2020年度・全日本フィギュアスケート選手権
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羽生選手のフリーの演技→こちらです
●羽生選手。格の違いを見せつけるような名演。
羽生選手が、「ゾーンに入る」と、こういう演技になります。
稀に見る名演技に、わたしはただただ幸せ(●^o^●)
2017年の世界選手権でのフリー、「ホープ&レガシー」でも同様の凄いジャンプ構成で完璧な演技をしましたが、今回の方がもっと表現力が増していて私はいっぺんに好きになってしまいました。
石坂浩二が上杉謙信役を演じた大河ドラマ「天と地と」(1969年)のオープニング曲を使用しているそうですが、ステップシークエンスを含む演技の中間の部分は仲代達矢が平清盛役を演じた「新平家物語」(1972年)のオープニング曲です。これらは動画で聴くことが出来ますので、興味のある方はセルフサービスでどうぞ。※
なぜか、羽生選手はこうした和風の音楽が良く似合います。
☆私は大河ドラマの「天と地と」は観たことがありませんが、「新平家物語」の方はビデオによる総集編を観たことがあります。これは素晴らしいドラマだったのでしょうね。フルに全編が観たかったなあ。
※私の観た「総集編」のタイトルバックを使ったオープニングの動画ありました。
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キャストもスタッフも錚々たるメンバー。あ、脚本は平岩弓枝じゃないか!
もちろん、宇野選手や若手のホープである鍵山選手の演技も素敵で感動しました。
それにしても…今季で引退して行く選手達の見るにつけ、同じようにフィギュアスケートに打ち込んで努力しても、実力差というものが大きく出てしまうのはどうしてなんだろう…と思う。
やはり、才能の差なのでしょうか?
スポーツの世界もビジネスの世界も、「競争原理」で動いていて、これは人間の潜在能力を引き出す最も有力な方法と分かってはいても、やはり、神様は不公平であり、残酷だなあ、と思ってしまいます。
●女子シングル
紀平選手の美しい4回転サルコウはどんなに称賛しても足りることはありません。4回転サルコウとトリプルアクセル、という2つの武器を持った紀平選手の近未来が楽しみです。が、フィギュアスケートファンであれば誰でも分かるように、坂本選手の方が…やはり…今のところですが…演技全体のクオリティは少し上でしょう。
スピードが違う。高さが違う。エネルギー量が違う。
ただし、坂本選手のルッツにエッジエラー判定が出て減点されている点はマイナス要素。
坂本選手がトリプルアクセルか4回転ジャンプを一つ身につけたら、凄いことになります。
しかし、今回、私が最も感銘を受けたのは宮原知子選手の「トスカ」の表現力です。
ステップシークエンスでは加点がオール5の満点評価でした。
これが初戦の演技であれば、試合を重ねたらどれだけ素晴らしい演技になることか!
音楽をスケートで表現することに無限の可能性がある…そんな演技と思いました。
若手では、NHK杯の時と同様、やはり、松生理乃選手と河辺愛菜選手ですね。
松生選手が「柔」であれば、河辺選手は「剛」でしょうか。
松生選手が宮原選手のようなタイプで、河辺選手は坂本選手や樋口選手のようなタイプか。
松生選手のヒラヒラと優雅に舞うような演技に、河辺選手はグイグイと力強く押して行く演技。
特に、河辺選手のダイナミックなイーグルやイナバウアーに加え、身体を大きく使った所作からは、「演技空間」の広さみたいなものを感じます。どちらかと言えば細やかで優雅な所作が目立つ日本の女子選手の中にあって、河辺選手は樋口選手と同様、希少価値?がありそうです。
ただ、男子と比べ女子の近未来の予想は難しいですね。ジュニア時代に期待されてシニアになったらサッパリ…という選手もいますし、ジュニア時代は「たた滑って、跳ぶだけ」と思った選手がシニアになってから凄いスケートスキルと表現力を身に付けることもあります。
☆「ジャッジの陰謀論」…一部の羽生ファンでしょうけど、まだこんなこと言っているのか。
羽生選手のショートプログラムでスピンの一つが「0点」になってことで、テクニカルコントローラー(技術役員の一人)前田真美さんが槍玉に挙がっているのに驚きました。
つまり、前田さんは高橋大輔選手のコーチをしていた長光歌子さんの弟子だったとて、こちら関係の選手には判定が甘く、羽生選手には「不当に厳しい」とか、許せない、とか。
呆れたなあ、もう。
以前に槍玉に挙げられた技術役員は天野真さん。こちらは浅田真央さんに「不当に厳しく」、キムヨナさんには甘かったとか何とかで、ヒドイことを言われていました。
もう、こんなこと、とっくに卒業して良さそうものを、まだまだいるんですね。
男子シングルでも女子シングルでも、技術役員は3人体制で、ジャンプの回転やスピンのレベル判定を一人で決めているのではないことくらい、もう、常識なんですけどね。
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2020.12.27 | | コメント(8) | トラックバック(0) | 日本人選手達