◇ どちらが先に音をあげるのか = アメリカでシェール・オイルを採掘しているのは120社ほど。最近は生産を休止した会社も現われ、倒産したケースも出ている。さすがに原油価格が1バレル=40ドルまで落ちると、経営は苦しいようだ。9月の生産量をみても日量は918万バレル。前月より1%、4月より4%減っている。しかもアメリカ全体の原油在庫量は4億8000万バレルを超え、前年を30%も上回ってしまった。
一方のOPECも楽ではない。OPECというのはサウジアラビアやクウェートを中心に、12の産油国が作ったカルテル組織。原油価格が安くなると、加盟国の収入は減ってしまう。しかし価格が高くなると、コストが安いアメリカのシェール・オイルに市場を奪われかねない。そこで歯を食いしばって、減産をせず原油価格の下落を放任した。
だが石油収入の激減で、OPEC各国の財政は急速に悪化。サウジやUAE(アラブ首長国連邦)の財政は、ことし赤字に転落した。これらの国は国債を発行して、赤字を埋めている。お金持ち国でさえこの有様だから、その他の弱小国はもっと大変だ。内乱状態のイラクなどは、収入が減ったうえに国債を発行することもできなくなっている。
世界最大の需要国である中国の経済不振で、原油の需要は当分伸びそうにない。ただIEA(国際エネルギー機関)が指摘しているように、生産面でも価格の低迷が続いて新規投資が減退している。したがって、これから20年にかけて価格は緩やかに回復するというのが常識的な見方になってくる。ただし、その間にOPECとアメリカ・シェール業界のどちらかが音をあげれば、状況は変わってくるが。
≪18日の日経平均 = 上げ +18.55円≫
≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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世界最大の需要国である中国の経済不振で、原油の需要は当分伸びそうにない。ただIEA(国際エネルギー機関)が指摘しているように、生産面でも価格の低迷が続いて新規投資が減退している。したがって、これから20年にかけて価格は緩やかに回復するというのが常識的な見方になってくる。ただし、その間にOPECとアメリカ・シェール業界のどちらかが音をあげれば、状況は変わってくるが。
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