宝井其角と太宰治
煤払て寝る夜の女房めつらしや 宝井其角
昔は煤払いは十二月十三日にするものだったとか。一年間にたまった家の垢を落とせば、心の垢まで落ちたかのような気分になりますね。
芭蕉の弟子であった其角の句は、「煤払いをした日の夜は古女房の顔も別嬪に見えるなあ」くらいの意味でしょうか。まったくもって人を食った俳句です(  ̄っ ̄)ムゥ
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生活。
よい仕事をしたあとで
一杯のお茶をすする
お茶のあぶくに
きれいな私の顔が
いくつもいくつも
うつっているのさ
どうにか、なる。
太宰治「晩年」より。
私の好きな言葉です。
大晦日にはこんな気持ちを抱いたまま新年を迎えたいもの。
太宰治はデカダン文学としばしば呼ばれますが、上の言葉からはデカダンの片鱗すらも感じさせない、健康的で明るい太宰の一面を伝えていると思います。
拙ブログを訪われる皆様には、大変お世話になりましたm(_ _)m
新年は4日か5日にはブログを更新する予定です。
それでは、皆様、良いお年を!!(^-^)/
2013.12.29 | | コメント(11) | トラックバック(0) | 戯けたライフ