「俺は男を殺した、世界は俺を許した」「俺は男を愛した、世界は俺を殺したがる」。 対戦相手にゲイであることをからかわれ、試合で相手を殺してしまった黒人ボクサーの苦悩! 《Fire Shut Up in My Bones》でMETを熱狂させたジャズと映画音楽の大御所T・ブランチャードのオペラ第1作がMETに初登場! 円熟のE・オーウェンズとパワフルな美声のR・S・グリーンが主人公の老境と若者を演じ分ける。 指揮Y・ネゼ=セガン&演出J・ロビンソン&振付カミーユ・A・ブラウンの黄金トリオが、ジャズとオペラの融合を演出する!
1950年代後半、才能あるボクサーとして頭角を現したエミール・グリフィスは、ゲイであるという秘密を抱えていた。 王者ベニー・"キッド"・パレットと対戦したエミールは、ゲイであることを隠語でからかわれ、試合でパレットを打ちのめして死なせてしまう。 エミールはその後、名声をほしいままにするが、パレットの死は彼を悩ませ続けた。 彼は結婚を試みるが失敗。ある夜、ゲイバーの帰りに襲われ、したたかに打ちのめされる。 70歳を超え、ボクサー生活の後遺症で認知症に悩まされるエミールは、パレットの子供に許しを乞おうと…。 text by 加藤浩子 ****************** 上映時間:3時間11分(休憩1回) MET上演日:2023年4月29日 言語:英語 ******************
Story 白髪の美しく高貴な上品さを漂わせる女性・白石弥生(黒木瞳)が香水店で2つの香水を見せながら常連客を相手に語っている「世の中には似て非なるものがたくさんある」。 一方、華やかなセレブ達が集まっているバンケットホールで派遣社員として奮闘する若林恵麻(桜井日奈子)。高卒の恵麻は、いつか正社員になって、一流の仕事を与えられることを目標に頑張っていたが、後輩の見習い女性への上司のセクハラ行為を抗議したことで職を失ってしまう。 自暴自棄になった恵麻は、夜の街のスカウトマンに連れられ「魔女さん」と呼ばれる弥生の店を訪れ、その店を手伝うことになった。ある日、金木犀の香り漂う男性・横山蓮(平岡祐太)と巡りあう。 弥生に授けられた言葉と香りによって自分の人生を切り開くのは自分自身だと気づかされ、天職を探し求めるように香料会社で働き始める恵麻すっかり香りの世界に魅了されていく恵麻は、営業先で蓮と再会することに―。魔女の香水『Parfum de prières(パッファンドプリエール)』の力に後押しされるように懸命に未来を切り開いていく恵麻の運命は、果たしてどんな風に変わっていくのだろうか?!