2013NHK杯:FD「セビリヤの理髪師・序曲より」
技術点:44.29点
演技構成点:51.19点
計:95.48点
動画はここです
冒頭のSTwで私の心を鷲掴みにします。
明るくおおらかな曲想とマッチした見事なシクロナイズドツイズルです。よくまあクルクル回りながらぐんぐん前に進むものです。
全体的に平板にならないかと思いきや、そんな心配は全くありませんでした。最初から最後まで緩むこと無く、一気呵成に畳み込むような演技で楽しめます。
アンナ・ルカの演技を見ると、やはりフィギュアは足元だなあと感じます。「セビリヤの理髪師」はよほどのオペラ好きでないと見ることも聴くこともない曲目。イリカツの「白鳥の湖」のような楽しみ方はあまり出来ません。
それにも関わらず魅了されるのは、ステップワークの巧さ、美しさ、滑らかさがあればこそでしょう。
イリカツの「白鳥の湖」の方が遥かに観客にウケたようですが、それはふた組の演技の優劣を示唆するものではなく、やはり、演目の知名度と馴染み易さの差にあるかと思います。
もちろん、若きイリカツの演技も同じくらい素敵でしたし、プログラムもモロゾフにしては意外にも?オーソドックスで親しめます。
ただし、素人目ですが足さばきの上手さはアンナ・ルカに一日の長があるように見えます。特にステップシークエンスを見るとそう感じます。
ラノッテ選手は、私の偏見かもしれませんが典型的なイタリア人のイメージそのままです。髪が黒くて少し縮れっぽく、眉が太くて濃く、つまり「濃い風貌」です。仕事より恋愛に生きているラテン男という雰囲気。
片や、カッペリーニ選手は丸顔でオデコ。キュートで利発的な風貌。日本人にも親しみやすい雰囲気。私なんか面長系なので彼女のような顔に憧れます。
だから、昨季のラテン系の「カルメン」も良かったし、今回の「セビリヤの理髪師」はむろんお手の物でしょう。
☆トリビアなどうでもいい知識。
私が高校生の頃、いわゆる「オペラ序曲集」の中の「セビリヤの理髪師」を聴いていたら、母がクスクス笑いました。どうしてかと不思議でした。母が言うには、この曲の旋律が左卜全が歌っていた曲と似ているので笑いが込み上げて来るのだと。
上の動画の2:36過ぎから曲想が変わり、テンポが上がるとバイオリンによる特徴的な旋律が流れます。それが、下記の歌の旋律にちょっとソックリなんです。
パクったか、偶然か(*^◯^*)
→動画はここです
2013.11.13 |
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フィンランディア杯・リザルト&プロトコル
→サイトはここです
羽生選手の新FS:ニーノ・ロータ版『ロミオとジュリエット』より(振付:デビッド・ウィルソン)
→動画はここです
技術点:93.91点
演技構成点:87.02点
合計:180.93点
観客席のテサモエの表情が、如何にも二人らしくて(´∀`*)。
やっぱり…「ロミオ…」は羽生選手にピッタリのプログラムですね。思わず手を汗握るように見てしまう羽生選手の熱演です。
ロミオを演じているのか、ジュリエットを演じているのか、はたまた両方を演じているのか、どのようにも解釈出来る演技も大変よろしい。
ゴレオグラフィックでは音楽のクライマックスにイナバウアーが実に効果的に使われていて観衆を沸かせます。
ただし、若さ故でしょうか、ステップシークエンスだけがイマイチ盛り上がらないですね。ここはまだ「演じている」というよりも、「こなしている」印象を受けます。
4回転サルコウを決め、昨季後半から調子を落としていた3ルッツも蘇りましたね。この二つのジャンプに相当練習時間を注いだのでしょうか。逆に、鉄壁であったはずの3Aが不安定になっています。まこと、4回転ジャンプと3Aとの「相性」は非常に難しいようですね。
演技構成点が高いですね。羽生選手はチャン選手やフェルナンデス選手と同じく、他のスケーター達(織田選手然り、高橋選手然り)が地道に評価を上げて行く演技構成点において、アレヨアレヨという間に大飛躍したスケーターです。
はい。これも総合力なんですね(-^〇^-)。
それにしても、いきなり180点台とは凄いです。羽生選手はもしかすると一番良い時に五輪シーズンを迎えてたのかもしれません。
ソチ五輪のメダル争いは、羽生選手、チャン選手、フェルナンデス選手が最有力でしょうか。前回の世界選手権で大ブレークしたテン選手も有力か。もちろん、日本男子陣は皆チャンスがあります。
テサモエの新FD:グラズノフ他より(振付:ズエワ)
→動画はここです
前回の五輪のマーラー5番と同じ路線ですね。
私個人は昨季の前衛的な「カルメン」が好きでしたが、五輪シーズンですからコンサーヴァティヴなプログラムの方が無難でしょうね。
もちろん、これだって素敵なプログラムと思いますよ^^
テサモエにしてはやや大人しく(衣装も大人しい)て、良く言えば品行方正で清らなプログラムという印象ですが、これからもっと濃厚なものになると期待します。
これでも最初から演技構成点は9点台半ばくらいが出るんですね(^^;)
最初のリフト技でのモイヤー選手のフリーレッグ(左脚)の動きが(^O^)。
2013.10.08 |
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☆テッサ・バーチュー/スコット・モイヤー
新SD
フォックストロット:わたしを夢見て
クイックステップ:マスクラット・ランブル
フォックストロット:頬よせて
☆メリル・デービス/チャーリー・ホワイト
新SD 映画「マイ・フェア・レディ」から
クイックステップ:踊り明かそう
フォックストロット:運が良ければ
フォックストロット:だが まずは教会へ
振り付けは両組とも、ズエワさんでしょうか?
→動画はここです
この比較動画、なかなか面白いです。
ショートダンスの構成に応じて三部構成で交互にふた組の演技を流しています。
メリチャリの「マイ・フェア・レディ」の音量が小さいのが残念ですけど。
動画のコメント欄にありますように、第一印象としてはジャズ・ブルース系の音楽を使ったテサモエのSDの方がダンスらしい趣きを感じ、惹きつけられます。メリチャリももちろん素敵ですが、ややムード的には淡白な感じがします。
もっとも、私はどちらかと言えばテサモエの方が好みなので、メリチャリファンはまた別の感想があるでしょうね。
タラソワさんはテサモエの方をより高く評価しているようです。芸術肌のタラソワさんらしいと思います。
しかし、日本ではメリチャリファンの方が多いですね。来日数も多いですし、ややもすれば芸術肌で狷介な気性を垣間見せるテサモエよりも、演技スタイルも人柄も見た目、明るく爽やかな印象を与えるメリチャリの方が日本人好みかも。
今シーズンもこの両組を中心に熱い舞が繰り広げられるのでしょう。
しかし、ロシアのエカテリーナ・ドミトリー組やイリカツ組にも「フィギュア王国ロシアの意地」を見せて欲しいです。
何とかして、北米2組の間に割って入って欲しいです。
ネッ、イリカツ組よ。ヘイ・ユーッ!!o(^▽^)o
☆先日行われたUSインターナショナルクラシックでは、メリチャリが登場し優勝しましたが、ショートもフリーも動画はまだアップされていません。フリーの「シェヘラザード」はどうなんでしょうね。見たいなあ。
→リザルトはここです
☆そらそ様より情報を頂きました!
メリチャリの新プログラム「シェヘラザード」です。
→動画はここです
ああ、動きがめまぐるしくて、あっという間に終わった~、って感じ。
メリチャリはツインターボでも搭載されているのかな?
でも、これが彼等にとってはまだ「序の口」なんでしょうね。スゲエや。
素人でも分かり易いリフト技は豪快だし、シンクロナイズドツイズルも完璧みたい。これからどこまで完成度がアップするのか、期待が大きく膨らみます(*^。^*)
第一印象として、王道プロって感じです。音楽もオーソドックスな編集です。衣装も今の所はあまり派手ではなく、どちらかと言えば地味系。しかし、終盤へ向けての盛り上がりは半端じゃない。強いなあ。上手いなあ。
2013.09.17 |
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・2012GPF テッサ・バーチュー&スコット・モイヤー FD「カルメン組曲」
・振り付け;マリーナ・ズエワ
アイスダンスのGPSではアメリカのメリチャリに遅れをとったカナダのテサモエ。しかし、ここから世界選手権に向けて逆転するのがテサモエの強さです。
フリーダンス「カルメン組曲」はアバンギャルドというかシュールレアリズムというか、そこんじょそこらのカルメンとはひと味もふた味も違うプログラムです。
振付師・ズエワさんの芸術至上主義が全開といったところでしょうか。
ビゼー作曲のオペラのヒロイン、カルメンには二つの顔があります。一つは、エロスで男を金縛りにする魔性の女。もう一つは、怜悧で我欲の強い計算ずくの女。
テッサ・バーチューの演じるカルメンはどちらでしょうか?
芸術的なエロスか単なる下品なエロ芸か、際どい振付が随所に登場します。観る側に色々な解釈を強いるのは芸術性の根拠になるかもしれません。
ただ、この動画の3分15秒過ぎからの「闘牛士の歌」の振り付けはイマイチですね。何だか子供のお遊戯を思わせる俗っぽさを感じてしまいます。前衛的なプログラムの中でここが唯一の欠点と思います。
テッサの黒タイツが妖艶。まさにエロスです。男性の中には黒タイツに異常に萌えるタイプがいるらしい(笑)。フェチズムのバリエーションなのでしょうか。彼女の衣装に目が釘付けになる男性は少なくないでしょうね。
そう言えば、女子シングルでは黒タイツというのは見たことがありません。ルールによる規制があるのでしょうか?
このプログラムではモイヤー選手はテッサに完全に飲まれているかのようです。これこそ、ズエワさんの狙いか。
ともあれ、このプログラムでテサモエはどのようにエロスを深めて行くのか、それとも、強かで計算ずくのカルメンが勝るのか、とても楽しみです。
2012.12.17 |
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(ロシア)エレーナ・イリニフ&ニキータ・カッツァラポフ組・フリーダンス「ゴースト」
こ、このプログラムは!?ああああぁぁぁ~(@_@;)
ウ~ム、フ~ム、ホハヒフヘ。背中がむず痒くなって来たわ。
歌入り(私は好まないけど)はまだしも、素でセリフが続くのは。。。芝居やってんじゃないでしょう?あくまでダンスでしょう。セリフを入れちゃ全くダメということではなくって、これはいくらなんでもシツコイわ。
振り付けは…モロゾフ氏か。。。やっぱり。
冒頭の振り付けから少々気恥しい。そして、演技中半のセリフが続く箇所は、何だか3流シナリオライターと3流の演出家による「昼メロ」を見ているかのよう。
なるほど、斬新的なプログラムということで?私にはあざとい演出にしか感じないけど。ロシア人のアイスダンサーが英語のセリフが続くプログラムで演じるって、どんな気持ちなんだろう?これがEXならまだ分かりますが。
これを日本人が演じたらさぞかし気色悪いでしょうね。それこそゴーストだわ。
これが良くも悪くもモロゾフ流なんですね。
ロシアのイリカツ組は、「カルメン」を演じるイタリア組と同レベルくらいの良いアイスダンサーと思います。エレーナ選手もなかなかキュートです。
それにしましても、アイスダンスのリフト技がペア競技みたいにドンドン高度化して行く傾向はどうなんでしょうね?テレビ映えして良いと言えば良いのですが。
2012.11.14 |
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