12月も後半ですが、まるで余裕がないので今回もつなぎ更新です…
画像はサイボーグ変身セットのサンダーマスク、流星人間ゾーン、イナズマン。
1970年代前期の第二次怪獣ブームにおいて「二段変身」を特徴としたヒーロー達です。
サンダーマスクの二段変身は等身大からの巨大化のみで、デザイン上の変化などはありません。
サンダーマスクは、企画初期に成田亨氏が描いたデザインでは脚部の前面が縦のラインで分割されていました。
これはウルトラセブンでも用いられたスマートさを演出する手法ですが、成田氏降板後の決定稿では分割ラインが身体の側面に改変されています。
そのため正面からは銀色のズボンのように見えてしまい、軽快さが失われたのは残念です。
流星人間ゾーンは「ゾーン・ファイト・パワー」で等身大変身し、「ゾーン・ダブル・ファイト」で巨大化します。
巨大化時に頭部とベルトのデザインが変化し、全身のスーツも造形的に別ものになります。
ゾーンは演者の体型に恵まれたようでプロポーションがよく、なかなかカッコイイです。
デザイン的には円谷系ヒーローの影響下におさまってしまっているような印象があり、ちょっと個性が弱い感じでしょうか。
三者のなかで唯一の等身大ヒーロー、イナズマン。
蝶の変態をモチーフに「剛力招来」でサナギマン、「超力招来」でイナズマンに変身します。
二段変身という設定の説得力、デザイン変化のインパクトともに絶大で、二段変身ヒーローの中でも別格という印象です。
この三者だけでも、第二次怪獣ブーム=変身ブームについて色々なことが浮かんできます。
第二次怪獣ブームにおいて巨大ヒーローは結局ウルトラマン・ウルトラセブンの焼き直しによるパターン化の域を脱することが出来ず、新たなヒーロー像を創り出せなかったという気がします。
一方の等身大ヒーローは仮面ライダー・キカイダー・ロボット刑事・イナズマン、そしてゴレンジャー、と個性的なヒーローを当時の石森章太郎が次々に生み出しており、怪傑ライオン丸やレインボーマンがそれに加わります。
ブームを牽引するアドバンテージは等身大ヒーローにあったと個人的には思います。
怪獣ブームとその変遷についてはファンコレ以来定型化された内容しか活字化されていないように思うので、もう少し違う視点を示せないだろうかと考えたりしています。
銀と鉄
画像はサイボーグ変身セットのシルバー仮面とアイアンキング。
この二大ヒーローのデザインの特徴から、第二次怪獣ブームについていろいろ考えていることがあります。
現状では時間と気力が足りないのですぐには形に出来ませんが…
一度にまとめるのは大変なので、いずれ少しづつでも書いていけたらと考えています。
今回は備忘録兼軽い予告ということで(^^;