サンケイ版ウルトラマンブロマイド


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ウルトラマン本放送の1966年に発売されていたというブロマイド。
昭和特撮ブロマイドクロニクル(辰巳出版2020)によれば発売したのはサンケイという会社だったそうです。


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当時は、おなじみの山勝や丸昌の5円ブロマイドはまだ登場していなかったそうです。



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サンケイのブロマイドはカラー版と白黒版があり、どちらも当初はバラ売りでのちに袋入り5枚セットになったそうです。
カラー版の図柄はバラ売り5種・セット売り5種の計10種で、そのうち5種は裏面のデザインを変更した再販もあったとのこと。
手元には9種ありますが、残り1種がなかなか手強い…


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白黒版はバラ売り6種・セット売り5種で計11種。
特にバラ売りの6種は収集困難とされ、私も見たことがなかったのですが…



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先日、白黒バラ売り版をまとめて入手する機会に恵まれました。

「これでバラ売り6種を一網打尽だ!」と思ったのですが、あれ?
なぜか7枚あります……?


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このウルトラマン対グリーンモンスの写真はブロマイドクロニクルに掲載がありませんが、サイズや紙質、印刷面の光沢など他の6種とまったく同じです。
前オーナーさんはこれらを放送当時購入し、ずっと箱にしまったままになっていたとのこと。
仕様の共通性と保存状況から、この写真もバラ売りブロマイドだったと考えられそうです。

となると、白黒バラ売り版は6種でなく7種以上存在していることになります。
また、カラーのバラ売り版も5種とは限らない可能性が出てくることになり、まだ謎は多そうです…


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白黒バラ売り版のサイズは106×146ミリくらいで、カラーバラ売り版は103×150ミリ、セット版はどちらも103×147ミリと微妙に異なっているようです。
特に白黒版は印刷状態がよく、細部までハッキリわかる写真が多いです。
上画像のAタイプウルトラマンも実にカッコイイ!

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ウルトラマン対グリーンモンスの写真はのちに山勝5円ブロマイドにも使用されており、これらはTBSの番宣写真だったのかもしれません。





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なお、ウルトラマンブロマイドと一緒に画像のマグマ大使の写真も入手したのですが…

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これも白黒バラ売り版と同じサイズ・紙質になっています。

サンケイはマグマ大使のブロマイドも発売していたということでしょうか。
そうだとすると、種類は? カラー版はあったのか?


謎が謎を呼ぶサンケイブロマイド、詳細をご存知の方はご教示お願いします<(_ _)>



[ 2025/01/25 00:03 ] チープトイ 紙もの | TB(-) | CM(0)

ウルトラマン&科学特捜隊超兵器写真集


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ウルトラマン&科学特捜隊超兵器写真集(復刊ドットコム2024)。

このシリーズは手を出していなかったのですが、今回はメカだけでなくウルトラマン自体のレア写真も載るということなので泣く泣く購入。
先日のウルトラマンレア画像選集(玄光社)と比べてサイズやページ数は2/3程度なのに価格は2倍という仕様は、どうにも納得し難いです…

たしかに初見の写真がいろいろ見られていいのですが、価格相応かといえば微妙だし、気になる点も多々あります。



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メカについては元写真をノートリミング掲載しているのですが、判型が小さい(B5)せいで肝心の被写体が小さくなってしまっています。

ノートリミングで撮影当時の雰囲気を伝えるという意図はいいのですが、同じ状況で撮影されたものならトリミング無しは1~2枚だけにして、残りはむしろ被写体に寄ったトリミングで大きく掲載した方が細部までよく見られるし、デッドスペースが減ってより多くの写真を掲載できる筈です。
ノートリミングは元写真をより良く味わうための手段なのに、それが目的化してしまっておかしなことになっている印象です。


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一方でウルトラマンのページは小さい写真をたくさん詰め込む構成で、せっかくのレア写真がもったいない扱いになっていてなんともちぐはぐです。


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また上のウルトラスラッシュのように連写が何十枚も残っているものがいくつかあるとのことですが、これらはスチール写真ではなく、本編の合成がらみのカットを35ミリで撮影した素材のコマ焼きだと思われます。
こうした連写が光線技のカットばかりになっているのがその傍証となるし、実際に本編映像と完全に一致する画像が多いです。

ウルトラマンは基本的に16ミリ撮影ですが合成カットは精度を保つため35ミリ撮影だったそうです。
35ミリでの合成作業を経て完成映像は16ミリに縮小されますが、今回掲載された連写は合成作業前の35ミリの元映像と考えられます。
そのため通常のコマ焼き写真よりはるかに高精度でスチール写真に劣らぬ画質になっているのでしょう。

おそらく、こうした35ミリ素材がまだ残っていた1970年代ころに竹内博氏あたりが出版での活用などを考えてアーカイブしておいたのではないかと想像します。
本書掲載画像には本編の該当カットと一致しないものもありますが、それらはNGテイクか、OKテイクでも編集段階で落とされたコマなのだろうと思われます。

これらの連写が具体的にどんな形態で保存されているのかは不明ですが、それらをスキャンして編集ソフトで映像化すれば35ミリの高精度なウルトラマン映像が出来る筈です。
さらに本編には残っていない前後の部分や、未公開のNGテイクも見られることになります。
また本書の対象はメカとウルトラマン単体に限られていますが、怪獣などの合成カットにも同様の連写素材がアーカイブされている可能性があり、それらの35ミリ映像も復元できるかもしれません。
円谷プロにパイプのある方はそんな提案をしてみていただけないでしょうか?


なお、掲載された一連の連写の中で第20話のビートル発進シーンだけは合成の関わらないカットです。
これは夜間シーンなので当時の16ミリフィルムでは感度に問題があって35ミリ撮影したか、あるいはバンク素材として以後の話数でも使うことを考慮して35ミリにしたのかもしれません。




上述の連写についての内容はファンの立場で知り得る情報からの想像にすぎないことはご留意下さい。



[ 2025/01/11 18:06 ] 書籍・雑誌 | TB(-) | CM(0)

2025


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翔べ 並べ!ガンダム


ABSガンダムは…まあ、いずれそのうち……(^^;



[ 2025/01/04 17:55 ] 合金 クローバー | TB(-) | CM(6)

70年代玩具業界誌の整理


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1970年代ころの玩具に興味を持つと、当時の玩具業界誌を見てみたくなります。
代表的には「玩具商報」と「トイジャーナル」の2誌があるのですが、どうもよくわからないことが多くて困惑します。



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「東京玩具商報」って、「玩具商報」とは別なのか?


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この玩具商報にはTOYSMAGAZINEと副題が付いてるけど…


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あれ、他にTOYS READERってのもあるの?


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あ、結局玩具商報はTOYSMAGAZINEの方を誌名に変えたのか!


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いや、その後も玩具商報続いてるじゃん!しかも副題はTOYS READERになってる…
どうなってんの?



……というわけで、今回は1970年代前後の玩具業界誌についてある程度わかったことをメモしておきます。
手元の資料とウェブ検索で得た情報の取りまとめ程度ですが、なにかのご参考に。




まず大前提として、上に挙げたような玩具業界誌は発行元によってふたつの系統に大別されます。

1 東京玩具人形協同組合が発行した東京玩具商報→1967年改題してトイジャーナル

2 商報社という会社が発行した玩具商報→66年よりTOYSMAGAZINE玩具商報→75年にトイズマガジンTOYS READER玩具商報に分裂

TOYS READERは近畿玩具人形小売組合連合会が商報社大阪本社に依頼して発行していた模様



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東京玩具商報は1903(明治36)年4月に東京雛玩具商報として創刊、1910年2月より東京玩具商報となっています。
戦時は1943年に休刊、編集者は国策で統一された別誌などに携わったあと1950年10月に東京玩具商報として復刊しています。
ただし休刊中の1947年から商報社の玩具商報が発行されており、60年代後半ころには小売店などが両者を混同してしまう事態になっていたようです。
そこで組合80周年を機に67年7月に誌名をトイジャーナルに変更、現在も月刊誌として発行が続いています。



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一方玩具商報は大阪商報社が1947年に創刊。
この会社はさまざまな業種の業界誌を発行していたそうで、1958年に商報社に社名変更するとともに東京本社・名古屋本社・大阪本社の3社体制となっています。
玩具商報は当初関西中心だったようですが61年からは東京本社発行となり、このころから東京玩具商報との競合・混同が起こっていたのかもしれません。
66年10月からTOYSMAGAZINE玩具商報となり、67年2月からは月2回刊となっています。

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並行して1970年から近畿玩具人形小売組合連合会の依頼で大阪本社がTOYS READERの実質的発行元になっていたようで、奥付のトイズリーダー出版局の所在地は大阪本社と同一になっています。
トイズリーダーは当初季刊、73年前半ころから隔月刊となったようです。

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その後1974年に内部の対立が起こり、75年1月から東京本社は誌名をトイズマガジンに変更して月刊で発行を継続、翌76年には同じ所在地のまま社名をトイズマガジン社としています。
大阪・名古屋本社側は東京に新たな拠点を設けた上で月刊誌としてTOYS READER玩具商報の発行を続けたようです。

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ここでトイズリーダーの名前とロゴが取り入れられていることから、大阪本社担当だったトイズリーダーはこの時点で玩具商報に吸収されたのかもしれませんが詳細不明です。

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TOYS READERの副題は1978年ころまで継続したようですが79年ころには無印の「玩具商報」となり、さらに80年には玩具商報TOY&DOLL JAPAN、82年ジョイライフ玩具商報、86年キッズライフ玩具商報と誌名変更を繰り返して94年1月廃刊しています。
トイズマガジンの方も94年10月に廃刊となったようです。




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他にもウェブで得られる情報として、1952年には大阪商工通信社の玩具大阪、53年には日本商業通信社の名古屋玩具商報というものも存在していたようです。

玩具業界誌の世界、フクザツすぎて追い切れませんね……(^^;



[ 2024/12/20 23:30 ] 書籍・雑誌 | TB(-) | CM(7)

マシンダーグレート1期


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ジャンボマシンダーグレートマジンガーの1期版を入手しました。


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自分の手が届いたのは左角破損、パンチ以外の付属物無しというジャンク品です。
とりあえず左角再生のため、右の角をおゆまる型取り・UVレジン複製してみることにしました。

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初めてで不慣れな上、大きなパーツの一部だけを型取りするのはむずかしく、出来たのは本来よりひとまわり太く表面はデコボコなシロモノ。
棒ヤスリで削って基本形を出し、耐水ペーパーで整えて画像のようになりました。

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レジンに塗装は載りにくいらしいので下地として半光沢クリアを吹き、ガンダムマーカーで塗装しました。
ガンダムイエローは赤味が強く、透明パーツに発色させるため厚塗りしてしまい、かなり色味が異なるものになってしまいました。
下地に白を吹いておけば薄塗りでも発色できたはずで、ちょっと失敗。
いずれ調整するとして今回はここまでにしました。
頭部に接着はせず差し込んでいるだけです。


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以前入手したグレート(ショーグンウォリアーズ前期版=国内2期版)と並べてみます。
足りないブレーンコンドルは当時の50円プラモで代用、ミサイルは他のマシンダーから借りてきましたがマジンガーブレードはどうにもならず(^^;
1期右膝のシールは自作しました。

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比べてみるとスネのパーツに大きな違いがあります。
2期の方が細く・長くなっており、ネジ周辺のディテールも異なります。

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脚が長くなった分だけ2期の方が肩の位置が高くなるのですが、頭部が小さくなっているので全高はほぼ変わっていません。

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2期頭部は頭頂が削られただけでなく角と首も短くなっています。
頭部が尖っているため安全性向上を目的に変更されたのだろうと思っていましたが、脚の長さも変わっていることを考え合わせるとなかなか微妙です。

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1期グレートはマジンガーZより少し小さくなっています。
そのため、迫力を増すための改良として脚を長くした可能性はないでしょうか。
結果として全長が高くなり、規定の箱におさまらないので頭部を小型化したのかもしれません。
箱のサイズ変更は輸送コストに直接影響するから避けたかったと考えられます。

A.頭部を安全のため小型化→小さくなってしまったので脚を延長
B.大きくするため脚を延長→箱に収まらないので頭部小型化

実態はどうだったのか…サイズアップと安全面、双方が同時に考えられた可能性もありそうです。
翌年のゲッタードラゴンでは角の先端が削られているし、安全面が最優先だったのかな~




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マジンガーZのジャンボマシンダーは、ダイナミック側がポピーに「頭部の出来が不満」と伝えたそうです。
「それならお手本を見せてくれ」と返されて、グレートの時は永井豪氏本人訂正:ダイナミック側 が頭部の立体を作ってポピーに渡したそうです。

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それは粘土で作った塑像のようなものだったのでそのまま原型になったわけではないようですが、確実に参考にはされた筈で、グレート頭部造形の飛躍的な向上の要因は永井氏自身の立体イメージが反映されたことだったのでしょう。
こうした背景もあって、1期グレートは希少性とは別の次元でぜひ入手したいと考えていました。


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「1期が手に入ったら余った方は手放そうかな」と思っていましたが、脚部がパーツ違いと知ってしまったのでやっぱり両方手元に置こうかな…
それにはブレーンコンドルをなんとか入手しないと(^^;



[ 2024/11/24 09:49 ] プラトイ ジャンボマシンダー | TB(-) | CM(6)