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畠山鈴香さんも無罪に違いない?! 北方事件無罪判決

2007-03-20 14:53:51 | äº‹ä»¶ãƒ»äº‹æ•…
秋田小1児童殺害事件-56
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北方3女性殺害 松江被告 2審も無罪 決定的証拠は皆無 違法捜査を指摘(西日本新聞) - goo ニュース

 上記の、北方3女性殺害事件では、事件後十数年も経って時効直前に起訴された松江被告の捜査・逮捕・取調べに違法性があったとして、2審でも無罪となった。

 藤里町幼児連続殺害事件で起訴された畠山鈴香さんの捜査。逮捕・取調べにも重大な違法性があると筆者は考えており、決定的証拠は皆無という状況も、北方町の事件と共通性がある。
 畠山鈴香被告が結果的に「自白しているではないか!」ということは、今回の高裁判決にも明白な通り、違法な取調べの元でのものであり証拠性がない。
 何しろ、自己に不利な唯一の証拠が自白である場合には、それを証拠にできないことは「憲法」にも書かれているのである。
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第38条 自白の証拠能力
 (1)何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
 (2)強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。 
 (3)何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。
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 警察が『証拠らしきもの』としている様々な事象が、如何にいい加減なものであるかは、昨年来 当ブログ で指摘してきたところである。

 当ブログでは、引続き『畠山鈴香さんは「冤罪」であるに違いない』という考えで書いてゆきたい。

 なお、最近「従軍慰安婦」の証言をめぐって、「元慰安婦の証言は証拠にならない」と声高に叫んでいるヤカラがネット上でもウヨウヨ居るが、これは、上記憲法第38条(3)項の解釈間違い(おそらく知っていて敢えて持ち出しているのではあろうが)である。それがネット右翼の暴言なら言いぱなっしだが、自民党の“学歴ある”政治家達が言っているのだから大問題であり、国際的にも政治家の『程度』を馬鹿にされている訳である。

 これは、「加害者(被疑者)の自白が唯一の証拠である場合には」有罪とされない」と書いてあるのであって「被害者の証言が加害者の犯行の証拠とならない」と言っている訳では全くないのである。
 従って「元慰安婦の証言は証拠にならない」訳は無く、立派な証拠になるのである。

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この事件に関するWebニュースリンク
2007年3月20日(火)asahi.com
2007年3月19日(月)YOMIURI ONLINE
2007/03/19付 西日本新聞夕刊
2007年3月19日(月)asahi.com


以下、ちょっと長いですが西日本新聞記事(3/20)のコピペ
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北方3女性殺害 松江被告
 2審も無罪 
   決定的証拠は皆無 違法捜査を指摘
                     2007年3月20日(火)10:10

 佐賀県北方町(現武雄市)の3女性連続殺人事件で、3件の殺人罪に問われ、死刑を求刑された同町出身の会社員松江輝彦被告(44)の控訴審判決が19日、福岡高裁であった。正木勝彦裁判長は「被告人と各事件のかかわりを示す直接的、決定的な客観的証拠は皆無」として、無罪を言い渡した1審の佐賀地裁判決を支持し、検察側の控訴を棄却した。最高裁によると、死刑求刑の被告が1、2審とも無罪になった例は、統計上把握している1978年以降、初めて。

 1審が証拠不採用とし、検察側が控訴審であらためて取り調べを求めた、松江被告が3女性殺害を認めたとされる上申書について、正木裁判長は「令状主義を甚だしく逸脱する違法性の高い取り調べの間に収集された」と指摘。「将来の違法捜査抑止の観点から証拠から排除すべきだ」と判断、1審に続き証拠能力を否定した。

 検察側は控訴審で新たに、被告の車内にあった写真から検出されたミトコンドリアDNA型が、被害者の1人、中島清美さん=当時(50)=のものと一致したとの鑑定結果を提出した。

 だが判決は、写真の保管状況が不明な点やミトコンドリアDNA型は個人識別の精度が判然としない点などから「状況証拠としての価値は低い」と判断。その上で「犯人が被告人と認めるには合理的疑いが残り、犯罪の証明がない」と結論づけた。

 松江被告は3遺体発見から約10カ月後の89年11月、別件で起訴拘置中に任意の取り調べを受け、3人殺害を認める上申書が作成された。その後、否認したが、佐賀県警は、最初の事件の時効完成まで1カ月を切った2002年6月、吉野タツ代さん=当時(37)=殺害容疑で逮捕。残る2人の殺害容疑でも再逮捕、起訴した。

 佐賀地裁は2005年5月、「被告人が犯人であると積極的に推認する証拠や事実は存在しない」として無罪を言い渡していた。

■北方町連続女性殺人事件

 1989年1月27日、佐賀県北方町(現武雄市)の山中で、行方不明になっていた女性3人の遺体が見つかった。失跡時期は、藤瀬澄子さん=当時(48)、武雄市=87年7月▽中島清美さん=同(50)、北方町=88年12月▽吉野タツ代さん=同(37)、同町=89年1月。県警の任意聴取で、吉野さんと交際していた松江輝彦被告(44)は89年に3女性の殺害を認める自白上申書を作成したが、否認に転じた。県警が時効完成間際に立件し、1審で無罪となった。

=2007/03/20付 西日本新聞朝刊=

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(引用おわり)

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秋田小1児童殺害事件-56

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