2018年1月16日(火)
おとといの1月14日、KBCシネマで、 映画 【ヒトラーに屈しなかった国王】 (原題:KONGENS NEI ; 王の拒否 ) を見ました!
1940年4月9日にヒトラーのナチス・ドイツが、ノルウェイ侵略を 開始してから数日(4/9~4/11)の王室と内閣の動きを歴史的事実を 元にして描いた映画でした!
言語は、母国語のノルウェー語の他に、ナチスのドイツ語、フィンランド語 スウェーデン語、英語など欧州各国の言語が飛び交います。 字幕制作者も大変だったことでしょう。 なんでも英語で制作する(又は吹きかえる)風潮が強い中で、元の言語で 制作されたスタッフには敬意を表します。
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1940年4月9日未明、ノルウェイの沿岸に(ドイツの?)戦艦が現れ、 これに対してノルウェイの軍が発砲し、これに戦艦が艦砲射撃で 反撃する処から映画は始まります。 ここを見る限り宣戦布告無しに先端を開いたのはノルウェイ軍の ように見えます。
ナチスによる空爆も含む反撃と侵略を知って、恐怖におののいて ノルウェイの首都・オスロから逃げ去る王室と内閣を次に描きます。
あらすじ紹介では、ナチスとの交渉後に郊外に移動したように書かれて いますが、映画を見る限り、ナチスが侵略して来たとたんに逃亡しています。 とても邦題のような 【ヒトラーに屈しなかった国王】と云う描き方ではありません。
交渉するのは、王室と内閣の逃亡先を捜し出して、ナチスの外交官 (ドイツ公使)が追い付いてからでした。
最初から『英雄伝』にしなかった処は、制作者の見識でしょうか?
最終的には、兵士や国民の命を犠牲にして小国のプライドを護って 「降伏しなかった」と云う話しですが、却って犠牲を大きくした結果です。
そして、そのような兵士や国民の命を多数犠牲にしたにも関わらず、 大規模戦闘で多大な犠牲者が出た後に結局降伏してしまった (終わりのクレジットで最終的には降伏したことを記述)ようですから、 『国王の選択は正しかったのか?』 と云うことになります。
もちろん、国家と皇室のプライドを護るのか、国民の命を護るのか?は 難しい選択であり、ナチスに屈服すれば、ユダヤ人のような宿命に 晒された可能性もあります。
江戸の街と人々を護るために大政奉還後に江戸城無血開城した 徳川慶喜の心情にも想う処はあったことでしょうから・・・
観客は結構多くて、やはり日本人・中高年者にはヒトラー映画が好きな人が多い!
【ヒトラーに屈しなかった国王】 公式サイト
Movie Walker による作品紹介
第二次世界大戦当時、ナチス・ドイツに抵抗し、国の運命を左右する決断を下したノルウェー国王の3日間を描いたドラマ。1940年4月、ナチス・ドイツ軍がノルウェーに侵攻。降伏を拒否したノルウェー国王ホーコン7世は、首都オスロを離れるが……。 ホーコン7世を演じるのは、「007 スペクター」のイェスパー・クリステンセン。監督は「おやすみなさいを言いたくて」のエリック・ポッペ。
****************** 作品データ 原 題 : KONGENS NEI 製作年 : 2016年 製作国 : ノルウェー 配 給 : アット エンタテインメント 上映時間 : 136分 ******************
【あらすじ】 1940年4月9日、ナチス・ドイツ軍がノルウェーの首都オスロに侵攻。 これに応戦するノルウェー軍だったが、圧倒的な軍事力によって、主要都市が相次いで占領されてしまう。 ドイツ軍は降伏を求めてくるが、ノルウェー政府はその要求を拒否。 ノルウェー国王のホーコン7世(イェスパー・クリステンセン)は、政府閣僚と共にオスロを離れる。 だが、ドイツ公使は再び降伏を要求し、ノルウェー政府に国王との謁見の場を設けるよう求めてくる。 翌日、ドイツ公使と対峙した国王は、ナチスに従うか、国を離れて抵抗を続けるか、国の運命を左右する選択を迫られる……。
【キャスト・スタッフ】 役 名 (肩 書 き) : 配 役 ホーコン7世(ノルウェー国王) : イェスパー・クリステンセン オラフ5世(ノルウェー皇太子) : アンドレス・バースモ・クリスティアンセン ブロイアー(駐ノルウェー・ドイツ公使) : カール・マルコヴィクス マッタ(ノルウェー皇太子妃) : ツヴァ・ノヴォトニー アンネリーゼ(ブロイアーの妻) : カタリーナ・シュットラー ダイアナ(ドイツ公使館秘書) : ユリアーネ・ケーラー
監 督 : エリック・ポッペ 製 作 : ピーター・ガーデ 、 フィン・イェンドルム 脚 本 : エリック・ポッペ 、 ハラール・ローセンローヴ=エーグ 、 ヤン・トリグヴェ・レイネランド 撮 影 : ヨン・クリスティアン・ローセンルン 音 楽 : ヨハン・セーデルクヴィス 編 集 : アイナル・エゲランド 衣 裳 : カレン・ファブリティウス・グラム
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テーマ:ヨーロッパ映画
- ジャンル:映画
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