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慈善・偽善と意地悪の関係についての愚見




「寄付する芸能人へのバッシング 日米文化の違いから解読」 NEWSポストセブン4月29日(金)

(引用開始)…熊本地震の被災地を支援する芸能人に対し、ネット上でしばしば「売名」だという批判が出る。しかし、寄付が一般的になっているアメリカではそのような批判は少ないという。日米の文化に造詣が深い映画評論家の町山智浩氏が指摘する。

「『寄付大国』と呼ばれるアメリカと比べると興味深い。アメリカ人は“寄付は税金対策の選択肢”と考えています。自分が稼いだお金を税金でとられて、何に使われるのかわからないぐらいなら、自分が支援したいところに直接お金を出したほうがいいと考えているわけです。だから、売名が目的ではないし、寄付をした人が偉いというわけではない。それは税金対策で、自分の好きなことにお金を使っているわけですから。一方で、日本では寄付を“施し”であると受け取る感覚が強い」

寄付を“施し”と捉えると、「上下関係」ができる。寄付する側が偉くて、寄付される側が一段低いというイメージ。だから、若い世代、とくに「若い女性」が寄付をすると、“何を偉そうに”と思われ、炎上を招きやすいのかもしれない。たとえば、500万2000円を寄付し、インスタグラムに振込明細の写真を公開した紗栄子(29才)の例などはそうだし、2013年9月に益若つばさ(30才)が「東日本大震災を風化させたくない」とフリーマーケットの売り上げを日本赤十字に寄付したときも、大きなバッシングが起きた。

「たしかに、アメリカでは有名人自ら“いくら寄付した”と公表することは少ない。多いのは、チャリティー団体の発表で判明するケースです。団体にとってはさらなる寄付を受けるいい宣伝になるし、有名人自身も発表自体を嫌がることはありません」(町山氏)

日本の場合、寄付を受けた団体が大口の寄付者を公表するケースは稀だ。だから、有名人がいくら高額寄付をしていても、その多くは表に出ることはない。だから、一部で寄付を公表した芸能人がいると、逆に目立ってしまう。コラムニストの小田嶋隆氏が言う。

「有名人の社会的役割というのは、寄付したことを公表することにあると思います。ハリウッドセレブは目立つように寄付するじゃないですか。個人としての売名もあるかもしれませんが、社会における役割として、ボランティア活動や寄付をしているのだと思います」

そもそも海外に比べ、日本人には寄付文化が根付いていないといえる。日本人が1年間で「寄付」に使う金額全体は2009年の約1.1兆円から、2011年の東日本大震災を経て、2012年の約1.4兆円まで増えている。それでもアメリカは27.2兆円(2012年)で、1人当たりの平均寄付額は日本の11倍を超える…(引用終わり)。



この件については、私は以前に「NHK総合テレビ『浅田真央 被災地への旅』をどう思うか?」の記事で触れたことがありますので、興味のある方は参照下さい。

確かに、バッシングはダメです。

が、「インスタグラムに振込明細の写真を公開」の例は、いくらなんでもやり過ぎでしょう。売名行為と批判されても仕方が無いと思います。「気の毒な人達を自分の宣伝に使いやがって!」と。

しかし、“何を偉そうに”については、私はちょっと違うと思います。

人が何かに陶酔していたり、自分を自慢したり、偽善的な言動をしているのを見ると、

私は、“鼻持ちならない”と感じることがあります。

自分は絶対に正しいとして、独善的な正義感を振り回す人に対しても同じ心理になります。

それらが目に余ると、チョイとばかり意地悪してやろうか、と思ったりもします。

これも前に書いたことがありますが、とあるスナックで、自分がイケメンで女性にモテることを鼻にかけ、一流大学を卒業していることを自慢している男性がいました。他にこれといった女性が近くにいなかった為か、隣の友人に続いて私なんかにも言い寄って来ましたが、「あなたとはお話する気は全くありません」と冷たくバッサリと断った。ザマーミロ!

これも書いた覚えがありますが、職場に自分が美人で優秀な社員であることを鼻にかけている女性がいました。エルメスだかシャネルだかの一流ブランドに勤めていたことも自慢で、そのエレガントなる経歴に自己陶酔しているのが分かりました。実際、仕事は優秀なので私も一目置いていましたが、自己陶酔ぶりが目に余ることがあり、けッ!と思っていました(^_^;)

ある日、その女性が「あら?にわか雨だわ。カミナリウになりそうですね」とエレガントな口調で言った。
私はケラケラと笑いがこみ上げるのを我慢出来ず、しかも、「それは、ひょっとして、ライウ(雷雨)のことではありませんか?」と、揚げ足取りの嫌味を言った。ザマーミロ。

エッ?片割月は性格が悪い。僻んでいるんだろう。もっと素直になれ。ですか?

そうかもしれない。しかし、意地悪とか嫌がらせというのは、一種の批評精神に通じることもありますよ。

ほら、長谷川町子の4コマ漫画作品『いじわるばあさん』があるじゃないですか。それと似ていますよ。この漫画が人気を博した理由の一つは、「いじわる」に批評精神があったからですよ。

一つ覚えている例は、赤線廃止を訴える集会(古いね)があり、いじわるばあさんも参加していた。で、主賓の挨拶の前に、いじわるばあさんがマイクテストをすることになった。そこで彼女はマイクで「あ~、あ~、これでは男はやりきれまい」と言ったのです。周りの女性運動家達の困惑した表情!笑ったわ。

まあ、「赤線廃止を訴える私たちは正義です!」を絵に描いたような女性運動家の自己陶酔ぶりに、水をかけてやりたくなった心理があったのだと思います。


ところで、コラムニストの小田嶋氏のコメントは少しズレているように思います。

「有名人」もケースバイケースかと。

有名アスリートが寄付を公表しても、ほとんど批判されることはありません。何故なら、そのことと自分の競技上のメリットとは関係が無いからですね。

有名芸能人の場合は名前を出すこと自体が商売上のメリットに直接繋がりますので、批判を受けやすいのね。

有名政治家の場合は…バカバカしくて最初から批判する気にもならない。



2016.04.30 | | コメント(18) | トラックバック(0) | 戯けたライフ



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プロフィール

片割月

Author:片割月
和歌を愛し、音楽を愛し、花を愛し、神仏を尊び、フィギュアスケートが大好きで、歴史・社会・文学が大好きで、ジョン・レノン、八代亜紀、ちあきなおみが大好きで、クリント・イーストウッドと映画も好きで、皮肉とユーモアも好きな変わり者熟女(四十路半ばを過ぎた)ですが、よろしくお願いします。

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