クローバーのガンダム 重箱の隅編


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クローバー・ダイカストガンダムDX(と自作のガンボーイ(^^;)


機動戦士ガンダム本放送の1979年にメインスポンサー・クローバーが発売した合金玩具について、当ブログでは2010年に投稿しました。


このころまでに関連書籍などで目にしたクローバーガンダムについての記事には事実誤認やネタ扱いしたようないい加減な記述が多く、発売当時を知るファンの一人として不満な状況でした。
本放送時は田舎の中学生だった自分でも、2000年代にはそれなりにウェブで情報収集して疑問点の確認などが出来ていたので、より正確な情報をまとめておきたいと考えて上記のような投稿をしました。

それから10年が経過して、近年はクローバーのガンダムについて以前ほどの大きな間違いは目にしなくなってきたように思います。
とはいえ、瑣末な部分ではまだ誤情報が訂正されないままだったりもするので、今回はそうした点をいくつか取り上げます。




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画像はガンダムテレビシリーズBDメモリアルボックス同梱冊子、発行は2013年です。
商品の性質からオフィシャル性が高いと思われますが、合金ガンダムに関していくつかの間違いがあります。


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DX合体セットについて「劇場公開時にパッケージがイラストに変更」との記述がありますが、これは不正確です。


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DX合体セットは放送当時、画像のような写真箱で価格5800円で発売されています。
生産途中で上箱に(R)アオシマ文化教材社という表記が入るようになったため、アオシマ表記無しが初版前期版、表記有りが初版後期版ということになります。

その後1981年の劇場版公開に合わせて、初版後期の仕様のまま価格のみ6500円に変更して再版されました。
上箱の向かって左上にある価格表記が6500になっているのが再版です。


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さらにその後、DX合体セットは画像のようなイラスト箱に変更されます(フィギュア王NO.58より)。
クローバーが1983年6月ころ発行したと思われるカタログで、イラスト箱のDX合体セットには新製品を示す(新)という表記が付いています。
写真箱からイラストへの変更は早くても83年春ころだったようです。

つまり、劇場版公開に際しての再版のほとんどは写真箱のままで生産・流通していました。
イラスト箱は劇場公開終了後に、83年春季からクローバー倒産(同年8月)までの半年足らずしか生産されなかったのではないかと思われます。
ユーズド品の出現率もイラスト箱はかなり少ないので、こうした実情が反映されていると考えられそうです。

なお、上掲のフィギュア王掲載のイラスト箱にはクローバーの社名表記がありません。
これはクローバー倒産後の1990年代はじめころに一部スーパーなどで突然流通したものらしく、詳細は不明です。
きちんとクローバー表記のあるイラスト箱も、もちろん存在しています。



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こちらもBD付属冊子より、合金としては安価なバリエーションというシリーズの3体セット。
解説で同シリーズのガンタンクはセット専用品のように書かれていますが、他2種と同様に単品売りも存在しています。

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単品ガンタンクは2000年ころにウェブで画像を初めて見て、発売を確認できました。
箱は他2種よりも大きく厚くなっています。

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発売当時は自分の生活圏でガンタンクは見たことがなく、もしかしたら未発売だったのかも?と思っていました。

同様に当時目にしなかった例に、ウインドウボックス版ABSガンダムや同コンビネーションジュニアがあります。
単品ガンタンクやこれらウインドウボックス版は、もしかしたら年末商戦向け増産分として大手デパートなどだけに流通したのかな、と想像しています。
田舎では当初入荷分の大半がそのまま売れ残っていたから、増産分は入荷しなかったのではないかと。


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なお、バリエーションシリーズにはカプセル入りのバリヤーパワーというものも存在しています。
画像の現物は中古状態なので新品での正確な仕様は不明ですが、箱入りより20円高い1000円だったようです。
バリヤー版のキャノンとタンクはいまだに見たことがありません。

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手元のバリヤー版と箱入り版を比較すると、いろいろ仕様が異なっています。
プラ部品の成型色だけでなく胸や目の塗装色も違います。

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シールドの成型色やシールも微妙に異なります。


バリヤーパワーも、年末向け増産分としての新仕様だったのでしょうか?
いずれにせよこのあたりはまだまだ謎が多いです…

バリヤーパワーやウインドウボックス版について詳しくご存知の方はぜひご教示下さい
<(_ _)>

[ 2020/09/20 17:19 ] 合金 クローバー | TB(-) | CM(0)

機動鋼人?


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無敵超人ザンボット3


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無敵鋼人ダイターン3


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機動鋼人ガンボーイ3


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無敵ロボトライダーG7


……………あれ?






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というわけで、ガンプラMG2.0をもとに作ったガンダム準備稿(ガンボーイ)が一応完成しました。
「並行世界ではガンダムがこんなかたちで作品になっている可能性があるのかも?」というお遊びです。


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模型的な完成度はもとより求めようもないので、超合金魂のザンボットやダイターンと並べられるようなオモチャっぽさを狙いました。
それでもいろいろ気になる部分もありますが今回はこれでタイムアップです… 


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彩色は準備段階の画稿を基本にアレンジを加えました。
「ザンボット・ダイターンと並べた時にしっくりおさまる感じに」と考えていましたが、近いイメージで且つ明確な差別化を図るのは難しく、苦戦しました。


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油断するとどちらかにそっくりになってしまうし、色の配置を変えると妙に地味になってしまったり。
1970年代後期の主役ロボっぽさも出したかったのであまり色数を増やすことも出来ません。
ほぼ同時期のダイケンゴーなども参考に、実際の塗料(ガンダムマーカー)の色味なども考慮して現状のようになりました。


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ダークブルーはもっと藍色っぽい感じにしたかったのですがマーカーの「ダークメタリックブルー」は妙に紫っぽくて、なんだかサイコガンダムみたいになってしまいました。
せめて青系で下塗りしておけばよかったかな…などと考えてもアフターカーニバル(T T
シールドはダイターン・ファンのイメージで黄色にしたのですがイマイチだったかな…などと考えても以下略。


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右腰はホルスター?みたいになっています。MGプロトタイプガンダムのパーツを使用していますが、もう少し下に長い形状の方がいいようです。
左腰に装備している手榴弾?はテキトーにデッチ上げました。


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ビームライフルも少し手を加えてバランスなど変更しています。


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超合金魂と3体並べて。
ひさしぶりにザンボット・ダイターンを取り出しましたが、でかくて重くて扱いにくい!と思ってしまいました(^^;


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「ガンボーイと絡めるために準備稿のザクとか宇宙基地ペガサスなんかも作りたいな~」なんて考えていましたが、もういいかな…


9月7日追記

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目線がはっきりしなかったので微調整しました。
そもそも、目の上の赤いひさし部が左右対称になっていなかった……(雑

[ 2020/09/06 23:27 ] 制作中 | TB(-) | CM(4)

塗装を始める


ガンプラMG2.0でガンダム準備稿を作っています。
この項目は忘れたころに更新されます(^^;


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ほったらかしていた多忙で進められずにいた間に「ガンダムマーカー・エアブラシシステム」というオーバーテクノロジーが導入されたので、塗装を始めました。
画像ではまだ「ちょっと変わったGM」みたいですが…(汗


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おさらいすると、これらの画稿を参考に、

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こんな形状になっています。
基本はMG2.0ですが前腕やランドセルはMGプロトタイプガンダムを使用。
顔はクローバーのダイカストダイターン3のパーツを調整しています。


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ガンダムマーカー・エアブラシシステムは初めて使ってみましたが「手軽に平滑な塗装面を得られる」という点では革命的なものだと思います。
これまでのラッカー系スプレー塗料と比べても、ニオイや塗装環境準備の負担が飛躍的に軽減されます。
自分のように「数年に一度、気が向いたら塗装する」くらいのライトユーザーには最適な印象です。

一方でいろいろ欠点もあるので、恒常的にプラモ作りをする人にはあまり向かないようです。

当然ながらマーカーが発売されている色しか使えないので、色の選択肢が極端に少ない。
今回は明るいスカイブルーや朱色っぽい明るい赤などを使いたかったのですが、そうした色のマーカーは存在しません。
もともとガンプラのためのものなのでそれに特化した色選択になっていて、偏りが大きいようです。
セット同梱だけで単品売りのない色も多いです。

また色によって塗料の成分が違うのか、使い勝手に極端な差異があります。
青系はとても快適に吹けるのですが、白や黄色は必死にマーカーを振って攪拌してもほんの数秒しかまともに使えません。
はじめに購入したマーカーセットに入っていた白と黄色は、それぞれ5~6個のパーツを塗装しただけでジ・エンドでした…

ブラシセット同梱のエアスプレーも1:100サイズを塗り切るには容量不足で、追加購入が必要になりました。
コストパフォーマンスを考えればコンプレッサーにつなぐのが正解でしょうが、コンプレッサーを購入するほどのモデラーにとってはこのシステムは中途半端で必要を感じないでしょうし、このあたりで存在意義が微妙ですね。


ともあれ自分にとっては都合がいいので、塗装を続けて完成まで持っていこうと思います(^^

[ 2020/09/02 23:45 ] 制作中 | TB(-) | CM(2)