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経済なんでも研究会
最高値を狙う 金の国際価格
2023-05-12-Fri  CATEGORY: 政治・経済
◇ 再び上昇気流に乗って = 金の国際価格が1トロイ・オンス=2000ドル台を推移、史上最高値の更新を狙っている。ニューヨーク市場の先物相場は11日時点で2037.1ドル、20年8月に記録した史上最高値の2089.2ドルにもう少しだ。最近の推移をみると、上昇が始まったきっかけは22年2月のロシアによるウクライナ侵攻。その年の3月には、2078ドルの高値を付けている。その後は反落したが、ことし3月からは再び上昇気流に乗った。

金は‟最終的な安全資産”だと考えられている。したがって、世の中に不安材料が増えると買われやすい。たとえば戦争などの国際不安、インフレの高進、金融不安など。いまは、こうした不安材料が出揃い、金にとっての上昇気流となっている。金は保有しても利息を生まないから、金利が上昇すると売られやすい。だがアメリカでは、FRBによる利上げも終盤に近付いたと考えられている。

各国中央銀行が金の保有を増やしていることが、今回の大きな特徴。WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)の集計によると、世界の中央銀行は22年に金の保有を1135トンも増やした。ことし1-3月も1081トン購入している。これはウクライナ戦争の影響が大きく、米ドル離れの裏返しとも言える。特にロシアと中国による購入が大きかった。

日本が金を自由化したのは、1973年4月にさかのぼる。当時の小売り価格は1グラム=825円だった。それが現在は9700円を超えている。当面のマイナス材料は、アメリカやヨーロッパ諸国の景気後退入り。消費が落ちるから、価格は下向く。だが同時に物価上昇も続くスタグフレーション状態に陥れば、どうなるか。金にとっての上昇気流が消えるかどうかは、インフレと景気下降のバランスによって決まるだろう。

        ≪11日の日経平均 = 上げ +4.54円≫

        ≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ


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