2014全日本フィギュアスケート選手権・感想:追記予定あり
全日本フィギュアのスコアのアップがあいも変わらず遅い。もはや、怠慢としか言いようがありません。
全日本フィギュアの実況から塩アナがいなくなり、ジャニーズタレントもいなくなり、スッキリしたよ(^_^)ノ
タレントを置くならEXだけにして下さい。
荒川静香さん…ジャンプの回転を判定するのは「ジャッジ」ではありません。もしかすると、「技術役員」とか「テクニカルパネル」という言葉が視聴者には馴染まないので便宜上「ジャッジ」と言っているのかもしれませんが、やはり、視聴者には正確に伝えて欲しいものです。
(細かく言えば、ジャッジも一応「判定」はするけど、プロトコル上の「<」や「e」の判定は技術役員の仕事)
それと、「ジャッジの判定が(通常よりも)厳しい」との印象を煽る解説も如何かと思います。もしかしたら、「ジャッジが厳しい」のではなく、「荒川さんのジャッジが甘い」可能性もあるのですから。
素人の私ですら、村上選手の3T-3Tのセカンドジャンプや3Fは「足りないかな」と思いましたよ。もはや、着氷でスケート靴が少しでも「グリッ、グルッ、ヒョイッ」と回ったらほぼ8割は回転不足と判定される時代になりました。樋口新葉選手や本郷理華選手のように、着氷が「ビシッ、バシッ、ピタッ」と決まるジャンプでないと、回転の認定も加点も貰えない時代。
ジャンプの着氷は「ビシッバシッピタッ」だ。どうだ、分かったか!って、「技術役員」が言っているのだ。たぶん。
一般論ですが、辛目の審判と甘目の審判がいたしよう。どちらの方が審判として好ましいでしょう?私は前者と思います。判定とか評価とかルールとかは、概して辛い方が人を育てると思うからです。甘いのは人をダメにする危険がある。
鈴木明子さん…先輩格の荒川さんに遠慮しているのかしら?解説が短過ぎてつまらない。まるで、書いたメモをただ読んでいるような語り方にすら聞こましたが。
女子SP:結果
1位 本郷理華 66.70
2位 宮原知子 64.48
3位 樋口新葉 64.35
4位 中塩美悠 60.07
5位 加藤利緒菜 58.10
6位 永井優香 58.00
7位 坂本花織 57.81
8位 木原万莉子 57.57
9位 村上佳菜子 57.55
10位 今井遥 56.95
本郷選手は素晴らしい演技でしたね。グランプリファイナルのSPよりもジャンプやステップ、スピンの出来が良かったのではないでしょうか。それが高い技術点に反映されたのではあるまいか。演技構成点はさほど高い評価を貰っているのではないから。本郷選手が世界選手権で上位を狙うのであれば、やはり、SPで3Tー3T、3F、2A、ではなく、3Fー3T、3Lo、2A、の構成で挑んで欲しいものです。3F-3Tで加点が貰えるようになって欲しいです。さもなくば、3Tー3Tを演技後半に持ってくるか。本郷選手であれば十分可能と思いますが、どうでしょうか。全日本では本郷選手が優勝に最も近いと思います。とにかく大きなミスが無いのも彼女の強みです。
宮原選手は冒頭の3Lzー3Tで、どちらかのジャンプが回転不足になった可能性がありますね。しかし、グランプリシリーズの時よりも「しっかり回ろう」との気持ちが現れていたようなジャンプでした。ビシッバシッピタッだ。プログラムは実に素敵で、もう少し演技構成点は高くても良いと思ったけど。日本のジャッジの採点や評価は国際ジャッジ標準に近いよね。ロシアやカナダのようには大盤振る舞いはしません。私は日本式で良いと思っていますが。
樋口選手は良い度胸をしています。若干13才にして、大物の風格が。予想通り、彼女にはマスコミがどっと押し寄せていますが、それで潰れるようなアスリートは所詮それだけの実力でしかないのだ。私はソースを未確認なのですが彼女はキムヨナ選手を憧れのスケーターに挙げているとか。前に触れたことがありますように、樋口選手のフリーのプログラムや衣装からして、さもありなん、と思っていました。それで良い。日本では、特に女子では、言動が「謙虚で、控え目で、謙遜があって、あるいは、どこか自信無さ気」な雰囲気の方がファンに好意的に見られる傾向があるようですが、私はそういうことには全く拘りませんし、むしろ、逆のタイプが出て欲しいと思っているくらいです。頼もしい13才です。樋口選手は。
永井選手と木原選手の演技には何とも言えぬ気品が漂っていますね。一つひとつの所作に美しさがあります。特に永井選手はジャンプもスピンもステップも高質でバランスの良さを感じます。ある程度は年齢から来るものもあるのでしょう。エネルギッシュではないけど、荒削りな感じはほとんど無い。これも才能なんでしょう。ところで、木原選手の風貌は少しだけ伊藤みどりさんに似ていると思いました。
村上選手と今井選手の演技は、さすがお姉さん格の味わいがあります。音楽表現という点で魅せます。「もう、終わり?」「もう少し、このまま演技が見たい」と思わせます。ただ、これが得点の上ではあまり反映されないというか、技術点での取りこぼしを補う程になっていないのが残念です。鈴木明子さんレベルにならないとダメなんでしょうか。
男子:総合結果
1位 羽生結弦 286.86
2位 宇野昌磨 251.28
3位 小塚崇彦 245.68
4位 町田樹 242.61
5位 無良崇人 236.40
6位 山本草太 206.80
7位 村上大介 202.08
8位 田中刑事 187.43
9位 日野龍樹 181.33
10位 佐藤洸彬 174.42
羽生選手の無敵振りは凄い。世界選手権で連覇をすれば、パトリック・チャン選手のように「絶対王者」の称号を得ることでしょう。それだけの実力がある選手が日本から誕生する日が来るとは3年前までは想像も出来ませんでした。変な癖になりかけていた3ルッツもフリーではしっかりと修正。これも才能なんでしょう。キャメルスピンでバランスを崩しましたように、羽生選手はショートもフリーもスピンの出来がいつも程では無かったように見えました。色々ありましたし、ジャンプの調整に時間を多く割いた分、スピンにしわ寄せが来たのかもしれません。分かりませんが。
宇野選手は4Tと3Aを習得したことで、演技の次元が大きく変わってしまいましたね。ノービスの頃から彼のスケーティング力の高さは目立っていましたから、そこへ高難度ジャンプが加わり、さらには、より体力が身に付けば、近い将来、「鬼に金棒」なスケーターになりましょう。
小塚選手は前日のSPから本来の「ツルツル」スケーティングが、キレのあるステップワークが甦って来ましたが、フリーのステップやコレオで十二分に発揮しました。やはり、ひと味もふた味も違うスケーティングの魅力!!不安定だったジャンプの方も蘇えりつつあります。踏ん張りました。苦手な4Tに2回も挑んで…解説の本田さんの言う通り、ベテランの意地ですね。思わず目頭が熱くなりました(ノ_・,)。佐藤コーチがあんなに喜ぶ姿を見たのは、小塚選手が銀メダルを取った2011年の世界選手権以来でしょうか。3位だけど、今度の世界選手権に出られると良いですね。
町田選手は痛いミスがいくつかありましたが、ショートもフリーも素敵なプログラムと熱演で感動しました。特にショートは胸が熱くなりました。高橋大輔選手以上に濃厚でコッテリとした感情表現を見せる日本男子選手は少ないですから、町田選手の存在がどれだけ男子シングルを見応えあるものにしてくれているか…その貢献度は測り知れません。
無良選手(´;ω;`)。4回転ジャンプはともかく、3F(少し苦手なのかな)でミスるなよ。ああ、焦れったい。ううん、世界選手権に出られるチャンスだったのに。。。
村上選手はショートまではNHK杯の好調さをキープしていたのに、フリーでは別人みたいな。。。プレッシャーでしょうね。6分間練習の時から変でしたもの。4回転サルコウの助走からしてスピード感が無くて、アレッ?って感じでした。さぞかし、悔しかったでしょうね。残念無念。しかし、これに懲りずに、これからも現役を続けて欲しいですね(^_^)ノ。
羽生選手のファンが高橋大輔さんのファンのように、タオルバナーが流行りだしているようですね。まあ、あまりコアな大輔ファンを刺激しないように(-^〇^-)。一部のコアな大輔ファンと結弦ファンとは犬猿の仲らしい。恐ろしい。コアな大輔ファンの攻撃の矛先は概してチャン選手だったのですが、最近はその矛先が結弦ファンと、羽生選手の「不可解な高得点」に向けられているようだ。
要はこういうことらしい。「大ちゃんはあんなに素晴らしい表現力を持っているのにそれに相応しい演技構成点の評価がなかった。しかるに、羽生選手の高い演技構成点は変だ。不可解だ」と。
「私達は決して羽生選手の演技にケチをつけているのではありません。ジャッジが問題なのです。」と言いますが、これって、結局は羽生選手の演技に物言いをしているのと同じでしょ?何故なら、本音はこういうことだから。「大ちゃんと比べればまだ若くて未熟な羽生選手に大ちゃん以上の高い評価が出るのは変だ」と言っているのと同じだから。これはファン特有の判官びいきだ。
それと、次のセリフは羽生選手の例に限らずしばしば見るものです。
「若い〇〇選手にジャッジがあのような高得点・高評価を出しては本人がカン違いすると思うのです」と。
ハテ?果たして、カン違いしているのはどなたでしょう?
特定の選手のコアなファンは、あまり、自分の「ジャッジ」を過信しない方がよろしいかと思うのでありんす。
これは私自身の自省の意味も込めて、でありんす(^-^;。
女子:総合結果
1位 宮原知子 195.60
2位 本郷理華 188.63
3位 樋口新葉 181.82
4位 永井優香 168.55
5位 村上佳菜子 168.29
6位 坂本花織 167.46
7位 加藤利緒菜 165.53
8位 木原万莉子 163.58
9位 三原舞依 158.81
10位 中塩美悠 158.43
11位 今井遥 158.03
私は樋口選手の魅力にハマりつつあります。ケレン味が無く、豪快でスピード感溢れる演技。ジャンプの質の高さ。今回は特に2A-3Tでの3Tの高さと言ったら!!後半に3Lz-3Tを試みる(今回はミスしましたが、十分にやれる力がある)攻撃力。彼女のようにジャンプで3つも4つも1点以上の加点が並べられる選手は少ない。日本女子にありがちな回転不足とは最も遠くに位置する高質なジャンプ。彼女なら高質な3Aをきっと跳べる!!
そして、あの負けん気の強さ!アスリートはこうでなくっちゃ!これが13才の女の子ですよ!3Fの矯正を除き、ジャンプ以外で改善が必要なのは、スピンのウィンドミルでのトラベリングやレベルの取りこぼしを減らすこと、ステップシークエンスでは下を向かず、もっとジャッジや観客に顔を向けることでしょうか。
もちろん、女子の場合は中学~高校での体型変化がありますので、将来の予測は難しいものがあります。ただ、樋口選手の豪快なジャンプとスピード感溢れるスケートを見る限り、尋常では無い潜在能力があると推測します。
永井選手もウェルバランスで素敵なスケーターになれそう。彼女も私好みだな。スケーティングの美しさや伸びやかさを荒川さんや鈴木さんが褒めていたけど、その割には演技構成点の評価が悲しくなる程に低目だわね(><)。シークエンスで単純にスーッと流すように滑る箇所も何故か魅力的です。
宮原選手が「回転不足判定の荒海?」を泳ぎ切り、見事に初優勝。おめでとう!私個人は2A-3Tをふた組並べる構成はちょっとエグイ感じがして好きじゃないのですが、作戦的には賢いですね。表現性も豊かになりつつあります。
本郷選手は予想通りに大ミスの無い安定した演技を見せましたが、如何せん、回転不足が多過ぎた。ショートでの「ビシッバシッピタッ」が「グリッグルッヒョイッ」になっているジャンプが複数ありました。プレッシャーか。それにしても、1位の宮原選手と2位の本郷選手の「でこぼこコンビ」は痛快だわね(-^〇^-)。見事なまでの対称。
村上選手と今井選手、二人の姉貴スケーターのフリーですが、ジャンプの問題よりも、全体的にトランジッションが薄いと感じましたが、どうなんでしょう?特に今井選手は足元を見る限り、あまり。。。。さりとて、本来の持ち味であったスピード感あるスケートも影を潜めているようで。良くある事とは言え、競技の世界はかくも。。。
学業優先とかで、町田選手の突然の引退宣言にはショックを受けました∑(O_O;)。ぐぬぬぬ。。。クスン(ノ_・,)。
羽生選手がグランプリファイナルから断続的な腹痛があり、今、精密検査を受けているとの情報も驚きです。内臓とか深刻な事態で無いことを祈ります。腹筋ならばまだ安心ですが。。。
今回の女子で、岡崎真氏を中心とするテクニカルパネル陣の回転不足判定やエッジエラー判定は厳しかったのでしょうか?私は国際審判並の厳しさでやっているように思えましたが。しかし、これくらいの「厳格さ」でグサッと刺された方が、後々のことを鑑みれば…遠回りに見えて、実は王道に近いと思いますが。
ただ、岡崎さんは、一昨年でしたか、世界ジュニア選手権で宮原選手に回転不足やエッジエラーを付けまくって、コーチの田村岳斗さんを憤慨させた時のテクニカルスペシャリストですね(^_^;)。
岡崎真氏は、「天野真化」しているってことでしょうか?ガッハッハ(-^〇^-)。
つまりは、良いテクニカルスペシャリストになりつつありんす(・∀・)オッケー!
2014.12.28 | | コメント(19) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・大会