- 2024 . 11 «
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- 21
- 22
- 23
- 24
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- » 2025 . 01
Category : ミリタリー
『揚陸作戦で民間船を活用する中国海軍』(JSF氏)で、ゆとり上陸作戦理論の自己否定を見つけたので少々。
まず、RORO船から海岸までポンツーンを伸ばすという方法について。
JSF氏は写真があれば何でも可能だと信じてしまうのでしょう。そして、その写真に存在しないものを想像できない。それが氏の限界です。
この方法では、風でRORO船が振れ回ったらオシマイです。それに気づいていない。また写真が示しているのは平穏な海面です。自信満々なJSF氏ですが、波がないことに気づいていない。このような海上作業は風が10m/sでも吹けば困難です。好天以外では使いものにならない不確実な方法に過ぎません。
さらに、ポンツーンとRORO船の結合の手間にも気づかない。岸壁と係船柱がないのです。船にポンツーンを寄せるのか、ポンツーンを船に向けて伸ばすのか。1隻目はともかく2隻目以降の結合は容易ではない。どっちにしても搭載車両を送り出す時間の数倍はかかります。
ポンツーン総延長も想像できないのでしょう。仮に吹上浜ならば-10mの等深線から海岸までは1マイルもある。10mのポンツーンならば200セットは必要です。それをどう運ぶのか。風潮流で流されないように押さえるタグボートが(まさか数日かけてアンカーで固定しないでしょう)どれだけ必要になるか。展開の人手はどうか。だいたい、これだけで船団一つ分です。どうやって護衛するのか。周辺国の海軍力では、同時に2船団の護衛は不可能です。
そもそも敵前でこんな大作業を悠長にできるどうか。それを疑問に思わない。そこまで頭が廻らないのも、JSF氏の欠点です。氏とそのお仲間は、兵器の性能や戦術ばかりを有難がって、ロジスティクスを軽視しているのです。お話になりませんね。
あとは、JSF氏はいつものとおり原典に当たりもせずに批評しています。
JSF氏は『民間船舶を徴用する中国軍の上陸作戦』を根拠にしていますが、その大元である『台湾問題 中国と米国の軍事的確執』を読んでいないことは明らかです。元ネタである『台湾問題 中国と米国の軍事的確執』では、人民解放軍がこれをやるのは『台湾海峡の制空権と制海権を掌握した後の補給支援』(4頁)と明記されています。これで敵前上陸をするわけではない。ましてや制海権も制空権も掌握できていない外洋に出てくるわけでもない。
読まずに伝聞だけで批評すると、こういう場違いで恥ずかしい発言に繋がるのです。
いずれにせよ、JSF氏の「ゆとり上陸理論」はどんどん崩壊しています。
今回の記事でも、JSF氏は自ら墓穴を掘っています。氏が提示したネット資料の中に、人民解放軍が何故このような面倒な手段を考えるに至ったが明記されています。『埠頭のない条件下での大量の戦車・装甲車・各種火砲を迅速に上陸させる重要な難題』です。港湾確保ができない。あるいは港湾破壊をされた結果、このような難題に行き当たるということです。
今回の記事『揚陸作戦で民間船を活用する中国海軍』は、従来のJSF氏主張「港湾確保・利用は可能」「港湾破壊は不可能である」からの後退です。JSF氏の記事は、自己否定の連続なのです。
まず最初の「ゆとり上陸理論」です。JSF氏は港湾直接侵攻や空港直接侵攻のような夢物語※を語っていました。ですが、中途からその誤り気づいたのでしょう。ダンマリを決めています。
http://obiekt.seesaa.net/article/160630871.html
その後は、喫水の浅いRORO船を動員すれば、どんな港にも入れると方向転換しました。しかし、列挙したフネはことごとく東京湾フェリークラスの類※※です。これもなかった事にしています。
http://obiekt.seesaa.net/index-2.html
そして、今回の仮設港湾です。従来の主張「港湾破壊は不可能である」が崩れたのです。港湾破壊が現実味を持っていることに気づいたのです。
そもそも港湾が奪取できる。そしてそのまま利用できるという想定が非常識であること。無知を晒していることに気づいたのです。もう二度と「港湾破壊は不可能」と妄言を吐くことはないでしょう。
JSF氏は上陸戦について発言するたびに、従来の主張を自己否定しているのです。毎回、喜び勇んで「新情報を掴んだ」と記事にします。しかし、それは「前に紹介した方法は駄目だった」と否定している。喜劇ですね。
周辺国が日本の海空戦力を相手にして上陸戦を行うことは不可能です。その上、日本には米国との同盟関係があります。日米の外洋作戦能力は周辺国を圧倒しています。そもそも周辺国が日本に上陸戦を仕掛けること自体が無理なのです。
この点を理解せず、10式可愛さに眼がくらんだのが「ゆとり上陸戦理論」です。繕えば繕うほど、JSF氏は無知を晒しているのです。
※ 『港湾への直接揚陸を仕掛けたドイツ軍のノルウェー侵攻作戦ヴェーゼル演習という例も過去の戦史にはあります。空挺軍で空港を奪取して空輸という、アフガン侵攻の例すらあります。』(JSF氏)
(http://obiekt.seesaa.net/article/160630871.html)
※※「プッシャーバージ船とは合体式の輸送船で、バージ(台船)とプッシャー(押し船)が結合した合体状態では通常船舶に近い航洋能力を有しています。』(JSF氏)
参考資料で提示したのは「内航フェリー」であり、平水用の船舶である。
(http://obiekt.seesaa.net/article/162482629.html)
まず、RORO船から海岸までポンツーンを伸ばすという方法について。
JSF氏は写真があれば何でも可能だと信じてしまうのでしょう。そして、その写真に存在しないものを想像できない。それが氏の限界です。
この方法では、風でRORO船が振れ回ったらオシマイです。それに気づいていない。また写真が示しているのは平穏な海面です。自信満々なJSF氏ですが、波がないことに気づいていない。このような海上作業は風が10m/sでも吹けば困難です。好天以外では使いものにならない不確実な方法に過ぎません。
さらに、ポンツーンとRORO船の結合の手間にも気づかない。岸壁と係船柱がないのです。船にポンツーンを寄せるのか、ポンツーンを船に向けて伸ばすのか。1隻目はともかく2隻目以降の結合は容易ではない。どっちにしても搭載車両を送り出す時間の数倍はかかります。
ポンツーン総延長も想像できないのでしょう。仮に吹上浜ならば-10mの等深線から海岸までは1マイルもある。10mのポンツーンならば200セットは必要です。それをどう運ぶのか。風潮流で流されないように押さえるタグボートが(まさか数日かけてアンカーで固定しないでしょう)どれだけ必要になるか。展開の人手はどうか。だいたい、これだけで船団一つ分です。どうやって護衛するのか。周辺国の海軍力では、同時に2船団の護衛は不可能です。
そもそも敵前でこんな大作業を悠長にできるどうか。それを疑問に思わない。そこまで頭が廻らないのも、JSF氏の欠点です。氏とそのお仲間は、兵器の性能や戦術ばかりを有難がって、ロジスティクスを軽視しているのです。お話になりませんね。
あとは、JSF氏はいつものとおり原典に当たりもせずに批評しています。
JSF氏は『民間船舶を徴用する中国軍の上陸作戦』を根拠にしていますが、その大元である『台湾問題 中国と米国の軍事的確執』を読んでいないことは明らかです。元ネタである『台湾問題 中国と米国の軍事的確執』では、人民解放軍がこれをやるのは『台湾海峡の制空権と制海権を掌握した後の補給支援』(4頁)と明記されています。これで敵前上陸をするわけではない。ましてや制海権も制空権も掌握できていない外洋に出てくるわけでもない。
読まずに伝聞だけで批評すると、こういう場違いで恥ずかしい発言に繋がるのです。
いずれにせよ、JSF氏の「ゆとり上陸理論」はどんどん崩壊しています。
今回の記事でも、JSF氏は自ら墓穴を掘っています。氏が提示したネット資料の中に、人民解放軍が何故このような面倒な手段を考えるに至ったが明記されています。『埠頭のない条件下での大量の戦車・装甲車・各種火砲を迅速に上陸させる重要な難題』です。港湾確保ができない。あるいは港湾破壊をされた結果、このような難題に行き当たるということです。
今回の記事『揚陸作戦で民間船を活用する中国海軍』は、従来のJSF氏主張「港湾確保・利用は可能」「港湾破壊は不可能である」からの後退です。JSF氏の記事は、自己否定の連続なのです。
まず最初の「ゆとり上陸理論」です。JSF氏は港湾直接侵攻や空港直接侵攻のような夢物語※を語っていました。ですが、中途からその誤り気づいたのでしょう。ダンマリを決めています。
http://obiekt.seesaa.net/article/160630871.html
その後は、喫水の浅いRORO船を動員すれば、どんな港にも入れると方向転換しました。しかし、列挙したフネはことごとく東京湾フェリークラスの類※※です。これもなかった事にしています。
http://obiekt.seesaa.net/index-2.html
そして、今回の仮設港湾です。従来の主張「港湾破壊は不可能である」が崩れたのです。港湾破壊が現実味を持っていることに気づいたのです。
そもそも港湾が奪取できる。そしてそのまま利用できるという想定が非常識であること。無知を晒していることに気づいたのです。もう二度と「港湾破壊は不可能」と妄言を吐くことはないでしょう。
JSF氏は上陸戦について発言するたびに、従来の主張を自己否定しているのです。毎回、喜び勇んで「新情報を掴んだ」と記事にします。しかし、それは「前に紹介した方法は駄目だった」と否定している。喜劇ですね。
周辺国が日本の海空戦力を相手にして上陸戦を行うことは不可能です。その上、日本には米国との同盟関係があります。日米の外洋作戦能力は周辺国を圧倒しています。そもそも周辺国が日本に上陸戦を仕掛けること自体が無理なのです。
この点を理解せず、10式可愛さに眼がくらんだのが「ゆとり上陸戦理論」です。繕えば繕うほど、JSF氏は無知を晒しているのです。
※ 『港湾への直接揚陸を仕掛けたドイツ軍のノルウェー侵攻作戦ヴェーゼル演習という例も過去の戦史にはあります。空挺軍で空港を奪取して空輸という、アフガン侵攻の例すらあります。』(JSF氏)
(http://obiekt.seesaa.net/article/160630871.html)
※※「プッシャーバージ船とは合体式の輸送船で、バージ(台船)とプッシャー(押し船)が結合した合体状態では通常船舶に近い航洋能力を有しています。』(JSF氏)
参考資料で提示したのは「内航フェリー」であり、平水用の船舶である。
(http://obiekt.seesaa.net/article/162482629.html)
Trackback
マルベリー人造港と浮体桟橋
ノルマンディー上陸作戦で使われたマルベリー人造港と浮体桟橋(ポンツーン橋)についてあまり知られていないのかなと思い、映像で紹介しておきます。 The Mulberry Harbour 揚陸地点が遠浅の海だったので、浮体桟橋は1km以上の長さになっています。人造港も浮体構造…
Comment
港湾破壊について
02:17
具体的な数字を
URL
編集
No title
14:18
URL
編集
つまり、中国は港湾破壊後も面倒な手段を使わないといけないけど上陸可能ということですね?
でもって、どのタイミングで港湾を破壊するのですか?敵国の艦船が領海に侵入した途端に破壊?敵国の軍が上陸したあと?領海に侵入した途端に破壊するのであれば、敵国は領海侵入~撤退を繰り返せば勝手に日本が疲弊していくだけですし、上陸後であれば陸自の戦力が必要になってきますね。シャーマンだけで港湾破壊まで盛り返せますか?でもせっかく奪い返した港湾を破壊するんでしょうか?
回答ですよ
19:54
もんたに
URL
編集
「つまり、中国は港湾破壊後も」 さんに
「中国が九州に上陸を試みる」自体が無根拠でありえない想像なんですけどね。上陸側の所要がドンドン規模が大きくなっているでしょ?皆さんは上陸戦を甘く見ているのですよ。
それはさておき。
上陸戦準備にあわせて封鎖資材の準備を用意すればいいでしょう。1週間で廃船等の手配・回航はできます。2週間あれば油やビルジ抜きと洗浄、浮揚妨害用の資材(製鉄スラグでも比重1.0以上のエアーモルタルでもなんでもいいでしょう)積み込み。
上陸できるところは限定される。九州西岸、海岸線が平坦で、作業用のフトコロがあって、道路まで近いところ…串木野港なんかはこの段階で封鎖しちゃってもOKです。甑島向きのフェリーは近くの港湾から運用すればいいし、そのころには疎開している。 ついでに、港長なり海保なりが「付近船舶は次に示す安全航路を通過すること」「巡視船の先導を受けること」と発表しちゃえば、機雷があると勘違いしてくれるでしょう。実際にこの段階で敷設しても苦情も出ません。領海進入とか余計なことは考えなくても良い。
ギリギリまで沈めないと日和るなら、何ヶ所か溶断やドリルで穴あけて、木栓を突っ込んどく。沈むと困るなら、ポンプか何かを廻しておけばいい。沈めると決めればポンプを停めて、木栓を抜けばいいでしょう。誰でもできる簡単な仕事、所要時間は1隻あたり2人で1時間程度です。
ダメ押しするなら、港内に小型のGrund Mineでも入れておけばよい。漁船から蹴落とす。準備しておけば2時間でできます。
民間資材ならば、ピットの周辺をコア抜きで穿孔してシガラミを緩くしても良い。大型船用のピット8本、コア抜き1台で半日仕事でしょう。荷役機械を搬出する、これは1日あればできる。埠頭にテトラポットやタイヤを外した廃車を置く、1週間程度の作業です。
時間が全くないのならば、海面に油を流出させてもよいでしょう。冷却水取入が阻害できますよ。荷役器械や上屋も燃してしまえばよい。
いずれにしても、自衛隊に頼る必要はない。機雷の敷設だけは士官の指示が必要でしょうけど、それ以外は誰でもできる簡単な仕事ですよ。
> 奪い返した港湾を破壊するんでしょうか?
落ち着くまで「利用できない」状態のほうが安心できますよ。九州西岸の港なんて、戦争の危機の中で、無理して使用しなければならない港じゃない。
> >ネット資料の中に、人民解放軍が何故このような面倒な手段を考えるに至ったが明記されています。『埠頭のない条件下での大量の戦車・装甲車・各種火砲を迅速に上陸させる重要な難題』です。港湾確保ができない。あるいは港湾破壊をされた結果、このような難題に行き当たるということです。
>
> つまり、中国は港湾破壊後も面倒な手段を使わないといけないけど上陸可能ということですね?
> でもって、どのタイミングで港湾を破壊するのですか?敵国の艦船が領海に侵入した途端に破壊?敵国の軍が上陸したあと?領海に侵入した途端に破壊するのであれば、敵国は領海侵入~撤退を繰り返せば勝手に日本が疲弊していくだけですし、上陸後であれば陸自の戦力が必要になってきますね。シャーマンだけで港湾破壊まで盛り返せますか?でもせっかく奪い返した港湾を破壊するんでしょうか?
あ
20:19
あ
URL
編集
遠隔圏のミサイル攻撃でジャップヒトモドキの上陸防衛なんてすぐ潰れるよwまさかジャップ艦隊だけで中国軍を壊滅させたお笑い下痢いぶきのようなファンタジーー盲信してる仮想戦記脳かw丸山ほだかのようなお笑い山岳戦で精々守ってなw
もしくはイラクイラン戦争のように原発にミサイルを叩き込めば済む話
イラク戦争の序盤でアメリカがミサイルの猛爆撃で勝利したことをもう忘れてるのか
白痴ヒトモドキジャップは皆殺しの目に合わないと強さが分からないようだ
大本営から何も進化しないヒトモドキジャップ猿
核ミサイルで根絶やしにされないとダウンフォールで絶滅寸前だったことを思い出せないようでネトウヨネット軍師様雑魚ライターw
ネトウヨヒトモドキツイッタラーのjsfとどんぐりの背比べだなw鼻くそとうんこの違い