◇ 全体としては絶好調だが = 上半期の決算発表がピークを迎えている。SMBC日興証券がこれまでに発表を終えた1部上場243社を集計したところによると、売上高は前年比2.6%の増加。税引き後利益は16.0%の増加で、増収増益の形となっている。また日経新聞の同様の調査でも、511社の経常利益は前年を16%上回った。来年3月期の通算予想でも、最高益の更新は間違いなさそうだという。
要するに企業業績は絶好調というわけだが、内容をよく見ると“勝ち組”と“負け組”の差がきわめて鮮明になってきたことが判る。たとえばSMBC日興証券の集計内容をみると、小売業の税引き後利益は52.3%、空運業は50.9%、電機は29.4%の増益だった。その一方で金属製品は50.3%、非鉄金属は42.1%、機械は4.8%の減益となっている。また日経新聞の調査では、増益組が全体の64%、減益組が36%という比率だ。
小売業と空運業の増益は、訪日外国人の増加や原油安に負うところが大きい。電機はアメリカ向けの輸出に支えられた。いずれも基本的には、円安の恩恵を享受したと言っていい。その半面、金属製品や非鉄金属などは、中国経済の減速による輸出の減退と国際的な商品市況の低落に災いされた。
心配な点は、今後の見通しだ。下半期についてみると、減益組の改善はあまり期待できない。ところが増益組の業績はやや鈍化する可能性が大きい。全体として通期の最高益は達成できるとしても、下半期の収益増加率は上半期より落ちることになりそうだ。さらに16年度にかけて企業の収益を維持するためには、どうしても個人消費や設備投資の増大が必要になってくる。
≪2日の日経平均 = 下げ -399.86円≫
≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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小売業と空運業の増益は、訪日外国人の増加や原油安に負うところが大きい。電機はアメリカ向けの輸出に支えられた。いずれも基本的には、円安の恩恵を享受したと言っていい。その半面、金属製品や非鉄金属などは、中国経済の減速による輸出の減退と国際的な商品市況の低落に災いされた。
心配な点は、今後の見通しだ。下半期についてみると、減益組の改善はあまり期待できない。ところが増益組の業績はやや鈍化する可能性が大きい。全体として通期の最高益は達成できるとしても、下半期の収益増加率は上半期より落ちることになりそうだ。さらに16年度にかけて企業の収益を維持するためには、どうしても個人消費や設備投資の増大が必要になってくる。
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