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一知半解なれども一筆言上

山本七平マンセーブログ。不定期更新。

”内心の自由”を「手段」として利用する人たち

以前の記事「”当たり屋”してまで表現の自由を守る教師の皆さんへ」で、私の偏見を述べさせてもらったが、再び彼ら問題教師やそれを支持する人びとについて再考してみたい。

左翼を代表するブログといっても良いと思う二つのブログ「お玉おばさんでもわかる政治の話」「村野瀬玲奈の秘書課広報室」で、この問題が取り上げられブログ主の主張やコメント欄のやり取りを今まで黙って眺めてきたが、やはりどうしてもこうした人びとに「ある感じ」を抱かざるを得ない。

彼らがどう理屈をつけようと、どうしても感じてしまうのが、彼らの主張の奥にある「日の丸・君が代への嫌悪感」である。もちろん、嫌っているから反対するのだろうし、私もそういう人びとにいまさら「好きになれ」と強制するつもりなどさらさらない。

日の丸・君が代へ嫌悪感を抱くのは当人の勝手で構わないのだが、それを声高に主張し始めるところに、私はどうしようもない嫌悪感を抱いてしまう。

それは、どんなに美辞麗句を連ねようが、”当たり屋”のように被害者面をしようが、彼らの狙いが、実のところ「内心の自由」を守ることではなく、「反日の丸・君が代を叫ぶ事自体」にあるとしか受け止められないからだ。とどのつまり彼らにとって、「内心の自由」は守るべき『目的』ではなく反「日の丸・君が代」の為の有効な『手段』でしかない。

彼らはそのためだったら、平然と軽々しく「内心の自由」を行使することを厭わないし、その結果としてたとえ「内心の自由」が損なわれようが気にしないのではないかと私は思っている。

もちろん、彼らはそんなつもりは毛頭ないのだろう。自分では、「内心の自由」を守るために闘っていると信じ込んでいるのだから。(けれど、行動は単なる「反日の丸・君が代」に過ぎない)

しかし、こうした彼らの主張は、決して世間に受け入れられることはないだろうと私は考えている。

その理由は、世間は決して「”内心の自由”を守ること」と「反日の丸・君が代を唱えること」が同一であると見なさないからだ。
彼ら自身の中ではこの二つはすっかり重なり合って同じものとなっているかもしれないが、偏った思想に染まっていない外部の人間にとっては、この二つは全くの別物である。
言い換えれば、世間は決して彼らの闘いを、「”内心の自由”を守る闘い」とは見なさないであろうということである。

また、世間から受け入れられないというか、醒めた目で眺められてしまう一因に、彼らが公務員であることもあるだろう。民間だったら、会社の方針に従わないものは即クビとなってもおかしくない世界である。当然の主張が通らない理不尽なことだって民間ではよくあることだ。

しかし、公務員は手厚い身分保障制度に守られ、本来の職務をなおざりにして政治活動にいそしんだとしてもそのことでクビを切られることはまずない。今回のキチガイ教師根津公子への処分を見てもわかるだろう。
親方日の丸にドップリと依存しながら、”内心の自由”を振りかざし反日の丸・君が代活動を行う人間の主張が、是非はともかく”心情的に”世間一般に受け入れられるだろうか?

ここで話をちょっと変えるが、仮に彼ら教師が、民間人だったとして、会社の方針に逆らいえるか?
これは私にとって非常に興味深い仮定である。

私の偏見に基づく予想だが、昨日まで全共闘活動にいそしんでいた過激派学生が、卒業するやいなやスーツ姿の一社会人へと豹変したように、結構変わり身が早いのではないだろうか?そんな気がしてならない。
まぁ、それ以前に民間だったらこうした人間はまず採用されていないと思われるのであくまで仮定にすぎないが(爆)

私には、彼らはそういった機会もなく、親方日の丸で甘やかされっぱなしの、一社会人になり損ねた「全共闘の学生」のように思えてならない。


とまあ、思いつくままだらだら書いてしまったが、結局のところ、私の言いたいことは次の二つ。

・嫌いなら好きなだけ場所を選んで叫べばよい。ただ、「内心の自由」を持ち出したり、それを利用したりするな!ましてや子どもの前でやるな!!

・いくら被害者面しようが、正論を吐こうが、世間は決してそういった主張を受け入れることはない。


だから、この問題について私は全く心配していない。ただ、彼らのような教師に対する嫌悪感で書いてみたに過ぎない。

こうした状況を見て、思い出すのがイザヤ・ベンダサン(山本七平)の次の一節。引用して終わりにします。

そのほかの議論も、だれも正面切って反対せずに常に黙殺されていく。黙殺された方はますます大声を出す。しかし声が大きくなればなるほど、一方はさらに徹底してこれを黙殺していく。まさに「犬は吠える、されどキャラバンは行く」の姿。全く知らんぷりで、進んでいってしまう。
この沈黙のうちに進んで行く実体が、日本人本来の一面で、自らはっきり意識せず方向と速度を定めているのが、その隠れた「政治的才能」なのであろうと私は思う。
【日本人とユダヤ人/「別荘の民・ハイウェイの民」の章より引用】


この問題も、きっとこのように進んでいくんじゃないかな。そうならなかったら日本もお終いかもね。


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「一知半解知らずに劣れり」な自分ではありますが、「物言わぬは腹ふくるるわざなり」…と、かの兼好法師も仰っておりますので、ワタクシもブログでコソーリとモノ申します。
一知半解なるがゆえに、自らの言葉で恥を晒すのを控え、主に山本七平の言葉を借用しつつ書き綴ってゆきたいと思ふのでアリマス。宜しくメカドック!!
日々のツイートを集めた別館「一知半解なれども一筆言上」~半可通のひとり言~↓もよろしゅう。

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