ジャンボマシンダーグレートマジンガーの1期版を入手しました。
自分の手が届いたのは左角破損、パンチ以外の付属物無しというジャンク品です。
とりあえず左角再生のため、右の角をおゆまる型取り・UVレジン複製してみることにしました。
初めてで不慣れな上、大きなパーツの一部だけを型取りするのはむずかしく、出来たのは本来よりひとまわり太く表面はデコボコなシロモノ。
棒ヤスリで削って基本形を出し、耐水ペーパーで整えて画像のようになりました。
レジンに塗装は載りにくいらしいので下地として半光沢クリアを吹き、ガンダムマーカーで塗装しました。
ガンダムイエローは赤味が強く、透明パーツに発色させるため厚塗りしてしまい、かなり色味が異なるものになってしまいました。
下地に白を吹いておけば薄塗りでも発色できたはずで、ちょっと失敗。
いずれ調整するとして今回はここまでにしました。
頭部に接着はせず差し込んでいるだけです。
足りないブレーンコンドルは当時の50円プラモで代用、ミサイルは他のマシンダーから借りてきましたがマジンガーブレードはどうにもならず(^^;
1期右膝のシールは自作しました。
比べてみるとスネのパーツに大きな違いがあります。
2期の方が細く・長くなっており、ネジ周辺のディテールも異なります。
脚が長くなった分だけ2期の方が肩の位置が高くなるのですが、頭部が小さくなっているので全高はほぼ変わっていません。
2期頭部は頭頂が削られただけでなく角と首も短くなっています。
頭部が尖っているため安全性向上を目的に変更されたのだろうと思っていましたが、脚の長さも変わっていることを考え合わせるとなかなか微妙です。
1期グレートはマジンガーZより少し小さくなっています。
そのため、迫力を増すための改良として脚を長くした可能性はないでしょうか。
結果として全長が高くなり、規定の箱におさまらないので頭部を小型化したのかもしれません。
箱のサイズ変更は輸送コストに直接影響するから避けたかったと考えられます。
A.頭部を安全のため小型化→小さくなってしまったので脚を延長
B.大きくするため脚を延長→箱に収まらないので頭部小型化
実態はどうだったのか…サイズアップと安全面、双方が同時に考えられた可能性もありそうです。
翌年のゲッタードラゴンでは角の先端が削られているし、安全面が最優先だったのかな~
マジンガーZのジャンボマシンダーは、ダイナミック側がポピーに「頭部の出来が不満」と伝えたそうです。
「それならお手本を見せてくれ」と返されて、グレートの時は永井豪氏本人訂正:ダイナミック側 が頭部の立体を作ってポピーに渡したそうです。
それは粘土で作った塑像のようなものだったのでそのまま原型になったわけではないようですが、確実に参考にはされた筈で、グレート頭部造形の飛躍的な向上の要因は永井氏自身の立体イメージが反映されたことだったのでしょう。
こうした背景もあって、1期グレートは希少性とは別の次元でぜひ入手したいと考えていました。
「1期が手に入ったら余った方は手放そうかな」と思っていましたが、脚部がパーツ違いと知ってしまったのでやっぱり両方手元に置こうかな…
それにはブレーンコンドルをなんとか入手しないと(^^;
ジャンボマシンダーグレートマジンガー、画像の現物はショーグンウォリアーズ版です。
ショーグン版の左手は超速射ミサイル仕様になっています。
それに入手時にはブレーンコンドルが欠品でした。
そのため左パンチとブレーンコンドルは別途入手、さらにジャンボマシーン版からスクランブルダッシュを流用したのがこの状態です。
理想のかたちにするのはなかなかタイヘンでした(^^;
箱の商品名に「グレート」は付かず、単に「MAZINGA」となっています。
ショーグンウォリアーズ版の発売はなんとなく1978年ころなのかなと思っていましたが、大手動画サイトの投稿動画には(C)1976MATELとクレジットされたCMがあります。
CMに登場するマシンダーは基本的に国内版と同じでで、武器のみ仕様が異なるようです。
このCMは数年放送が続いたようで、後年のバージョンではラストの商品カットが変更されています。
よく見るとグレートの胸部放熱板はボディと一体化されてしまい、ゲッタードラゴンの脚部シールはシルバーのイナズマ模様になっています。
ライディーンは肩アーマーが無くなっており、全体に仕様が簡略化されたようです。
こちらはクレジットが1978になっている別CMより。
グレートはすでに簡略仕様になっており、商品名に「GREAT」が追加されたようです。
新たに投入されたダイモスとガイキングは当初から国内版より簡略化されていたようです。
どうやらショーグンウォリアーズ玩具の最初期商品は1976年発売のジャンボマシンダーグレート・ドラゴン・ライディーンの3種だったようで、その時点では武器以外は国内と同じ仕様だったようです。
手元のグレートはこのころ生産された確率が高そうです。
1977年クリスマス時期のオモチャ売り場を取材したCBSニュースには国内と同仕様のドラゴンが写っている映像が確認されています。
またワンダーウーマンセカンドシーズン第12話(77年12月放送)の劇中にも、同仕様のドラゴンが出てきます。
こうしたことから、発売から2年くらいは国内版と同じまま流通していたのが78年に仕様変更されたらしい状況が浮かびます。
簡略化の背景には安全性強化の必要があったらしいですが詳細はわかりません。
手元のゲッタードラゴンも実はショーグン版で、シール類はすべて自作したものです。
入手時にはかなりひどい状態でしたが、脚にイナズマシールが残っていたので仕様変更後の生産分です。
パンチのスピンカッターが省略されてしまっているのは残念。
目も国内版より鋭い(上下幅が狭い)感じに見えるのですが、造形自体が異なるのか塗装のマスクが違うだけなのか…?
ご存知の方は教えて下さい(^^
講談社テレビマガジン1976年5月号より。
ジャンボマシンダーグレンダイザー専用・巨大円盤スペイザープレゼントキャンペーン広告。
右下の小さい画像は試作品で一部仕様が異なるようです。
子供がスペイザーに跨がる写真はインパクトがあります。
このころ自分はすでに小学校高学年だったので、出来が良くてかっこいいとは思ったものの、幼児の乗用玩具としてのスペイザーを本気でほしいとまでは考えませんでした。
そもそもジャンボマシンダー自体が高嶺の花だったし…(T T
その後、巨大スペイザーは販売もされたそうですが当時の生活圏では見ることはありませんでした。
栃木県佐野市に行った時に、佐野駅近くの玩具店のウインドウに飾られているのを見て驚いたことをよく憶えています。
価格までは記憶に無かったのですが…
トイジャーナル1976年7月号(東京玩具人形問屋協同組合)掲載の玩具店広告に記載があるのを見つけました。
ゴールデンウィーク商戦ころには販売が始まっていたのでしょうか?
販売価格は7500円!
ダイザーとの合計額は1万円を超え、この時点でコンバインボックスの遙か上を行く高額になっています。
これでは子供が自分の意思で購入するのはほぼ不可能で、一部富裕層の家庭だけに存在したのでしょうね。
そして現在では、当時以上に高嶺の花になってしまいました……
ジャンボマシンダー・グレンダイザー。
画像の現物は足の甲のシールを一部自作しています。
マシンダーのグレンダイザーは、ダブルハーケンをそろえるのがタイヘンです。
自分はパーツを2本入手するまでに10年くらいかかりました…
しかも、どちらもジョイント部が片方折れた状態でした。
とりあえず真鍮線を芯にして3ミリプラ棒を付けて簡易修理しています。
ハーケンだけでは固定は心許ないですが、パンチパーツに持たせてしまえば問題ないようです。
切り裂け怒りのダブルハーケン!
マジンガー系は本体よりもパイルダー、ブレーンコンドル、ハーケンといった付属品の入手難度が高いようです。
ようやくグレンダイザーに決着が付きましたが、初期頭部のグレートとかスペイザーなどは夢のまま終わりそうです……(T T
ジャンボのミニ情報ポピーが1973年に発売したジャンボマシンダーマジンガーZは、販売期間が長かったため細部の異なるバリエーションが存在しています。
最初期発売分の下箱には黄色の紙が内貼りされ、さらに内装の厚紙に専用のタグが貼り付けられていたそうです。
画像はテレビランド73年8月号(黒崎出版)の懸賞ページに掲載されたもの。
8月号の発売は7月初めなので、カラーページの締め切りが1ヶ月以上前とするとこの写真の撮影時期は5月後半ころだったと想像されます。
この時点で専用タグはありますが、黄色の内貼りはすでになくなっています。
ジャンボマシンダーの発売時期は雑誌広告の印象から漠然と初夏ころと思っていました。
しかし当時の玩具商報(商報社)の4月後半~5月前半の売れ筋商品リスト記事には早くも名前が挙がっており、ゴールデンウィーク商戦に向けて4月下旬ころには店頭に並んでいた確率が高いようです。
画像の個体が5月中旬ころ生産されたものだとすれば、内貼り付き状態の製品はわずか1ヶ月足らずの短い期間しか生産されなかったということになりそうです。