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一知半解なれども一筆言上

山本七平マンセーブログ。不定期更新。

「ファンタジア」と「ファンタジア2000」のご紹介

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします

皆様は、どのように新年をお迎えになったのでしょうか?
私の場合、大晦日は紅白を見て、カウントダウンをテレビ東京のジルベスター・コンサートのクラッシックを聞きながら迎えるというのがここ数年の定番となっております(ちなみに今年はガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」を聴きながら新年を迎えました)。

さて、新年初めに何を書こうか…と考えたのですが、新年早々から山本七平ネタも野暮だと思いますので、久々に好きなクラッシックネタでも書いていこうと思います。

クラッシックと言っても、なかなか取っ付きにくいとかつまらない…などと敬遠している人も多いのではないでしょうか。

そこで、クラッシックに馴染みのない人でも楽しめるものはないか…と、youtubeを漁っていたところ、お勧めの映像を見つけたので、幾つかご紹介をば、いたしましょう。
(しかし、こういう時youtubeというのは実に便利ですネ)

まず、最初にご紹介するのは、ディズニーが作った名作「ファンタジア」から。

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この作品は、1940年に公開されたそうですから、なんと太平洋戦争前なんですよね。
当時のアメリカの国力とでも言うべきものを、ひしひしと感じてしまいます(こんな国と、戦争やったのだからコテンパンにやられるのも当たり前か…)。

それはさておき、このファンタジアというのは、クラッシック音楽とアニメ映像を融合させた世界初の作品になるわけですが、実に上手く曲調に合わせた映像を加味しているのには驚かされます。

この作品の中でも、代表作といえばこれ↓でしょう。

★「魔法使いの弟子」 デュカス
disney fantasia The Sorcerer's Apprentice with Mickey


この曲自体は、私自身はそれほど好きでもなかったのですが、この映像を見ていると、曲と物語が非常にマッチしている点が素晴らしく、何度見ても感心してしまいます。

個人的に好きなのが、次の「春の祭典」ですね。

春の祭典といえば、20世紀を代表するクラッシック音楽で、その不協和音と強烈なリズム感ゆえに、クラッシック初心者には、なかなかその良さというものがわからないかもしれません。
ただ、いったんはまると非常に病みつきになるという難曲なんですが、これを地上に生命が生まれてから太古の恐竜が滅びるまでの物語に仕立て上げています。

このバレエ曲が、まさかこういう物語になるとは……。
それぞれの曲調からここの場面はこういうシーンという風にイマジネーションが湧くのでしょうが、イマジネーションゼロの私にとっては、ただただ感嘆するのみです。
(ただ、このファンタジアにおいては、一部曲を削ったり順番を変えていたりしているのと、演奏そのものについては私好みの演奏ではないのが残念ですが。以下3パートに分かれています。)

★「春の祭典」 ストラヴィンスキー
Fantasia 1940 - The Rite of Spring - Part 1: Genesis


Fantasia 1940 - The Rite of Spring - Part 2: Evolution


Fantasia 1940 - The Rite of Spring - Part 3: Extinction



続いて紹介するのが、60年後の作られた続編「ファンタジア2000」から。

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この作品は、公開された時、新宿にあるIMAXシアターに観にいきました。
私にとっては十分満足できた作品なのですが、どうも従来の「ファンタジア」ファンの一部には、不評を買っているようです(個人的には、前作にも引けを取らない出来だと思うんですけどね)。

この作品の中で、クラッシック初心者でもすぐ楽しめるのはこれ↓でしょうか?

★「動物の謝肉祭」より「終曲」 サン・サーンス
Fantasia 2000 - Flamingo

この作品は、短くてあっという間に終わるし、テンポと画像がシンクロしていて誰でも楽しめると思いますのでお勧めです。

次に紹介するのは、これ↓ですね。
★「火の鳥」 ストラヴィンスキー
Fantasia 2000 - finale

これは、水の妖精と、森が舞台の神秘的な物語。森が火山によって焼き尽くされるも、水の妖精によって再生される…といったストーリーですが、ストラヴィンスキーの変化の激しい音楽にぴったりとマッチしているのが本当に素晴らしい。

個人的に、一番気に入っている作品がこれ↓です。

★「ピアノ協奏曲第2番第1楽章」 ショスタコーヴィチ
Fantasia 2000 - "The Steadfast Tin Soldier"

この曲はとっつき難く素人向けでないはず…なんですが、それを「すずの兵隊」の物語に見事マッチさせています。
(アンデルセン童話との事ですが、ラストシーンが原作と違いハッピーエンドになっているそうです。)
聴いて見ればわかると思うのですが、このピアノ曲に物語をあわせるとは……。
このアニメを作った人はまさに天才!

実を言うと、このショスタコーヴィチの作品は最初聞いたときはさっぱりわからなかったのですが、この映像のおかげで、大好きな作品の一つになりました。そういう意味でも、ファンタジアってのは凄いなぁと思わざるを得ません。


いかがでしたか。
なかなかとっつきにくいクラッシックも、ディズニーの手に掛かれば、初心者の皆さんにも楽しんでいただけるのではないでしょうか。
是非、これを機会にクラッシックに目覚めていただければ、一ファンとして嬉しいのですが…。


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コメント

mugiさんへ

mugiさん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

>近年のディズニー映画は完全に食傷気味で、まず見ていませんね。私は未見ですが、「ヘラクレス」はギリシア知識人からかなり非難されたし、「ポカホンタス」も相当改ざんされたそうです。

改ざんの問題については、ディズニーは結構やっていそうですね。
私も、最近のディズニー映画は見ていないのですが、見た映画の中で、ちょっと残念だったのが「リトル・マーメイド」。

原作の人魚姫を初めて読んだ時、涙なしではいられなかった(笑)私としては、ハッピー・エンドになってしまっているのは、だいぶ違和感がありました。
(ただ、ミュージカル作品としては、凄くいい作品だとは思いますが…)

>今年の指揮者が何とダニエル・バレンボイム。イスラエル生まれのユダヤ人ですが、この国のユダヤ人として始めてワーグナーを演奏したことにより、凄まじいバッシングをされた人です。当時の首相シャロン直々から非難されています。

私も途中ちょこっと見たのですが、バレンボイムでしたか(みたことある顔だなぁとは思いましたが。どちらかというとピアニストのイメージが強かったので思い出せませんでした)。

ワーグナーがユダヤ人から嫌われているのは知ってましたが、彼がユダヤ人としては最初に演奏した人だったのですね。勇気がある人ですね。

メータの記事、拝見しました。
トリスタンとイゾルデ(←これ大好き)が初演だったのですねぇ。

しかし、音楽の世界に、政治を絡ませないで欲しいと思うのは、日本人的発想でしょうか?
確かに当のユダヤ人からしたら、そんな程度の問題ではないのかもしれませんが…。

  • 2009/01/03(土) 20:59:52 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

新年、おめでとうございます!

新年明けまして、おめでとうございます。v-82
本年も何卒、よろしくお願い致します!

 ついに出ましたね。クラシックネタ。“火星”さんのブログでのコメントから、何時エントリーになるのか、昨年から心待ちにしていました(笑)。

 実は私も子供の頃、映画「ファンタジア」を見ています。特に記憶に残ったのが、「魔法使いの弟子」。ミッキー扮する魔法使いの弟子が魔法で、水汲みを箒にさせるシーンは圧巻でした。ディズニーアニメの「白雪姫」もすごい作品ですが、これが戦前に作られていたのだから、言葉もありません。
 近年のディズニー映画は完全に食傷気味で、まず見ていませんね。私は未見ですが、「ヘラクレス」はギリシア知識人からかなり非難されたし、「ポカホンタス」も相当改ざんされたそうです。

 ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」もいいですね。
 私は新年恒例の国営放送「ウィーンフィル」を聴きました。今年の指揮者が何とダニエル・バレンボイム。イスラエル生まれのユダヤ人ですが、この国のユダヤ人として始めてワーグナーを演奏したことにより、凄まじいバッシングをされた人です。当時の首相シャロン直々から非難されています。

 彼の前にズービン・メータがイスラエル建国初のワーグナー演奏を決行しましたが、結局許されたのはインド人だからでしょう。メータのことも以前記事にしました。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/450192e0823e790715d6e6ef7dc1df6e

  • 2009/01/03(土) 15:44:52 |
  • URL |
  • mugi #xsUmrm7U
  • [編集]

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Author:一知半解
「一知半解知らずに劣れり」な自分ではありますが、「物言わぬは腹ふくるるわざなり」…と、かの兼好法師も仰っておりますので、ワタクシもブログでコソーリとモノ申します。
一知半解なるがゆえに、自らの言葉で恥を晒すのを控え、主に山本七平の言葉を借用しつつ書き綴ってゆきたいと思ふのでアリマス。宜しくメカドック!!
日々のツイートを集めた別館「一知半解なれども一筆言上」~半可通のひとり言~↓もよろしゅう。

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