2013グランプリファイナル・3題
Ⅰ「高橋大輔選手の脚の怪我による欠場/織田信成選手の繰り上げ出場」
ショッキングなニュースですが、高橋選手が今回の不運を何とかして前向きに捉えようとしている姿勢に胸を打たれます。全日本までにどこまでコンディションを戻せるのか心配ですが、「ここで少し休み給え」との神の思し召しと考えたい。実際、年齢的にきついスケジュールですから、どこかで「休息」があっても良いのかと。
逆に織田選手はこの機会を最大限に生かして欲しいです。ショート・フリー共に素敵なプログラムを揃え、好調な滑りを見せていますので、NHK杯で高橋選手が出した総合得点を上回る演技を期待します。ソチ選考基準から見ると織田選手は世界ランキングでは不利ですので、国際大会での高得点でアピールして欲しいです。
それにしても、高橋選手と織田選手…不思議な因縁を感じます。
Ⅱ「田村明子氏のコラムに思う」
「選手選考で混乱したGPファイナル。見所は独走・浅田とチャンVS日本勢」(田村明子)
→コラムはここです
別に混乱などしていなかったと思いますが。。。田村氏が勝手に問題にしているだけです。
ファイナル進出の規定を各大会の順位のポイントによる勝ち抜き制ではなく、総合得点の高い順に、という考え方も無くはないです。どんな規定も完璧というのはありませんから。
田村氏は自分個人の意見ではなく、そういう考え方もあるとの情報提示という書き方をされていますが、田村氏の意見でもあると受け取れます。
なるほど、ファイナル進出者よりも高い総合得点を出している者が出られないのは、不公平ではないかというのも分からなくもありません。
しかし、今回の意見を書いた動機が鈴木選手と織田選手がたまたま「次点」であったことを鑑みると、あまり説得力が無いと思います。如何にも自国本位な発想です。2年前から目立つようになった田村氏のファン目線的な発想がここにも出ていると感じます。
それと、複数の選手達が言及しているように、点数というのは大会毎に違う出方をする、という問題点も提示しないと片手落ちだと思います。
特に、回転不足判定やエッジエラー判定では大会毎のテクニカルパネルによりさじ加減が違うと感じるケースがあります。私も以前にデータを出して記事にしたこともあります。
総合得点による順位という考え方は国内選手権にも言えると思います。全日本進出には例えば東日本選手権で上位5位以内?であることが必要です。これを各地区の大会毎の順位ではなく全ての大会の総合得点の高い順に全日本選手権進出を決めるという考え方も成立します。
しかし、私は総合得点制には反対です。ミニマムスコア制に反対なのと同じ理由です。それと、競技である以上は各大会の優勝、表彰台の価値は尊重したいと考えます。
Ⅲ「中国選手達を暖かく迎えよう!」
日本と中国は政治的・外交的・軍事的に険悪かつ危険な状態にあります。日本政府には中国側の挑発に乗らず、冷静かつ毅然とした姿勢が望まれます。
しかし、不思議なことに今日も何事も無いかのように日中間では巨大な経済活動が行われており、お互いに観光客も行き来しており、中国国際航空の旅客機は成田で発着陸しています。
政治と経済とは別、ということなんですね(苦笑)
こうした中、中国からは男子シングルのハン・ヤン選手やペア選手が日本で開催されるグランプリファイナルに出場予定です。大丈夫なんでしょうね?それこそ、政治とスポーツとは別、と願いたいものです。
日本の観客はどの選手にも暖かいですので、あまり心配は無いとは思っています。特に、フィギュアスケートはサッカーなどとは異なり、ナショナリズムを喚起するような競技ではありませんし。
まあ、フィギュアファンの中にもナショナリズムやら愛国心やらをむき出しにする例が少しはありますが、そうしたファンは観戦にはほとんど来ないでしょう。
どうか、中国選手達が心置きなく競技に専念し、素晴らしい演技が出来ますように。
2013.11.30 | | コメント(15) | トラックバック(0) | フィギュアスケート・ネタ関連