまで擁護するのか知りませんが、
「売春をしなければならないほど、弱い立場にある女性」
という固定観念をお持ちのようですから、彼女たちを別の観点から見たときに
「売春ができるほどの若く健康な女性」
と言い換えることもできる、と聞いて、
「強者の論理は許せない!」
と短絡的に反応したのでしょう。

あなた自身が、
「売春ができるほどの若く健康な女性」
と仮に一つの仕事を争って奪い合いをしたとき、その仕事を得る可能性が高いのは果たしてどちらなのか、冷静にお考えになってみてはいかがでしょう。

そして、彼女たちはなぜ、そのような仕事ではなく、「売春」という高額報酬を得られる仕事を選んだのでしょうね?


私が欧州にいた当時は、共産主義が崩壊してからまだ年月が浅く、旧東側の国では社会が混乱して秩序が乱れ、失業者があふれていました。

旧共産圏との国境線を車で越えるたびに、数十人、時には100人を超える娼婦が検問所付近の道路に鈴なりになって、毛皮の下の派手な下着をアピールし(中には裸の上に毛皮を着ている女性も)、西側製の車だけをターゲットに価格交渉しているのを何度も何度も見てきました。

私は机上の空論で娼婦について論じているわけではありません。
娼婦たちが、ベンツやBMWに乗った西側の男性に毛皮のコートの前をはだけて価格交渉している場面、まさに「売春という商売」が成立する瞬間を、この目で何度も見てきたのです。

私は彼女たちが口にした金額も、それが労働者の平均収入と比べてどのくらいなのかも知っています。


あなたは、慰安婦たちの現役時代をご存じないのでしょう?
過去を美化したり正当化したりすることはいくらでも可能ですよ。

2013/07/08 (月) 13:44:57 | URL | ドロンパ #DNU.zdFw [ 編集 ]

片割月 様

こんばんは、体調は簡単には回復されませんか?

私は今回の記事でブログ主様が

>しかし、歴史に対して謙虚であり想像力のある人間であれば、古代から現代までの歴史の中にこだまする「女の悲鳴」を悲痛な気持ちで聞き取ることであろう。

と書かれたことを大変嬉しく読ませて頂きました。
様々なコメントにも独自の視点がぶれる事なく対応している事に感服しております。
このブログの管理には知力・知識・体力が必要でしょうから、
充分な休養を取ってくださいね。

ドロンパ様

  「ねえねえ〜お金ちょ〜だい!」
  2ヶ月も風呂には入っていないだろう、糞尿にまみれたズボンと汚れたショッキンピンクの上着、大きな声で  わめきながら、ぞっとするような悪臭と共に突然彼女  はやってくる。
  薄汚れた顔にまだらに塗りたぐった白粉、真っ赤に塗った口紅、もう70幾つなの  だろうか。
  彼女の得意は英語、戦後に米兵専門だったから。

  町の片隅にある精神病院の高齢者のみの患者の談話室。
  ひっそりとぼんやりと座っている80過ぎの老女
  老化現象と共に、彼女の苦しかった過去が薄らいでいるようだとSWから聞く。
  言葉は発しない。
  彼女は戦前、親に売られ娼家にはいった。戦後もその勤めは変わらない。
  彼女は字を読むことも書く事も出来ない。すでに親も兄弟もいない。
  生きていく道はこれしか知らない。
  ある時からこの病院で過ごしている。もう40数年?
  でも、彼女は時折絶叫する、たいてい真夜中、定期的に繰り返されてきた叫びは病  院では珍しい訳ではな  いが、少し特異な感じがあるせいで記録されている。

  崩れそうな木造アパートの一角から足の悪い老婆ががなり立て、わめきながら買い  物に行く。その後を、  中年になった知的障害の息子が付いていく。
  彼女は戦前にあったその町の遊郭にいた。
  地方の村の生まれで、貧しさから親に売られた。5歳か6歳 勿論文盲。
  知的障害の息子が不気味だと地域で評判になり、息子は施設に強制入所となった。

  「私はね、片付ける事が出来ないの」
  部屋の中にはいろんな物で積み上げられている。70Kはありそうな肥満体からは嫌な匂いもする。少女時代に  父親と弟から虐待を受けたという。
  家を出て、町に立っていた事もあったという。
  嘘もつくし、男友達もいる、でも何もしない。
 



かつて、私が仕事で関わった人たち、私自身で見聞きした人たち。
でもほんの一部の人たち。
驚くほどの負の連鎖で生きている人たち。死んでいった人たち。

わたしはあなたと議論したいのではありません。

でも、挑発したでしょ?  と言われてもしょうがないとは自覚しております。
あの言葉は堪え難く無視できなかったのです。

ただ、決して折り合わない事もわかっていますので。

ドロンパ様はわたしの言葉に納得しないでしょうし、
私もあなたの言葉に動かされません。

思考停止状態と言われても、上記の体験をしてから数年しかたっていません。
現代の日本にはまだまだひっそりと残っています。
でも、戦前から辛い思いをしていた人たちは消えていっています。


思い返す事があります、いまでも痛みと共にあの人この人何人も。
少なくともわたしの接した人たちは知的能力も生活能力も低かった。

昨夜、長々と書いたものを削除して、少し余分を削ぎ落としました。 
この件はこれで。

2013/07/10 (水) 00:57:47 | URL | 団塊の人 #- [ 編集 ]

いろいろ

片割月様、皆様

こんにちは。

片割月様、その後お体の調子はいかがですか。どうか無理をなさらないでくださいね。


さやか様、

はじめまして。私、さやか様のおっしゃっていることとてもよく分かります。
私は、どっちかというと(というか、そのもの)、感情に振り回されて生きているタイプで、細かい議論、理屈は苦手です。

で、橋下市長については、憎めないです。一緒にお酒を飲もうよ、ともし誘われたら、ほいほい行ってしまうと思います^^

あんまり、政治に対して期待はしていなからかもしれませんけど、彼のことを「やんちゃ坊主」と称して、彼を指示するところの大阪市民の気持ちは分かります。

友人の翻訳家が書いた記事なのですが、海外での橋下市長の評価をまとめたものがあります。
これは、とっても面白いですので、皆様も読んでいただけると嬉しいです。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20120423/231294/?rt=nocnt

ふたつだけ、橋下市長を嫌だなあ、と思ったことがあります。

一つは、君が代斉唱をしなかった教師を処分するのしないのに絡んで、記者会見をしたときに、毎日放送の女性記者にたいして、シツコク、ののしったことです。大人げないな、と思いました。

二つ目は、光市母子殺害事件に関連して、テレビ「弁護団に対して許されないと思うんだったら、一斉に懲戒請求してもらいたい」と呼びかけたことです。逆に弁護団から訴えられた橋下氏は、最高裁で逆転勝訴しました。

最高裁判所は「事件の情報を持っていないのに、弁護団を非難したのは配慮を欠いた軽率な行為で、不適切だ」と批判しつつ、
「発言内容は、視聴者の判断に基づく行為を促すものだったに過ぎない」などと指摘ます。「

私は、視聴者の中には、刑事弁護の原則とか、そういうことを理解していない人が多いと思いますので、あの発現はして欲しくなかったかな、と思います。

<最後に>これは、私の個人的なおそらく支持者ゼロの爆弾発言かと思いますが、彼が仮に同和出身者であるなら、彼のような強烈な個性をもった人が活躍しているということは、ある種、いい面もあるのではないかな、と感じられるのです。

片割月様が書かれた、慰安婦の問題については、思うところがありますので、それはまた後で書かせていただきたく思います。


2013/07/11 (木) 01:05:40 | URL | びっぐあぷる #s7zQWtIk [ 編集 ]

コスプレ

コスプレは、易者の格好とバニーのうさぎミミの着用だったそうですね。
私だった、どうするか。。。そもそも、この易者とうさぎミミがペアなのか、気になります。
やっぱり、別々かなあ。
まじめに、深刻にとらえたら(特に60歳女性)、きついかも。

でも、こういうのっておちゃらけちゃう方法ってないんでしょうか。例えば、自分で面白い劇を作って、みんなに披露したりとか。
そもそもそういうこと考えるヒトは、うつ病にはならないか・・・

2013/07/11 (木) 06:00:16 | URL | びっぐあぷる #s7zQWtIk [ 編集 ]

RE:いろいろ 

びっぐあぷる様

>海外での橋下市長の評価をまとめたものがあります。

引用の記事、すこし古いと思いますが。
この後の沖縄での「性産業利用」発言以降、評価は一転したと思いますよ。訪れる予定だったサンフランシスコでの市長との会談も取りやめにしました。

これは Japan Times の記事です。
サンフランシスコの市長も憤慨しているとあります。彼は中国系アメリカ人ということを差し引いても当然の反応だと思います。  

Through a spokesman, San Francisco Mayor Edwin Lee said he was offended and outraged by Hashimoto’s comments, and Emily Murase, executive director of San Francisco’s Department of the Status of Women, condemned Hashimoto’s comments and said his visit to the city would be a problem.

”Political correctness"(政治的正当性)が重視されるアメリカ社会で橋下市長の女性の人格蹂躙のコメントを受け入れる政治家は誰もいません。

ところでこのサンフランシスこの市長さん、今回のアシアナ航空の事故で意気揚々と記者会見。これって市長の仕事かな~。空港関係者がすべきだと思いますが。目立ちたがり屋、フォトオポチュティーを大いに利用している感じで商売っ気たっぷり、いい感じしないな~。  

2013/07/11 (木) 09:59:15 | URL | kan-kan #E0/upmTg [ 編集 ]

はい、古いです

そう、この記事ちょっと古いんですよ。でも、outspoken,brazenって形容詞が使われる日本の政治家は、ほとんどいないので、っていうか日本の政治家、ほとんどメディアでとりあげられることないんで、おもしろいかなあ、と思って紹介しました。

2013/07/11 (木) 11:36:34 | URL | びっぐあぷる #qXr35xMo [ 編集 ]

outspoken,brazen

これって褒め言葉かな~。

思ったことをずけずけ何でも言う、、、悪くないですが、思慮深い、相手をおもんばかる、といった印象が私には薄いです。
ジョニー・ウィアー選手を形容するときに outrageous(無礼な、けしからん)や、outspoken (歯に衣着せぬ、無遠慮な)がよく使われます。

2013/07/11 (木) 12:15:13 | URL | kan-kan #E0/upmTg [ 編集 ]

いちおう

Kansanさま

記事のなかにもあるように、彼女も、複数のMIIS (モントレー)の学生、教授に聴き取りをして書いています。記事が登録しないと全部読めないのが残念ですが。
土方さんは、ちなみに元日経の記者であり、訳書も多数、専攻は違いましたがむちゃくちゃ優秀な人でした。

2013/07/11 (木) 15:21:43 | URL | びっぐあぷる #s7zQWtIk [ 編集 ]

Re:いちおう 

びっぐあぷる 様

もちろん優秀な方だと思います。
OutspokenやBrazenは両刀の剣、喝采されることもありますが、一歩間違うとネガティブ、オフェンシブ(攻撃的)になってしまうと思います。
今回の橋下氏の例がその典型だと思いますが、。

2013/07/12 (金) 00:58:12 | URL | kan-kan #E0/upmTg [ 編集 ]

仕事優先

橋下氏は、仕事(=いまのどうしようもない行政組織を改めること)に専念してくれればよかったんですが。

余計なことして、結局、肝心な点(私の期待していた点)はやり遂げられず、か。

落合元監督的な姿勢で、明確にある一点を目指してやってくれてればなあ。

2013/07/16 (火) 04:30:39 | URL | MILLAN #- [ 編集 ]

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Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、神仏を尊び、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者熟女(四十路半ばを過ぎた)ですが、よろしくお願いします。

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