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平昌五輪:フィギュアスケート女子シングル&アイスダンス・完




●女子シングル:ショートプログラム結果

概ね、予想された展開ですね。

1位 アリーナ・ザギトワ 82.92点
2位 エフゲーニャ・メドベーデワ 81.61
3位 ケイトリン・オズモンド 78.87
4位 宮原知子 75.94
5位 坂本花織 73.18
6位 カロリーナ・コストナー 73.15
7位 ガブリエル・デールマン 68.90
8位 チェ・ダビン 67.77
9位 長洲未来 66.93
10位 カレン・チェン 65.90

これ、日本人選手にも銅メダルのチャンス、ありますよ。

ただし…嫌な言い方ですが…オズモンド選手とコストナー選手にミスが出れば、です。

で、日本の両選手よりも、上の両選手の方がフリーでジャンプミスをする確率が高いです。

ところで現在において私の好む主な女子シングルスケーターは、樋口選手、ポゴリラヤ選手、オズモンド選手、そしてザギトワ選手の4人です。ン?この4選手には何か共通項があるような、ないような。。。

それゆえ、オズモンド選手には是非ともメダルを取って欲しい気持ちがあるのですが、もちろん日本人選手にも取って欲しいので複雑な気持ちがしています。

オズモンド選手の魅力の一つ目は何と言ってもスピードです!スピードを生かしたジャンプは、フワーッと浮くようなジャンプに見えます。大きなジャンプです。

もう一つの魅力は妖艶さですね。美形で笑顔が素敵ですし、大人の色香が匂っています。

17才の頃に華々しくシニアデビューした時から注目していた選手ですが、残念なことに怪我が何度もあって欠場が多かったですね。それゆえ、22才になっての平昌五輪ではメダルを、と応援したくなります。


宮原選手も坂本選手もそれぞれ今やれる最良の演技で自己ベストを更新したのは素晴らしいですね。嗚呼、もしも、宮原選手に坂本選手のジャンプ力が搭載されたらメドベーデワ選手やザギトワ選手並になるんだけどなあ(^_^;)


ザギトワ選手、圧巻でした!これこそ真の意味で完璧な演技というのでしょう。
最後の二つのスピン。レイバックスピンもコンビネーションスピンも、あのリプニツカヤさんのスピンを上回る出来!全くブレの無い軸、回転の速さ!加速!柔軟性!そしてフォルムの美しさ等、文句のつけようが無いでしょう?

それと、出場選手の中で唯一人、3ルッツー3ループという高難度のコンビネーションジャンプを鮮やかに決めました!同じジャンプを跳んでいた安藤美姫さんよりもクオリティは上です。

このコンビネーションジャンプは2つ目の3ループが回転不足に成り易いのですが、彼女のジャンプにはそんな心配は全くありません。凄い運動神経と思います。

ステップシークエンスなど、これが若干15才の少女の演技なのか?と瞠目するばかりです。

しかも、メドベーデワ選手と同様、ミスをする気配が無い。

フィギュアスケートの「サイボーグ」か「怪物」か?アナタは(@_@;)

もちろん、表現がまだジュニアっぽいとか、ゴテゴテッとしているとか、「指先にまで神経の行き届いた繊細な表現」に乏しいとか、そうした注文を言うフィギュアファンがいることも承知しています。しかしね。。まだ15才ですからね。

一体全体、どんな練習を積み上げて来たのでしょうね?

ザギトワ選手がトリプルアクセルか4回転ジャンプを覚えたら、天下無敵でしょうね。彼女のジャンプ能力の高さから鑑みて、それはかなりの可能性があるのではないでしょうか?

ザギトワ選手に唯一の弱点?があるとすれば…今後、年齢から来る体型変化にどこまで対応できるかでしょう。身長が伸びに伸びて苦戦しているラジオノワ選手や、体重増加に苦しんだリプニツカヤさんの例があります。



アナウンサーから、「日本人選手のメダル(銅メダルとは決して言わない点がミソ)の可能性は?」と聞かれた解説の元選手の人達は…こちらも決して銅メダルとは言わない…「メダルの可能性は十分あります!」と答える。もちろん、少しばかり目が動き、微妙な言い方で。テレビには、本当のことを言わせない「同調圧力」があるんでしょう。それゆえ、安藤美姫さんのように、ウッカリ「本当のこと」を言っちゃいそうな人は解説者に呼ばれないのかもしれませんね。


五輪のテレビ観戦ですが、私はなるべく民放は避け、NHKを見るようにしています。

民放だと、ジャニーズ系だか誰だか知りませんが、タレントの身勝手で無意味なおしゃべりが延々と続き、わざとらしい感嘆の絶叫を聞かされ、煩くてウンザリさせられるからです。もちろん、この間、CMもバンバン入り、白けさせます。

アナウンサーにも煩いタイプがいますね。羽生選手が演技をした時のアナウンサーはセリフがウザイし、スピードスケートのアナウンサーは絶叫して吠えまくって煩かった。

これが野球やサッカーのようなプロスポーツの解説であればアナウンサーが絶叫しようが、悶絶しようが、さほど気にならないのですが、アマチュアスポーツでは非常に耳障りです。どうしてかな?

とにかく、テレビに出ている人が、「感動しました!」「大興奮しました!」「凄かったですッ!」「何と言う精神力!」等と、騒げば騒ぐほど、見ている私の感激とテンションはどんどん冷めて行くのです。

自分の感動を人に伝えるというのは難しいことです。しかし、それを仕事にしているのがメディアの人間でしょう。独りよがりな絶叫や感嘆は相手を白けさせる、という基本を知らないのかな。


●アイスダンス結果

1位 VIRTUE Tessa / MOIR Scott(カナダ)206.07点
2位 PAPADAKIS Gabriella / CIZERON Guillaume(フランス)205.28
3位 SHIBUTANI Maia / SHIBUTANI Alex(アメリカ)192.59
4位 HUBBELL Madison / DONOHUE Zachary(アメリカ)187.69
5位 BOBROVA Ekaterina / SOLOVIEV Dmitri(ロシア)186.92
6位 CAPPELLINI Anna / LANOTTE Luca(イタリア)184.91
7位 WEAVER Kaitlyn / POJE Andrew(カナダ)181.98
8位 GILLES Piper / POIRIER Paul(カナダ)176.91
9位 CHOCK Madison / BATES Evan(アメリカ)175.58
…………
15 MURAMOTO Kana / REED Chris(日本)160.63

テサモエ組が優勝しました。バンクーバー五輪と合わせ2つ目の金メダル!
パパダキス&シゼロン組もほぼ同じレベルでの銀メダル!
どちらが優勝しても不思議ではない展開でしたが、パパダキス&シゼロン組のショートでの思わぬ「事件」で少し出遅れたのが惜しかったです。フリーでは彼等の得点が少し上回っていましたからね。

ともあれ、平昌五輪の「ロクサーヌ」と「月光」は共に忘れられない名品でした。至福のひと時。

パパダキス&シゼロン組の「月光」→ここです

音質も映像も粗いですが、今のところこれしか見つかりません。

「月光」の3連続のピアノのリズムと共に始まる演技スタート。柔らかい腕の動きと物憂げな表情で私の心を鷲づかみにしてしまいました。

その次にイーグルからのセット・オブ・ツイズルの何と言う優雅さ!自然で淀みの無い流れ!

3位の銅メダルは私の予想通り、シブタニ兄妹がゲットしました。圧巻の4連続(規定では3連続まで。4つ目はオマケ)セット・オブ・ツイズルは完璧で私は何回観ても飽きません。

15位と健闘した日本の村元哉中&クリス・リード組の「戦場のメリークリスマス&ラストエンペラー」も素敵でしたね!村元選手の衣装の鮮やかさ…緑から桜色へ!…は一番です。来シーズンは是非とも170点台を目指して欲しいです。


●女子シングル:フリースケーティング

体調が優れぬゆえ、更新が遅れました。

いまさらですが、

こちらは私の予想がズバリ当たりました。

さりながら、私は宮原選手の演技に大きな感銘を受けました。
プログラム「蝶々夫人」はイマイチとみなしていた私の不明を恥じます(//>ω<)
スケートにいつも以上のスピード感があり、あの小さな身体がリンクいっぱいに大きく動いていたと思います。
だからこそ、繊細にして情感豊かな表現も実現出来たのでしょうね。
清楚な雰囲気と切なさの悲哀の交差が劇的でした。
彼女の一世一代の名演技だったのではないでしょうか?

銅メダルをとったオズモンド選手との差は、やはり、ジャンプにあったと思います。
オズモンド選手には宮原選手のような細やかさはありませんが、その代わりにパワーとスピードを生かしたダイナミックさがあります。スイスイと滑らかでスピード豊かな助走から跳ぶ彼女の雄大なジャンプ…ふわっと浮き上がるような…は女子選手ではピカイチでしょうね。ひょっとして男子以上ではあるまいか?

もちろん、オズモンド選手の素晴らしさはそれだけではなく、随所で見せる洗練された表現技術や繋ぎの濃さも特筆すべきだ。ただし、メイクの濃さは私の好みではありません。

ザギトワ選手とメドベーデワ選手の演技については何も言うまい。ただただ、凄い、としか。


●日本人選手を中心としたアスリート達の活躍は感動的でしたが、例によってメディアのアナウンサーやインタビュアー達の愚劣な問いかけには呆れるばかりでした。

宮原選手やスピードスケートの高木美帆選手へのインタビューは特に酷かった。

彼女達はきちんと答えていますが、内心、不愉快な気持ちにさせられていたことでしょう。

少なくとも、取材する側が選手よりも興奮していてはインタビュアーは失格なのだ。

それと、メダリスト達が各テレビ局に、「たらい回し取材」される現状は何とかならないだろうか?

同じ質問を、それも下らぬ質問を繰り返し突き付けられる選手達が気の毒です。


●町田樹さん、村主章枝さん、清水宏保さんの解説が良かった!

町田さんの素晴らしい解説はご存知でしょう。
参考→こちらのサイトです

村主さんですが、2人の選手のスピンやジャンプの映像を比較して、出来映え評価(GOE)の違いを説明していたのが良かったです。加点がたくさん貰えるスピンとそれほどではないスピンを並べて説明されれば、視聴者も分かり易い。

欲を言えば、演技構成点の評価についても同様に解説してくれたらなあと。

スピードスケートに関しては、清水宏保さんが良かったです。
「金メダルは嬉しい、銀メダルは悔しい、銅メダルはホッとする」は、経験者ならではの名言ですね。




2018.02.22 | | コメント(28) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会



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プロフィール

片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、神仏を尊び、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者熟女(四十路半ばを過ぎた)ですが、よろしくお願いします。

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