アメリカ女子シングル:アリサ・リュウ選手(14才)のフリー演技
女子が4回転ジャンプを跳んでもあまり驚かなくなっている自分が怖いのですが、
4ルッツとトリプルアクセルを両方決めるというのは凄いです!
二つ目のトリプルアクセルは明らかにダウングレードでしょうけど、4回転1本、3A2本のジャンプ構成は、少し前までは男子並の構成だったんですよ!それが今や。
しかも、4ルッツは男子のトップ選手でも難しい技であり、6年前くらいまではほぼ不可能でしょ?ってな感じでした。
いやあ、時代は目まぐるしく変わります。フィギュアスケートの世界も例外ではないようです。
体操競技もそうですが、ピョンピョン跳べるという点では、小柄で体重が軽い方が有利なんでしょうね。
ただ、女子の場合は体型変化があります。が、その前に五輪を迎えることが出来れば…音楽表現の方はともあれ…高難度ジャンプの連続で勝ち切ってしまうことも可能でしょうね。
アリサ・リュウ選手はスピンも上手いので、かなり期待出来そうです。※
こうなると女子体操のケースと同じ批判が出て来ることでしょう。
つまり、「女性らしい優美さが演技から失われ、単なるアクロバット競争になってしまった」とね。
かつて、伊藤みどりさんが全てのジャンプをピョンピョン決めていた頃にも、そういうことを言う人がいたそうですし。
体操から新体操が生まれたように、フィギュアスケートの場合はアイスダンスがありますので、音楽表現や優美さ妖艶さを味わい向きはそちらをどうぞ!
という時代に変わるかもしれません。
あるいは、演技構成点の比重をもっと高くする方法があるかもしれません。
音楽表現、スケーティングスキル、振り付けと演技の質、上半身の使い方等の評価比重をもっと高くするのです。
が、演技構成点の基準って、いくら勉強しても分かり難いんですよね。。。
分かるような、分からないような。。。
スポーツ観戦において、一般のファンは分かり難さを嫌う傾向がありますので、ファン離れを加速させる危険もあります。
※
アリサ・リュウ選手は中国系のスケーターのようです。
つまり、日本人と同じアジア系のスケーターなのですが、スピンが日本人選手より上手いです。
やはり、日本はスピンの指導方法に問題があるのではないでしょうか?
2019.09.03 |
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2013年世界フィギュアスケート選手権:フリースケーティング(レ・ミゼラブル)
大きくて完璧なジャンプ!
上半身や腕の優美な使い方!
動画の1分54秒~2分35秒にかけての流れるようなステップシークエンス!
特に、音楽がエポニーヌの歌う「オン・マイ・オウン」の箇所に変わるステップ終盤の振り付けが素敵です。
クルリとループターンを決めながらの表現力!
ステップの後、トリプルルッツからスリーターン~イーグルへの移行の鮮やかさ!※
※
ファントム様からご指摘があり、
「Tルッツのあとすぐにチェックなしでターンしているので、(スリーターンではなく)"ハーフツイズル"&インイーグルなのでディフィカルトイグジット」が正しいのだと。
ダブルアクセルからスリーターン※を踏む選手はしばしば見られますが、トリプルルッツからの例は少ない。
※
ここも、上記の訂正を念頭におかれ、お読みくださいm(__)m
私が心から、「キム・ヨナ選手の演技って、凄い!」と魅了された演技です。
ヨナ選手はこの2013年世界選手権(デニス・テン選手が銀メダルを獲った大会だ!)女子シングルで優勝し、2度目の世界女王となった。
ヨナ選手のこのフリースケーティングの演技は、私がミュージカルの映画版「レ・ミゼラブル」を観に行き、ビクトル・ユゴーの大河小説を読むきっかけにもなった。やはり、忘れ得ぬ演技です。
しかし。。。
一部の「熱烈な浅田ファン」がこの演技を罵倒するのを見て、つくづく、特定選手の熱烈ファンは面倒だと思った。
私は安藤美姫選手や浅田真央選手のファンでしたが、「ファンと名乗るはよそう」と思った。
ところで、ある人から指摘されたのですが、
「片割月さん、熱烈ファンという言い方は重言ですよ。ファンとはファナティックの省略形。で、ファナティックとは、熱狂的・狂信的の意味です。つまり、熱烈ファンという言い方は、『犯罪を犯す』や『火の火力が弱い』など同じく、重言です」と。
で、さっそく、ネット上の「三省堂 大辞林」サイトで「ファナティック」の意味を調べると、
①他人の意見や批判を聞く余裕がないほど一途に信じる人。
②冷静な判断ができないほど信じるさま。熱狂的なさま。
とある。
なんだか、恐いなあ(^_^;)
要するに、ファンとは贔屓のことと言えそうです。贔屓の引き倒しは得意中の得意。
これは、恋愛、ナショナリズム、ポピュリズム、特定の思想や宗教、革命などにおける人間の熱狂的感情と通じる所が多々ありそうですね。
私のように平凡な人間では世の中に衝撃を与えることも、何かを変えることも、全く出来ないということでしょう。
世の中を動かすのは、羽生選手の演技を見る為であれば、ヨーロッパでも中国でも北米でもどこにでも、時もお金も手間暇も惜しまず、喜んで応援しに行くファンのような人達なのかもしれません。
しかしまあ、私たちは「ファン」という言葉をそんな大げさな意味では使ってはいませんけどもね。
2018.08.02 |
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25才で亡くなったデニス・テン選手。
今さらこんなことを言っても詮無いことですが、男二人組が相手であれば、もう少し慎重な方法がなかったのだろうかと。喧嘩や格闘によほど自信があったのであれば別ですが。
実に残念で、ひたすら悲しいとしか言いようがありません。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
彼の名演技と言えば、私は2015年の四大陸選手権のショートとフリーを推す。特に、ステップシークエンスの端正な滑りに魅了された。銀メダルを獲得した2013年世界選手権の演技ももちろん素晴らしかったけど。
2018.08.01 |
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●2017年全米フィギュアスケート選手権:滑走順&リザルト
→ここです
回転不足判定が甘い感じの女子シングルのショートプログラム。
キャロライン・ザン選手の復帰は素晴らしいと思います。ただ、3Lo-3Loのコンボはセカンドは回転不足と思います。これがオッケーであれば、松田選手のは皆オッケーですよ。まあ、国内選手権ですからどうでもいいと言えばどうでもいいのですが。逆に言えば、3-3コンボにおいて、セカンドの3Loはこれくらいはオッケーにせよ、さもないとこの技術が途絶えていまうぞ、といったアピールの意味があったのかな?裏読みし過ぎですね^^;
女子シングル:ショートプログラム結果
1位 カレン・チェン 72.82点
2位 長洲未来 71.95
3位 アシュリー・ワグナー 70.94
4位 テッサ・ホン 65.02
5位 グレイシー・ゴールド 64.85
6位 マライア・ベル 63.33
●カレン・チェン選手のショートプログラム
→ここです
チェン選手の才能が発揮されたクリーンな演技。彼女の冒頭の3Lz-3Tは最初のルッツが見事なまでに高さがある為、ランディングからセカンドジャンプのタイミングを取るのが難しいようで、しばしば回転不足になりましたが、今回は何とか成功と認められました。スピンは軸が安定して回転速度が速く見事なもの。フリーレッグが高々と上がるスパイラルも美しいです。まだ音楽表現という点では物足りないですが、若いのですからこれからこれから。
●マライア・ベル選手のショートプログラム
→ここです
逆にこちらはコンビネーションジャンプで転倒ミスがありましたが、プログラムの完成度や音楽表現の豊かさという点ではベル選手の演技は魅力一杯でした。ショートプログラム「シカゴ」は彼女の魅力を開花させた傑作ですね。振り付けはロヒーン・ワードさん。はい、この方です。亡くなった歌手のプリンスみたいな人。
![ダウンロードqqe](http://blog-imgs-100.fc2.com/p/o/p/poppy445/20170120194633632.jpg)
●グレイシー・ゴールド選手のショートプログラム
→ここです
以前、無良選手もやりましたが、スタート位置とポーズを間違えたゴールド選手。こんなに顔が強張っているゴールド選手を見るのは初めてです。無理も有りません。今シーズンはルッツとフリップが壊滅状態。絶不調。どのトップスケーターにもこういう時期はあるようですが。アメリカ女子の世界選手権の出場枠は3つです。が、グランプリシリーズのような演技では出場も危うい状態だったのですから。
冒頭のコンビネーションは何とか決めましたが、次の3フリップは2回転に(-_-;)。
それでも、ローリー・ニコルさん振り付けの「Assassin's Tango」はカッコいいです。
昨年、逆転優勝した時のようなフリーを演じれば3位以内に入る可能性はあります。
4位の14才の若手、テッサ・ホン選手も才能に恵まれたスケーターのようです。音楽表現は既に14才を超えています。腕や上半身を音楽に合わせ、上手く間を作る力もあるようです。彼女はギリギリ平昌五輪に間に合う年齢とのこと。注目すべき選手かもしれません。
2位の長洲選手。好調なようです。で、期待はフリーでの3A挑戦です。最近の練習では高さのあるゴージャスな3Aを決めているのです。是非、試合で成功するのを見たいです。
☆長洲選手の3A
→ここです
いやあ~!お見事!これはゴージャスなトリプルアクセルです。
十分に本番で跳べるレベルではないでしょうか?
●男子シングル:ショートプログラム結果
ただただ、ネイサン・チェン選手に尽きます。106点台の圧倒的な演技。
→ここです
左上の得点表示に注目。演技修了時点で技術点が62点台!唖然。。。
4Lz-3Tは最初の4Lzとセカンドの3Tのランディングがやや乱れていますが、そんなことはどうでもいいって感じです。次に4Fをあっけなく決めてしまいます。恐ろしい選手です(@_@;)
Jスポで解説していた岡部由起子さんが、「フリーレッグの使い方が美しい」と称賛していましたが、チェン選手のステップシークエンスにおけるフリーレッグの見事な動きに注目して下さい。彼は単に滑って跳んで、だけのスケーターではないことが分かりますね。身体のラインも美しいです。強いて一つだけ注文があるとすればスピンかな。キャメル姿勢の時、最初の一回転でフリーレッグが少し下がってしまうことかしら。
☆ロス・マイナー選手が久々にクリーンな演技で2位につけました。4回転ジャンプこそありませんでしたが、完成度の高い演技で観客を魅了。リッポン選手は欠場。ジェイソン・ブラウン選手もマックス・アーロン選手もジャンプが不調。マイナー選手にとっては4年ぶりの世界選手権出場のチャンスです。
●女子総合結果
1位 カレン・チェン 214.22点
2位 アシュリー・ワグナー 211.78
3位 マライア・ベル 197.92
4位 長洲未来 194.90
5位 キャロライン・ザン 182.82
6位 グレイシー・ゴールド 179.62
もう、演技構成点の出方が私には「???」状態。いくら国内選手権とはいえ、国際大会の水準から乖離した高評価を出していいものかしら?カナダやロシアも似たようなものですが。
その点、全日本選手権のジャッジングは概ね交際大会並みの水準ですよね。これはルールや秩序をきちんと守ろうとする日本の美点でしょうか?それとも、フィギュアスケートという欧米の文化に対する日本の卑屈なまでの従順さや自己主張の無さなのでしょうか?
上位選手達に同じような高い評価を出すものだから、技術点でミスの少ない選手がそのまま順位が上がる分かり易い展開ではありました。
で、最もミスの少なかったチェン選手が見事に初優勝を果たしました。おめでとう!
男女共、「チェン一族?」が初優勝することになりそうですね。
長洲選手は3ルッツの転倒で少しリズムを崩したのか、あるいは、硬くなっていたのか、ミスが複数出て総合順位は4位に。つまりは世界選手権の出場を逃してしまう結果になりました。キス&クライでガックリとうな垂れる彼女の姿は見ている方も辛いものでした。悔しかっただろうな。。。二度目の優勝のチャンスでしたからね。
ワグナー選手のフリープログラム「エクソジェネシス」は素敵ですね。彼女は腕の使い方、肩の使い方、背中の使い方、表情の作り方が巧みで堂に入っています。余りに巧みで演技派過ぎて時には嫌になるくらいですが、このフリーはそうしたワグナー選手特有の「アクの強さ」がさほど無いので私には快い。
マライア・ベル選手が6位から3位に上げました。「エデンの東」も音楽に合わせたジャンプやムーブメンツが程良くセットされた好プログラム。それよりも、ベル選手の進化に驚かされます。取り立てて輝かしい程の実績の無かった選手が二十歳になってこれだけ変化を見せる例は、女子では珍しいことではないでしょうか?男子では遅咲きの選手はいますけどね。今季のグランプリシリーズアメリカ大会で2位に入ったのは決してマグレではありませんでした。彼女はスタイルが良いし、足首が細長いので所作が上品に見えます。
コーチは…ジェイソン・ブラウン選手のコーチでもある…あの美人のコリ・エイドからラファエル・アルトゥニアンに変えたことも良かったのでしょうか。
キャロライン選手の復活は感動的でした!怪我と手術からよくここまで戻して来たと思います。彼女の特長は柔らかな演技と滑りでしょうか。5位は素晴らしい結果ですね。
☆ワグナー選手もベル選手も、男子のネイサン・チェン選手もコーチはラファエル・アルトゥニアンか!どうりて彼が目立つと思ったよ。鼻高々だなあ。
●男子総合結果
1位 ネイサン・チェン 318.47点
2位 ヴィンセント・ジョウ 263.03
3位 ジェイソン・ブラウン 254.23
4位 グラント・ホックスタイン 248.31
5位 ロス・マイナー 240.34
4回転ジャンプを4種5本成功させたチェン選手の歴史的演技
→ここです
チェン選手のジャンプ構成
4Lz-3T 4F 4T-2T-2Lo 4T 3A 4S 3Lz 3F-3T
まさに、4回転ジャンプの怪物です(@_@;)
凄過ぎて、言葉がありません。
最後に跳んだコンビネーションジャンプ以外は全てノーミスであり、きっちり回っているジャンプです。後半の4Sは予定に入っていなかったものです。解説の岡部さんもアナもびっくり仰天。
4回転ジャンプを3回転ジャンプのように軽々と跳んでしまいました。ルール上は4回転ジャンプをもう1本跳ぶことが出来ます。チェン選手なら不可能ではないでしょう。
総合得点の318点台ですが、国際大会と国内大会の違いなどもあり一概に比較できませんが、2015グランプリファイナルにおける羽生選手の330点台に次ぐハイスコアです。
年齢17才のチェン選手が今以上にジャンプ1つ1つの質をより高め、スケーティングスキルをより高めれば鬼に金棒でしょう。それだけの潜在能力があるということです。
ソチ五輪シーズンまではフリースケーティングで4回転ジャンプを1種2本成功させれば十分トップに立てる時代でした。それがいつのまにか、4回転ジャンプは最低でも2種3回から3種4回跳ばないと世界のトップには立てない時代に大変貌しました。ジェイソン・ブラウン選手のようにプログラム全体の完成度や密度の濃い表現性で高い演技構成点を得ても、4回転攻勢には全く歯が立たない時代になったのです。
チェン選手とブラウン選手の絶望的な得点差をご覧ください。
1位と2位の選手は4回転を含むジャンプに秀でています。3位から5位の選手はいずれもプログラム全体の流れや音楽表現、そしてスケーティングスキルに秀でていいます。
男子に関しては、演技構成点の係数、ショートでは1倍、フリーは2倍となっていますが、倍率をもっと高くする必要が出て来たのではないでしょうか?さもないと、スケーティングスキルや音楽表現に卓越するよりも、ひたすら4回転ジャンプを磨くスケーターばかりに偏ってしまう恐れがあるからです。
☆グレイシー・ゴールド選手はフランク・キャロルコーチとの師弟関係を解除することになった模様。アイスネットに記事が出ています。誰にコーチを頼むのかは不明です。
2017.01.20 |
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instagramより。
カザフスタンの若手女子、エリザベート・トゥルシンバエワ選手が練習で4S-3Tを跳んでいるようです!!
→ここです
う~む。。ぐぬぬぬ。。。クッ。。。
3Aを練習しているとの情報も小耳に挟んだことがありますが、4Sも練習していたんだ。
画像が粗いので、はっきりとは分かりませんが、なかなかの線まで出来ていそうですね。
女子にとっては単独4Sだけでも大変だろうに、4-3のコンビネーションとは凄い。
シーズン後半には試合で見ることが出来るかな。
フリーで一発大逆転を狙える大技に成り得ますね(他でミスしたら意味がないが)。
トゥルシンバエワ選手は以前に記事で取り上げたことがありますが、ジャンプ、スピン、ステップ、音楽表現と、ウェルバランスのとれた素敵なスケーターの一人です。風貌もなかなか個性的ですしね。
![e64c92e3.jpg](http://blog-imgs-96.fc2.com/p/o/p/poppy445/e64c92e3.jpg)
2016.10.06 |
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