Win11 + PT3/PT4K同時使用のEDCB録画環境構築メモ
最近更新した録画鯖に録画環境を構築するメモ。
Win11で、PT3/PT4K同時使用のEDCB録画環境を作った。
EDCBを使ったおそらくシンプルなセットアップのはず(というか逆にそれ以外のツールに全く詳しくないので…)
ここでは可能な限り64bit版をインストールした。
1. PT3ドライバのインストール
https://earthsoft.jp/PT3/download.html からPT3-Driver-400+.exe、PT3-SDK-400+.exe をダウンロード。
また、Resizable BAR有効でもPT3が使えるドライバpt2wdmを https://www.vector.co.jp/soft/winnt/hardware/se507005.html からダウンロード。
PT3-Driver-400+
PT3-SDK-400+
pt2wdm
の順にインストールする。
pt2wdmはzipを展開後、pt2wdm\driver\pt2wdmSetup64.exe を実行してインストールする。
2. PT4Kドライバのインストール
https://www.newptx.com/services からドライバをダウンロード。
tbs6812_release_v1.0.0.2.zip 内の TBS_6812_driver_setup.exe を実行してインストールする。
3. SCR3310-NTTComのドライバーのインストール
カードリーダーがSCR3310-NTTComなので、そのドライバをインストールした。別のカードリーダーの場合は、別の手順があると思う。
https://support.identiv.com/scr3310v2/ から Win11向けドライバ(バージョンv4.68)のダウンロード後、展開する。
コントロールパネルから「デバイスマネージャー」を開く。
デバイスマネージャーから「SCR3310-NTTCom USB SmartCard Reader」を探し、右クリックして「ドライバーの更新」。
[コンピューターを参照してドライバーを検索]
[コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します]
[すべてのデバイスを表示]を選択し、[次へ]
[ディスクの使用]をクリック後、[参照]
から[SCR3xxx_Win11_v4.68]を解凍したフォルダにある[SCR3XX.inf]を選択、[開く]
パスが設定された状態になるので [OK]
SCR3310 USB smart Card Readerを選択、[次へ]
警告が出るが [はい]
「ドライバーが正常にインストールされました」と出れば完了。
なお、カードリーダーを複数接続する場合、それぞれ作業が必要。
4. EDCBのダウンロードと展開
https://github.com/tsukumijima/DTV-Builds から最新版のzipをダウンロードして、任意のフォルダに展開する。
5. EDCBへのPT3関係のBonDriverの配置
BonDriver_PTxWDMをダウンロードしてRelease/x64でビルドする。
BonPTxWDMのソースコードをダウンロードして展開後、1でインストールしたpt2wdmのzipの中にあったファイルをコピーする必要がある。
pt2wdmのzip → BonPTxWDMのフォルダ へ下記のようにコピーする。
- pt2wdm\include\PtDrvIfLib.h → Common\inc\PtDrvIfLib.h
- pt2wdm\driver\PtDrvIfLib.lib → Common\lib\PtDrvIfLib.lib
- pt2wdm\driver\PtDrvIfLib64.lib → Common\lib\PtDrvIfLib64.lib
この状態でBonPTxWDM.slnをダブルクリックして開く。
上部バーのドロップダウンのDebugをReleaseに変更し、その隣のドロップダウンはx64を選択。
その後、ビルド→ソリューションをビルドとすると、Release\x64フォルダにPTxWDMCtrl.exeとBonDriver_PTxWDM.dllができるはず。
今度はできたものをEDCBのBonDriverフォルダに配置する。
- PTxWDMCtrl.exeをBonDriverフォルダに入れる。
- BonDriver_PTxWDM.dllはコピー・リネームしてBonDriver_PTxWDM-S.dllとBonDriver_PTxWDM-T.dllとしてBonDriverフォルダに配置。
- BonDriver_PTxWDM.iniはBonPTxWDMを展開したときにでてきたiniファイルそのままを配置する。
という感じで下記を配置した。
BonDriver\BonDriver_PTxWDM.ini
BonDriver\BonDriver_PTxWDM-S.dll
BonDriver\BonDriver_PTxWDM-T.dll
BonDriver\PTxWDMCtrl.exe
6. EDCBへのPT4K関係のBonDriverの配置
https://github.com/nekohkr/dantto4k からdantto4kをダウンロードして、zipファイル内のBonDriver_dantto4k.dllをコピー・リネームしてBonDriver_dantto4k_0.dllとBonDriver_dantto4k_1.dllとして配置。iniファイルも同様。
PT4K非公式wikiのdantto4kのページからビルド済みTVTestセットをダウンロード。その中のBonDriver_BDA.dll、BonDriver_BDA.ini、TBS.dllをEDCBフォルダにコピー。
まとめると下記を配置した。
BonDriver_BDA.dll
BonDriver_BDA.ini
TBS.dll
BonDriver\BonDriver_dantto4k_0.dll
BonDriver\BonDriver_dantto4k_0.ini
BonDriver\BonDriver_dantto4k_1.dll
BonDriver\BonDriver_dantto4k_1.ini
7. とりあえずEDCBを起動してみる
とりあえずEDCBを起動して、各BonDriverが適切に読み込まれるか確認する。(問題なければ(まだチャンネルスキャンをしていないので)チャンネル情報がありませんみたいな表示になるはず)
8. PT4KとPT3の同時使用(併用)のため、カードリーダーの使い分けの設定をする
PT4KとPT3では使うカードリーダーが異なるので、その使い分けの設定が必要になる。
基本的にはPT3(2K用)のカードリーダーがB25Decoder.iniで簡単に指定できるため、
1番目のカードリーダー → PT4K用 (4K)
2番目のカードリーダー → PT3用 (2K)
となるようにする。(この時点でEDCB起動したときに点滅が持続するほうのカードリーダーが1番目のはず)
カードリーダーの名前は、レジストリエディタの下記エントリで見ることができる。(スタートボタン右クリックの[ファイル名を指定して実行]から "regedit" で開く)
HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Cryptography\Calais\Readers
メモ帳を開き、2番目のカードリーダーの名前を下記のように記載して、B25Decoder.ini というファイル名でEDCBのフォルダに保存する。
9. チャンネルスキャン
これでEDCBを再度起動して、PT3側、PT4K側の両方でチャンネルスキャンを行う。
選局後、それぞれ期待されるカードリーダーが点滅すること、そしてScrambleの値が増えなくなることを確認する。
10. EpgTimer、EpgTimerSrvの設定、特に各BonDriverのチューナー数の設定を行う
11. 番組表取得の設定を行う
12. スタートアップにEpgTimerを追加
スタートボタンを右クリック > ファイル名を指定して実行
そのユーザーのみ shell:startup
全ユーザー shell:common startup
で開くフォルダにEpgTimerへのショートカットを追加する。
あとは
1. 適当に録画して、ちゃんと録画できるか
2. PCを再起動して、EpgTimerが自動起動するか(その状態で録画できるか)
確認したら完了。
多くの方々の努力のおかげで、比較的簡単に環境構築でき、快適な録画環境を作成できるようになっていて、大変感謝です!
課題
この手順の問題は、リモートデスクトップするとカードリーダーを見失うこと。
これは通常カードリーダー1枚ならBonCasServiceで解決すると思うけど、カードリーダーを複数使う場合のやり方を見つけられなかった。
BonCasServerのほうなら、BonCasServerでカードリーダーを選択させるように拡張して、カードリーダーごとに別ポートで待ち受けるBonCasServerを作るところまではできたので、あとはサービス化すればいいだけのはず。
ただ、Windowsサービスがよくわからんので、BonCasServiceを2つ作る方法(?)がわからなかった…。(そもそも方針が間違ってる?)
Win11で、PT3/PT4K同時使用のEDCB録画環境を作った。
EDCBを使ったおそらくシンプルなセットアップのはず(というか逆にそれ以外のツールに全く詳しくないので…)
ここでは可能な限り64bit版をインストールした。
1. PT3ドライバのインストール
https://earthsoft.jp/PT3/download.html からPT3-Driver-400+.exe、PT3-SDK-400+.exe をダウンロード。
また、Resizable BAR有効でもPT3が使えるドライバpt2wdmを https://www.vector.co.jp/soft/winnt/hardware/se507005.html からダウンロード。
PT3-Driver-400+
PT3-SDK-400+
pt2wdm
の順にインストールする。
pt2wdmはzipを展開後、pt2wdm\driver\pt2wdmSetup64.exe を実行してインストールする。
2. PT4Kドライバのインストール
https://www.newptx.com/services からドライバをダウンロード。
tbs6812_release_v1.0.0.2.zip 内の TBS_6812_driver_setup.exe を実行してインストールする。
3. SCR3310-NTTComのドライバーのインストール
カードリーダーがSCR3310-NTTComなので、そのドライバをインストールした。別のカードリーダーの場合は、別の手順があると思う。
https://support.identiv.com/scr3310v2/ から Win11向けドライバ(バージョンv4.68)のダウンロード後、展開する。
コントロールパネルから「デバイスマネージャー」を開く。
デバイスマネージャーから「SCR3310-NTTCom USB SmartCard Reader」を探し、右クリックして「ドライバーの更新」。
[コンピューターを参照してドライバーを検索]
[コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します]
[すべてのデバイスを表示]を選択し、[次へ]
[ディスクの使用]をクリック後、[参照]
から[SCR3xxx_Win11_v4.68]を解凍したフォルダにある[SCR3XX.inf]を選択、[開く]
パスが設定された状態になるので [OK]
SCR3310 USB smart Card Readerを選択、[次へ]
警告が出るが [はい]
「ドライバーが正常にインストールされました」と出れば完了。
なお、カードリーダーを複数接続する場合、それぞれ作業が必要。
4. EDCBのダウンロードと展開
https://github.com/tsukumijima/DTV-Builds から最新版のzipをダウンロードして、任意のフォルダに展開する。
5. EDCBへのPT3関係のBonDriverの配置
BonDriver_PTxWDMをダウンロードしてRelease/x64でビルドする。
BonPTxWDMのソースコードをダウンロードして展開後、1でインストールしたpt2wdmのzipの中にあったファイルをコピーする必要がある。
pt2wdmのzip → BonPTxWDMのフォルダ へ下記のようにコピーする。
- pt2wdm\include\PtDrvIfLib.h → Common\inc\PtDrvIfLib.h
- pt2wdm\driver\PtDrvIfLib.lib → Common\lib\PtDrvIfLib.lib
- pt2wdm\driver\PtDrvIfLib64.lib → Common\lib\PtDrvIfLib64.lib
この状態でBonPTxWDM.slnをダブルクリックして開く。
上部バーのドロップダウンのDebugをReleaseに変更し、その隣のドロップダウンはx64を選択。
その後、ビルド→ソリューションをビルドとすると、Release\x64フォルダにPTxWDMCtrl.exeとBonDriver_PTxWDM.dllができるはず。
今度はできたものをEDCBのBonDriverフォルダに配置する。
- PTxWDMCtrl.exeをBonDriverフォルダに入れる。
- BonDriver_PTxWDM.dllはコピー・リネームしてBonDriver_PTxWDM-S.dllとBonDriver_PTxWDM-T.dllとしてBonDriverフォルダに配置。
- BonDriver_PTxWDM.iniはBonPTxWDMを展開したときにでてきたiniファイルそのままを配置する。
という感じで下記を配置した。
BonDriver\BonDriver_PTxWDM.ini
BonDriver\BonDriver_PTxWDM-S.dll
BonDriver\BonDriver_PTxWDM-T.dll
BonDriver\PTxWDMCtrl.exe
6. EDCBへのPT4K関係のBonDriverの配置
https://github.com/nekohkr/dantto4k からdantto4kをダウンロードして、zipファイル内のBonDriver_dantto4k.dllをコピー・リネームしてBonDriver_dantto4k_0.dllとBonDriver_dantto4k_1.dllとして配置。iniファイルも同様。
PT4K非公式wikiのdantto4kのページからビルド済みTVTestセットをダウンロード。その中のBonDriver_BDA.dll、BonDriver_BDA.ini、TBS.dllをEDCBフォルダにコピー。
まとめると下記を配置した。
BonDriver_BDA.dll
BonDriver_BDA.ini
TBS.dll
BonDriver\BonDriver_dantto4k_0.dll
BonDriver\BonDriver_dantto4k_0.ini
BonDriver\BonDriver_dantto4k_1.dll
BonDriver\BonDriver_dantto4k_1.ini
7. とりあえずEDCBを起動してみる
とりあえずEDCBを起動して、各BonDriverが適切に読み込まれるか確認する。(問題なければ(まだチャンネルスキャンをしていないので)チャンネル情報がありませんみたいな表示になるはず)
8. PT4KとPT3の同時使用(併用)のため、カードリーダーの使い分けの設定をする
PT4KとPT3では使うカードリーダーが異なるので、その使い分けの設定が必要になる。
基本的にはPT3(2K用)のカードリーダーがB25Decoder.iniで簡単に指定できるため、
1番目のカードリーダー → PT4K用 (4K)
2番目のカードリーダー → PT3用 (2K)
となるようにする。(この時点でEDCB起動したときに点滅が持続するほうのカードリーダーが1番目のはず)
カードリーダーの名前は、レジストリエディタの下記エントリで見ることができる。(スタートボタン右クリックの[ファイル名を指定して実行]から "regedit" で開く)
HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Cryptography\Calais\Readers
メモ帳を開き、2番目のカードリーダーの名前を下記のように記載して、B25Decoder.ini というファイル名でEDCBのフォルダに保存する。
[CardReader]
Name=SCM Microsystems Inc. SCR33x USB Smart Card Reader 1
9. チャンネルスキャン
これでEDCBを再度起動して、PT3側、PT4K側の両方でチャンネルスキャンを行う。
選局後、それぞれ期待されるカードリーダーが点滅すること、そしてScrambleの値が増えなくなることを確認する。
10. EpgTimer、EpgTimerSrvの設定、特に各BonDriverのチューナー数の設定を行う
11. 番組表取得の設定を行う
12. スタートアップにEpgTimerを追加
スタートボタンを右クリック > ファイル名を指定して実行
そのユーザーのみ shell:startup
全ユーザー shell:common startup
で開くフォルダにEpgTimerへのショートカットを追加する。
あとは
1. 適当に録画して、ちゃんと録画できるか
2. PCを再起動して、EpgTimerが自動起動するか(その状態で録画できるか)
確認したら完了。
多くの方々の努力のおかげで、比較的簡単に環境構築でき、快適な録画環境を作成できるようになっていて、大変感謝です!
課題
この手順の問題は、リモートデスクトップするとカードリーダーを見失うこと。
これは通常カードリーダー1枚ならBonCasServiceで解決すると思うけど、カードリーダーを複数使う場合のやり方を見つけられなかった。
BonCasServerのほうなら、BonCasServerでカードリーダーを選択させるように拡張して、カードリーダーごとに別ポートで待ち受けるBonCasServerを作るところまではできたので、あとはサービス化すればいいだけのはず。
ただ、Windowsサービスがよくわからんので、BonCasServiceを2つ作る方法(?)がわからなかった…。(そもそも方針が間違ってる?)