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2024年に観た映画 BEST10

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年末の恒例企画「今年のベスト映画」。劇場、TV(地上波やCSチャンネル)、ネット(アマプラ)など視聴形態を問わず2024年に観た映画19作品の中で、特に面白かった10作品を書き留めておきたい。






No.10 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
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2024年 日本
監督:福田己津央
脚本:両澤千晶 / 後藤リウ / 福田己津央
原作 矢立肇 / 富野由悠季
CV:保志総一朗 / 田中理恵 / 石田彰 / 森なな子 / 鈴村健一 / 坂本真綾



No.9 窓ぎわのトットちゃん
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2023年 日本
監督:八鍬新之介
脚本:八鍬新之介 / 鈴木洋介
原作:黒柳徹子
CV:大野りりあな / 小栗旬 / 杏 / 滝沢カレン / 役所広司



No.8 関心領域
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The Zone of Interest - 2023年 アメリカ・イギリス・ポーランド
監督:ジョナサン・グレイザー
脚本:ジョナサン・グレイザー
原作:マーティン・エイミス『関心領域』
キャスト:クリスティアン・フリーデル / ザンドラ・ヒュラー



No.7 オッペンハイマー
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Oppenheimer - 2023年 アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
原作:カイ・バード / マーティン・J・シャーウィン『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』
キャスト:キリアン・マーフィー / エミリー・ブラント / マット・デイモン / ロバート・ダウニー・Jr. / フローレンス・ピュー / ジョシュ・ハートネット / ケイシー・アフレック / ラミ・マレック / ケネス・ブラナー



No.6 【推しの子】 The Final Act
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2024年 日本
監督:スミス
脚本:北川亜矢子
原作:赤坂アカ / 横槍メンゴ『【推しの子】 』
キャスト:櫻井海音 / 齋藤飛鳥 / 齊藤なぎさ / 原菜乃華 / 茅島みずき / あの



No.5 ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ
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Joker: Folie à Deux - 2024年 アメリカ
監督:トッド・フィリップス
脚本:スコット・シルヴァー / トッド・フィリップス
原作(キャラクター創作):ボブ・ケイン / ビル・フィンガー / ジェリー・ロビンソン
キャスト:ホアキン・フェニックス / レディー・ガガ / ブレンダン・グリーソン / キャサリン・キーナー / ザジー・ビーツ



No.4 ビルマの竪琴
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1985年 日本
監督:市川崑
脚本:和田夏十
原作:竹山道雄『ビルマの竪琴』
キャスト:石坂浩二 / 中井貴一 / 渡辺篤史 / 北林谷栄 / 菅原文太



No.3 デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション (前章・後章)
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2024年 日本
監督:黒川智之
脚本:吉田玲子
原作:浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』
CV:幾田りら / あの / 種﨑敦美 / 島袋美由利 / 大木咲絵子 / 和氣あず未 / 白石涼子 / 入野自由



No.2 ルックバック
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2024年 日本
監督:押山清高
脚本:押山清高
原作:藤本タツキ『ルックバック』
CV:河合優実 / 吉田美月喜



No.1 ニュー・シネマ・パラダイス
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Nuovo Cinema Paradiso - 1988年 イタリア
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
キャスト:フィリップ・ノワレ / ジャック・ペラン / サルヴァトーレ・カシオ / マルコ・レオナルディ / アニェーゼ・ナーノ






■総評(ネタバレ含む)
2024年に初鑑賞した映画は19作品で、前年の26作品からはまた減ったけど、これは完全に韓国のサバイバルオーディション番組にハマって時間が取れなくなったせい。あれは1話観るのに2時間~2時間半くらい、つまり映画一本分の時間を要し、それが毎週放送されるのだからしゃーない。


その中で特に面白かったのがここに挙げた10作品。まず『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』はTVアニメシリーズから約20年越しとなる劇場版。作画も綺麗になり迫力ある戦闘シーンなど見どころ盛りだくさん。私はSEEDはリアルタイムで観ておらず完全に後追いだけど、数ある全ガンダム作品の中でも特に好きなシリーズなので楽しめた。


『窓ぎわのトットちゃん』はリトミックと呼ばれるトモエ学園のユニークな教育方法が興味深かったし、校長先生や旧友との様々な交流を経て、戦争によってそれらの日常が失われていくさまなどが描かれており、いろいろ考えさせられる作品だ。


『関心領域』は強烈だった。もしこの映画を何の情報もなく、あまり深く考えずに観たとしたら何でもない裕福な家庭の日常に見えるかもしれない。でも「無関心」ではなく、映像や音の端々に「関心」を寄せることでかなりおぞましい映画になるという凄い構造を持った作品。ラストの嘔吐の意味がわかると、「一番ヤバいのは誰なのか」がわかってゾッとする。


『オッペンハイマー』は理論物理学者、ロバート・オッペンハイマーの苦悩や葛藤がしっかり描かれていたと思うし、ストローズとの確執、そしてそのきっかけとなった出来事などが時系列や視点を入れ替えた構成になっていたのが興味深かった。その構成の妙はさすがクリストファー・ノーランという感じ。


『【推しの子】 The Final Act』はアマプラの実写ドラマ版の続編として物語の最初と結末を描くという構成。正直ドラマ版は原作と比べキャラの性格の改変(アビ子先生なら怒るぞ)もあってあまりしっくり来なかったので、劇場版にそこまで期待していたわけではなかったのだけど、予想以上に面白くて引き込まれてしまった。ドラマ版ですっ飛ばされてしまったことが少し不満だった「ゴローとさりな」パートだが、劇場版では復讐劇に並ぶ主題としてしっかりとそこが描かれており、それによって終盤の「アクアとルビーが互いの前世を知る」シーンを引き立たせることに成功している(正直、このシーンで泣いた)。大胆な構成変更ではあるけど、これは英断だったと思う。


『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』も、前作と全く異なる魅力で楽しめた。法廷シーンや「アーカム」でのシーンが大半を占め、ジョーカーではなく「アーサー・フレック」としての内面を深掘りした作品だったので、本作によって前作がより一層楽しめるようにもなっている。「何がジョーカーを生み出したのか?」に焦点を当て、考察のし甲斐がある非常に興味深い作品となった。


『ビルマの竪琴』は第二次世界大戦中のビルマを舞台にした日本兵の物語だが、哲学や宗教学、民俗学にも結び付き、「もし自分が同じ状況に置かれたら、どうするか」を深く考えさせられる作品で、名作とされるだけある。中井貴一演じる水島上等兵は、台詞は多くないのに表情で心情を表すのがとても巧く、その苦悩がヒシヒシと伝わってくる。


『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』は前章・後章の2作を合わせての評価。コミカルでユルいムードの序盤から徐々に緊張感を増していく展開が面白い。また、東日本大震災やコロナ禍といった我々が実際に直面した危機と意図的にリンクさせた部分もあり、いろいろと考えさせられるような深みのある作品とも言える。


『ルックバック』は約1時間という短い作品ながら、京本と藤野の友情と関係性、心情の変化が丁寧に描かれており、だからこそエンドロールが引き立つという素晴らしい構成になっている。また「友人を救えたかもしれない世界線」は前述の『デデデデ』にも通じるものがある。


そして1位となったのは『ニュー・シネマ・パラダイス』。「名作映画〇選」みたいやつの上位に必ず入るような名画中の名画と言われるものだけど、その理由が良くわかった。これは映画好きであればあるほど、そして歳を重ねてからの初鑑賞になるほど感動が大きくなるような作品だと思う。10代20代そこそこでこの映画を観なかった自分を褒めたい。笑


正直、「これ絶対泣かせにきてるじゃん!」というのがかなりあざとい作品でもあるので、狙い通りまんまと自分もこみ上げてきてしまったのが悔しいのだが、そんな気持ちに抗えないほどに良かったので「2024年に観た映画」の1位を素直に認めたいと思う。もしまだこの映画を観ていない映画好きがいたら、50過ぎるまで待て、と言いたい。


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