「れいわ新選組」について:愚見を少々
●「れいわ新選組」をどう思うか?
以前にも書きましたが、私はいわゆるタレント議員というものを評価しません。また、タレント議員に投票する有権者についても批判的です。たとえ、偏見と言われようとも。
山本太郎議員についても同様です。パフォーマンスよろしく天皇に直訴してみたり、「国会議員に出される弁当はべクレてる(放射能汚染されている)だろうな」のような、無用な風評被害を招く軽薄な言動には呆れます。
そもそも、党名からしてアウトです。
元号を使う悪趣味。維新の会よろしく幕末の新選組を名称に使うベタなアイデア。
私は幕末史については薩長が嫌いで会津と新撰組を贔屓していますが、これはあくまで判官びいきの類です。新撰組は幕府認定とはいえ、プロの暗殺・テロリスト集団でしたし、陰惨な内紛もおぞましい。取り立てて京都の民衆の為に戦ったわけでもありません。武士として認められ、出世したかったから必死に活動したのでしょう。土方歳三や近藤勇個人の人間的魅力がどうのこうのというテーマとは別次元の事柄です。
このような新撰組(党名では撰ではなく選としているが)を党名にするとはどういう神経なのでしょう。
反安倍政権を唱える人達の間で山本太郎&れいわ新選組の評価が高いようですが、私は余り評価はしません。この人気も一過性のものと見ています。
人は、面白そうなもの、目新しそうなものに飛びつきますからね。「N国」も同様です。
●当事者による当事者の為の政治は重要。
私がれいわ新選組を評価するとすれば、重度障害者を比例特別枠に指定し当選させたことです。これは大きな意義があると思います。山本太郎さんの優れた着眼点と思います。どの野党も考えなかった。
身障者に必要な政策とは何かは、身障者が誰よりも知っています。
女性が深く関わる政策(子育て・家庭問題・女性差別・セクハラ等)では、女性議員の存在が欠かせません。
過去に、アイヌ出身の萱野茂さんが始めて国会議員になり、国会ではアイヌ語を交えて質問を行い、1997年には、「北海道旧土人保護法」の撤廃と「アイヌ新法(アイヌ文化振興法)」の制定に貢献しました。少数民族としてほとんど無視されていたアイヌの人権に光を当てる上で萱野茂さんの存在は大きかったようです。
アイヌもそうですが身障者に対する無知と偏見・差別※は今も日本に根強く残っていますので、新しく参議院議員になった二人の重度身障者の活躍に注目したいです。
少数派や弱者の側の当事者が国会議員になることには極めて重要な意義があると思います。
※
ヤフーニュースのコメント欄に見る、二人の重度身障者の議員に対する冷ややかなコメントに寒々とする
「二人はまともに仕事出来るんですかね?」「国会議事堂のあちこちを改造させるのか。余計な金がかかるな。税金だぞ」「身障者だからと言って特別扱いするな」「分かってるよね?身障者も健常者も平等だよ」等々。
二人の当選の意義を理解し、応援するコメントがほとんど無いのには驚かされます。
日本はこんな国なんでしょうか?
2019.07.22 | | コメント(8) | トラックバック(0) | 政治・社会