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moë

Interview : moë

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今年2月、YouTubeでたまたま目に留まったサムネが気になりMVを再生したことがきっかけで出会ったmoëの音楽。


一聴してすぐにその音色、歌声、そして映像が醸し出すノスタルジックなムードに引き込まれたが、何より驚かされたのは作詞作曲編曲、MVの監督・編集、そしてミックス・マスタリングまで本人がクレジットされているところだった。才能もセンスもずば抜けたこのアーティストは一体何者…!?


鮮やかなライトブルーの髪色が目を引くmoëは、東京を拠点に活動する若林萌のステージネーム。4月にリリースされた1stフルアルバム『OCCULT』は、無垢だった幼少期に憧れたSF未来都市の原風景を思い浮かべてしまうようなノスタルジックな作品だ。この素晴らしいネオ・ベッドルーム・シティポップを作り上げたmoëというアーティストは一体どのような人物で、そして作品にどのような想いを込めたのだろう?──いろいろなことが気になり思い切ってインタビューをオファーしてみたところ、ありがたいことに快く受けてくださり実現した。

※This article will be published in English at a later date.


Ado

Adoという沼にハマった人の話

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■まえがき
以前「K-POPにハマった人の話」の記事で、かつては特定の「贔屓にしているアーティスト」というものが存在しなかったが、ここ10年の間でL'Arc~en~Ciel、BUCK-TICK、Ado、平沢進にハマり、そこに並ぶ熱量でK-POPというジャンルにもハマっているということを書いた。そしてそれらをお題として、ハマったきっかけや好きな理由などを長々と綴る記事をいくつか書いたことがあるのだけど、その中でもAdoに関してだけは未だ記事にしていなかった。

[過去記事]ラルク・アン・シエルに突然ハマった人の話 (2015. 07. 21)
[過去記事]BUCK-TICKにどハマりしたのでそのきっかけや魅力などいろいろ語ってみた<前編> (2020. 06. 28)
[過去記事]平沢進という沼にハマった人の話 (2022. 08. 15)

というのもラルク、B-T、平沢進に関してはすでに30年以上のキャリアがあり、存在も以前から知っていた中で、なぜこのタイミングで突然ハマったのかという経緯がエピソードとして成り立つのに対し、Adoはメジャーデビュー以降の活動期間がまだ短く、そして私も多くの人と同様に「うっせぇわ」でその存在を知ったので、特筆すべきエピソードがなかったからだ。


しかしながらAdoは私にとって非常に特別な存在となっている。1stアルバム『狂言』は当ブログの2022年の年間ベスト・アルバムでも1位に選出されているが、楽曲や作品のみならず「歌い手・Ado」そのもののファンでもある。例えばいわゆるファンクラブ的な有料会員コンテンツは、現在は唯一Ado公式ファンサイト「ドキドキ秘密基地」にのみ入会しているし(しかも開設された初月からずっと継続中)、私が最近髪を青くしているのもAdoのイメージカラーに合わせてのこと。そしてこれまではアーティストグッズと言えばTシャツとタオル以外買ったことがなかったのに、Adoだけは例外でグッズ集め(後ほど詳しく書く)が趣味のようになっているし、かつては冷ややかな目で見ていた「握手会応募券や特典グッズのためにアルバムを複数買いする人」に、まさか自分がなってしまうとは思ってもみなかった…。


それほどに大きな存在であるのに何も書かないというのは自分的にモヤるので、あれこれ書いてみることにしたものの、これがなかなか思うように筆が進まない(本当は『残夢』リリース日である7月10日に合わせて投稿する予定だった)。というのも、客観的に読み返すとどうにもキモく、アピールがウザい痛いファンのようになってしまうのだ。埒が明かないのでもう開き直って、キモい文章のまま書くことにした(予防線を張ってごめん)。


moë

moëのアルバム『OCCULT』が好きすぎる

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若林萌(Moe Wakabayashi)によるプロジェクト、moëが4月28日にリリースした1stフルアルバム『OCCULT』をヘビロテしている。現時点で2024年の年間ベスト・アルバム候補と言っていいかもしれない。所謂「ベッドルーム・ポップ」を軸とした音楽性であり、そんな言葉からイメージされるもの──煌びやかなシンセ・サウンド、霞に包まれたようなサイケデリア、ローファイな質感──はもちろん備わっているが、それだけに留まらずK-POPやシューゲイザー、80年代アイドル歌謡といった様々な要素も加わり、moëのロマンティックかつメランコリックなポップ・センスを詰め込んだ素晴らしい作品に仕上がっている。今回はmoëという才能溢れるアーティストと、ローファイというよりはむしろハイファイなアルバム『OCCULT』について少し書き綴っていきたい。



BUCK-TICK

「バクチク現象-2023-」開催、ってことで。

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心に巨大な穴が空いてしまった状態でこの3週間ほどを過ごした。未だに実感が湧かないというか、まるで心がそのことについて深く考えることを拒絶しているかのような感覚。考えようとすると、虚無感がそれを覆い隠そうとしてくるのだ。


現実的なところでは、12月29日に開催予定だった日本武道館公演「THE DAY IN QUESTION 2023」はどうなるのかな、と考えるのがやっとだった。


そんな中、11月14日に公式でアナウンスされた「バクチク現象-2023-」の開催。式典やグッズ販売イベントなどではない、紛れもないコンサート形式での開催だ。そして同時に公開された15秒のスポットムービーは、お馴染みの「THEME OF B-T」をバックにこんな言葉から始まる。


さあ、始めよう──




BUCK-TICK

BUCK-TICK23枚目のオリジナル・アルバム『異空 -IZORA-』感想

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BUCK-TICK(以下B-T)の勢いが止まらない。3月にシングル2作を連続リリースし、4月には23枚目のオリジナル・アルバム『異空 -IZORA-』をリリース。その前週にはMステに28年ぶりの出演を果たし、他の出演者とは明らかに異質な存在感を放ち話題となった。そして新作アルバムはオリコン邦楽週間チャート初登場2位を記録。これは彼らにとって、最後に1位を獲得した1995年リリース作『Six/Nine』以降のアルバムでは最高順位となる。


もちろん、オリコンの順位なんて同一週にリリースされた他作品に左右されるものだが、彼らの場合は確かに、近年で新たなファン(出戻り含め)を着実に増やしていると思う。4月16日まで11週にわたり、週替わりで公式配信された過去のライブ映像の視聴者数は、コロナ禍直後に行われた配信時よりも2,000人ほど増えていたし、Mステ出演後にはさらにそこから2,000人くらい増えていた。そしてかくいう私もファン歴4年の新参者である。

[過去記事]BUCK-TICKにどハマりしたのでそのきっかけや魅力などいろいろ語ってみた<前編>
[過去記事]BUCK-TICKにどハマりしたのでそのきっかけや魅力などいろいろ語ってみた<後編>


一体彼らはなぜ、メジャーデビュー35年目を迎えても既存のファンを魅了し続け、新たなファンを獲得し続けられるのか。ニューアルバム『異空 -IZORA-』を聴くと、その答えが朧気ながら見えてくる。



BUCK-TICK

祝!BUCK-TICKメジャーデビュー35周年

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今から35年前の1987年9月21日、ビクターインビテーションからメジャーデビューした5人組バンド、BUCK-TICK。彼らはすでに37年間不動のメンバーで、ライブやオリジナル・アルバムのリリースなど、なおも精力的に活動を続けている。まずは35周年、本当におめでとうございます。


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35周年というコンセプトで撮影された最新アー写


平沢進

平沢進という沼にハマった人の話

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この記事は、2015年に書いた『ラルク・アン・シエルに突然ハマった人の話』、2020年に書いた『BUCK-TICKにどハマりしたのでそのきっかけや魅力などいろいろ語ってみた』の流れを汲むもので、タイトルの通り今回のテーマは「平沢進」である。


先日、フジロック2022の日記を書いたが、昨年のフジロックは例年よりも1ヶ月遅い8月20日~22日に開催された。つまりあれからちょうど一年が経とうとしている。私が"馬の骨"となったあの夜だ。


2021年8月21日、フジロック最終日の21時00分ホワイト・ステージ。オープニングSEの「ZCONITE」に導かれ登場した、白髪(のウィッグ)に眼鏡の男は、子供の頃に観た特撮ヒーローものに登場する敵のマッド・サイエンティストのように見えた。音に合わせてテスラコイルが放電する中でその男は頭上から降り注ぐレーザーを、ハープを奏でるかのように指で弾き、それからオペラ歌手のように歌い始めた。私は脳を撃ち抜かれたような衝撃を受けその場に固まってしまった。それが、私の"馬の骨"の第一歩だった。


Weezer

Weezerのアルバム全16枚をランク付け -From "Blue" to "Van Weezer"-

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Weezerは自分にとって特別な思い入れのあるバンドだ。10代の頃から好きで、出会って以降アルバムがリリースされるたびにリアルタイムで追い続けているアーティストは洋楽・邦楽合わせてもWeezerとRadioheadとBjörkの3組しかいない。同じく10代の頃から好きだったFoo FightersもPrimal ScreamもAshも、いつの間にか新作をスルーするようになってしまった。でもWeezerは、たまに微妙な出来のアルバムがリリースされようと、追いかけたいという気持ちはずっと変わらない。

そんなWeezerが今年2枚のアルバムをリリースした。一つはピアノやストリングスを主体とした『OK Human』で、もう一つは80年代のHR/HMのオマージュが込められた『Van Weezer』である。もともと『Van Weezer』は2020年にリリース予定だったのが新型コロナウィルスの影響で延期されたためとはいえ、30年近いキャリア(※1992年結成)を持つバンドが全く方向性の異なるアルバムを3ヶ月弱のインターバルで立て続けにリリースするというのは、クリエイティヴィティの面において結構凄いことだと思う。しかも次は四季をコンセプトにした4枚のアルバムを計画しているというのだから驚きだ。かつては「泣き虫パワー・ポップ」として、比類なきソングライティング・センスとパワフルなギター・サウンドを武器に活動してきたバンドも、湧き上がる奔放なアイデアを創作の原動力としさまざまなスタイルに順応していくクレバーなバンドになったということだ。

最新作『Van Weezer』はオリジナル14作目にあたる。彼らより1年早くデビュー・アルバムをリリースしたRadioheadは現時点でアルバム9枚だから、Weezerは比較的多作な部類に入ると思う。それだけの作品をリリースしているにも関わらず、ベスト・アルバムを一度もリリースしたことがないというのも珍しい。確かに、各作品から満遍なく選曲して15曲くらいに絞るのは至難の業だろう。

そんなWeezerだが、先日Varietyというサイトでこれまでのアルバムの格付けが発表されていた。結果は以下の通り。

【リンク】Weezer’s Albums Ranked, From ‘Blue’ to ‘Van Weezer’

15. Raditude (2009)
14. Weezer ('The Teal Album') (2019)
13. Weezer ('The Black Album') (2019)
12. Weezer ('The Red Album') (2008)
11. Make Believe (2005)
10. Van Weezer (2021)
9. Pacific Daydream (2017)
8. Hurley (2010)
7. OK Human (2021)
6. Weezer ('The White Album') (2016)
5. Everything Will Be Alright in the End (2014)
4. Maladroit (2002)
3. Weezer ('The Green Album') (2001)
2. Weezer ('The Blue Album') (1994)
1. Pinkerton (1996)

この記事に触発され、自分だったらどうなるかなと思い、コンピレーション『Death to False Metal』も加えた全16作品をコメントとともに並べてみた。愛着のある分、ネガティヴなコメントが多いのはご容赦を。

※正式タイトルが『Weezer』のものは、コメント内では便宜的に『Blue Album』などの通称で表記しています


BUCK-TICK

BUCK-TICK、どれから聴いたらいいのかわからない問題

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たまに、最近BUCK-TICKに興味・関心を持ち始めたという人の話を耳にすることがある。かくいう自分も、90年代初頭にBUCK-TICKに出会っていながら本格的に聴き始めたのは去年からで、それまで聴いてみたいと思いつつなかなか手が付けられないでいたのはたくさん作品があってどれから聴いたらいいかわからなかったためだし、ハマってからも次はどれを聴くべきかファンの個人ブログなども参考にしたので、そういった経験も踏まえて「どれから聴いたらいいのかわからない」という人のためのガイドをおこがましくも書いてみたいと思う。

【過去記事】BUCK-TICKにどハマりしたのでそのきっかけや魅力などいろいろ語ってみた<前編>
【過去記事】BUCK-TICKにどハマりしたのでそのきっかけや魅力などいろいろ語ってみた<後編>

何しろオリジナル・アルバムだけでも22枚あり、作品ごとに作風やコンセプトを変えるような人たちなので、たまたま手にした最初の一枚だけで「へー、BUCK-TICKってこんな感じなんだな」と満足しそれ以上聴かなかったりするのはあまりにもったいない。また、聴く人の趣味嗜好によって最適な順序は1つではないため、いくつかのパターンを考えてみた。とはいえ、人の趣味嗜好はたった数パターンでカバーできるものではないし、ジャケットが気に入ったからとか、たまたま中古屋で見つけたからなどきっかけは何でもアリだと思うので、あくまで参考程度に捉えていただければと思う。


沖縄電子少女彩

沖縄電子少女彩のアルバム『NEO SAYA』がすごい

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今年4月にリリースされた沖縄電子少女彩(おきなわでんししょうじょさや、ワールドワイド表記:Okinawa Electric Girl Saya)のアルバム『NEO SAYA』を遅ればせながら聴いたのだが、シンセポップ/ダークウェイヴ/沖縄民謡/アンビエントetc.を繋ぐ作品としてとんでもなく素晴らしい。年内でこれから届く予定のアルバムや購入予定のアルバムがまだ15枚近く控えているが、今年の年間ベスト・アルバムはもうこれで決定でいいのではないかと思えるほどだ。自分はその月に購入した音源を「Albums of the Month」というタイトルで毎月ブログにまとめているが、本作については少し長くなりそうだったので単独記事としてこの作品について書くことにした。


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