2018年10月7日(日)
昨日から開催されている アクロス福岡の 【クラシックふぇすた 2018】に来ました。 (昨日は台風の強風で外出を控えました)
そこで開催された、あの交響曲『HIROSHIMA』問題で有名になった 現代作曲家・新垣隆さんと、その恩師である桐朋学園の大橋浩子教授による トークショー(公開講座)【早期音感教育を語る】を聞きました。
会場は満席でしたが、最前列に座ることができました!
公開講座開催前の準備風景(このあと、撮影はご遠慮くださいとのアナウンスが)
2018年10月7日(日) 12:00〜13:30 公開講座「早期音感教育を語る」
作曲家の新垣隆氏と、ソルフェージュ教育の専門家、大橋浩子教授 によるスペシャル講演会。 それぞれの立場から、卓越した経験と専門知識を生かした 「音感教育」についてお話しします。
会 場 コミュニケーションエリア 日 時 2018年10月7日(日) 12:00〜13:30 講 師 新垣隆(作曲家・桐朋学園大学非常勤講師) 大橋浩子(桐朋学園大学教授) 入場料:無料
以下は、私が iPad でダイレクト入力したお話の概要。 適当にまとめていますので御本人の発言とは異なるかも知れません。
大橋浩子・桐朋学園大学教授より 桐朋学園の創立が10月2日 齋藤秀雄、井口基成氏を始め数名で創立。
小澤征爾氏や中村紘子さんを始め多くの音楽家を輩出。 日本のプロオーケストラ団員の半分は桐朋学園卒。
ソルフェージュ教育に関して。 行き過ぎると木を見て森を見ない教育になりがち。 葉っぱや葉脈を見る傾向になる。
詰め込みや苦学ではなくて自然に身につく音楽教育が必要。
良い聴衆・リスナーを育てるためにもソルフェージュ教育は重要。
新垣さんは、どういう教育を受けましたか?
新垣隆:私は桐朋学園系統ではないが、小さい頃から音楽教室で 自然に学びながら創作(作曲)をするようになった。
例えばショパンの素敵なピアノ曲があって、それを真似たいと思い、 聴いた音をピアノで探って確認する中で学んだ。
大橋:集中力を養うにも音楽教育は有効。 生きる歓びを知る。
やはり、上手くなければ面白くないじゃないですか? そのためには苦しい練習もあるが、それで得た喜びは大きい!
【実演】
パッフェルベルのカノンの和声を元に即興演奏! 大橋教授が和声を中心に低音パートを、新垣さんが新しいメロディを奏でる。
バッハ・平均律第1番(グノーのアヴェマリア)の和声を元に即興演奏! 同じく低音と高音部に分かれて。
新垣隆:このように綺麗な和音を先生が弾いていただいて、 それにデタラメに即興しているのですが基本的な和声の元に やっているので一部で違和感があっても合わせられる。
大橋先生:新垣さんの即興に合わせて、当初の和声から多少アレンジした。
新垣:先日、ロシアのサンクトペテルブルクに行ってきた。 美しい街並みであった。 アクロス福岡のこのホールは初めてでしたが、川が2つあって海が近い処が、 サンクトペテルブルクと雰囲気が似ていた。 サンクトペテルブルクは、オランダのアムステルダムを模して作られた街並みと云う。 世界中の観光客が集まって来ている。
そのサンクトペテルブルクでコンサートをして来た。 メイジェイさんのコンサートがあって、オーケストラの編曲とピアノを担当して来た。 (メイジェイさんは、『アナ雪』をカヴァー)
この後、九州交響楽団の演奏会があり、子ども達も良く知っている 楽曲を演奏するようですが、それをオーケストラに編曲する方が居る。 そのためには各楽器の楽譜が必要で、それが無ければ音楽は演奏できない。
私がサンクトペテルブルクでのコンサート用に書いた楽譜を用意したので スライドで見て頂きたい。
手書きスコアを表示して、その一部をピアノで演奏!
クラシック音楽が楽譜と云う記号で残されて今の私たちが楽しむことができる。
その記号を元に演奏家が訓練をして表現できる。
作曲家はその記号を駆使して音楽を表現する。 楽譜を書くのも1つの訓練であり、小さい頃から勉強するのは重要です。
是非、皆さんや子ども達やお友達にご紹介して頂ければありがたいです。
この五線紙は30段程あるが、それでオーケストラ音楽を表現する。
メイジェイさんがサンクトペテルブルクで歌った『ふるさと』時の オーケストラ伴奏をピアノで弾いてみていいですか? (万乗の拍手)
聞く人が気持ちよく聴く為には余り色々なことをしてはいけない。 その中でアレンジャーとしての想いを載せるのが難しいが醍醐味である。
ストラヴィンスキーがペトルーシュカの中で使ったメロディを 『ふるさと』の間奏に入れてホルンに吹いて貰った。 日本の『ふるさと』とロシアの『ふるさと』をコラージュして サンクトペテルブルク・オーケストラに演奏して頂いた。
会場の人々が書いた一節の楽譜から新垣隆さんが即興演奏!
4・5曲の即興創作演奏を披露。
中に『12音技法』的な音列を書いた方が居られ最後に即興。 結構長い展開で、終盤にはジャズ風アレンジに続きブルース風も。 素晴らしい創作と演奏でした。
【質疑】
私:思い出したくないかも知れませんが、 交響曲『HIROSHIMA』の中でメシアンの『トゥランガリラ交響曲』の フレーズが有ったが、敢えて入れたように思いますが、如何ですか? 新垣隆さん:ありがとうございます。ここですね(その一節をピアノで弾かれる)。 私:そうそう、其処です! 新垣隆さん:おそらく、あの方は気付いていないと思うが。 (その頃の作曲状況を詳しく述べられたが書き取れず) 壮大な楽曲を構成して行く中で自然とあのメロディーになったが、 後で聴いて「しまった?!」と思ったと云うのが真相。 (ここは若干ウケ狙いかも。本当かどうかは不明)
別の方:niconico動画で公開されていた『張り込み』が面白かった。
新垣隆さん:ありがとうございます。 (いきさつを結構詳しく説明されていたが書き取れず)
大橋教授:桐朋学園には編曲のコースもできた。
新垣隆:みなさんにお願いですが決してゴーストライターにはならないように(笑)
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4年前の記事ですが・・・ 今日アクロス福岡で開催された 新垣隆さんの公開講座の関連で。 交響曲『HIROSHIMA』で佐村河内守の ゴーストライターであることを名乗り出た 新垣隆さんの新曲(当時)『HARIKOMI』 H・R・I・Mが共通に入っていることを見ても パロディであることは明瞭!
新垣隆氏、交響曲「HARIKOMI」を初披露 騒動後の収入増に微笑み HuffPost ー 2014年7月19日 https://www.huffingtonpost.jp/2014/07/19/takashi-nigaki_n_5602693.html
新垣隆氏に「週刊文春」が作曲依頼!タイトルは「交響曲HARIKOMI」 週刊文春・ブログ ー 2014年6月27日 http://shukanbunshun.blog28.mmm.me/mmmblog-entry-1568.html
今年2月、佐村河内守氏のゴーストライターであったことを「週刊文春」誌上で告白したことで、大きな話題を呼んだ音楽家の新垣隆氏が、同誌編集部からの依頼で新曲「交響曲HARIKOMI」を作曲することが、6月25日(水)、六本木・ニコファーレで行われたniconicoのイベントで明らかになった。
niconicoのイベント「ニコニコ町会議全国ツアー2014発表会」には新垣氏本人も登場。「週刊文春」の新谷学編集長が新垣氏に宛てた「作曲のお願い」と題された手紙を、登壇した(株)文藝春秋第一編集局の鈴木洋嗣局長が代読した。 「新垣さんの作曲家としての新たなスタートに際して、お願いがあります。ぜひ『週刊文春』のテーマ曲を作曲していただきたいのです。タイトルは『交響曲HARIKOMI』。週刊誌の記者にとって、『張り込み』は最も重要な日常業務のひとつです。人目を避けながら、取材対象が現れるのを息を潜めて待ち続ける――。その緊張感、焦燥感、そしてターゲットに直撃する時の高揚感をイメージした曲をぜひ作っていただきたいのです。鮮烈でインパクトのある超絶カッコいい曲!を心待ちにしております」(「作曲のお願い」より)
新谷編集長自身が、張り込みや直撃取材に向かう際によく聴いていたのは、映画「仁義なき戦い」のサントラだったという。先輩記者の中には、映画「ロッキー」のテーマ曲で気持ちを盛り上げている人もいたというエピソードも紹介された。
ステージ上の新垣氏は笑顔で快諾。新曲の発表は7月19日(土)、ニコニコ生放送で配信される 「ニコニコ23時間テレビ」にて生演奏 。また、毎週水曜日の深夜にニコニコ生放送で放送されている 「週刊文春」中吊り広告映像 のBGMにも使用される。
ゴーストライター騒動の新垣隆さんが交響曲「HARIKOMI」を披露 ニコニコで音源公開 ねとらぼ ー 2014年7月22日 http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1407/22/news107.html
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