拝啓 福田総理さま
あなたは9日、日本記者クラブで地球温暖化対策を発表されました。洞爺湖サミットを前にした、いわゆる「福田ビジョン」です。その内容は新聞各紙でも、報道されました。ところが国内の新聞が大きく取り扱ったのに比べて、海外の反響はきわめて小さい。どうしてでしょうか。理由はひとくちに言って、踏み込みが足りないところにあります。
「福田ビジョン」の骨子は、温暖化ガス排出量を2050年までに現状比で60-80%削減。今秋から、試験的な排出量取り引きを開始。さらに環境税を含めた税制全般の抜本的な見直し--というものでした。また太陽光発電を20年までに10倍、30年には40倍にする。白熱電球を12年までに省エネ電球に切り替える。サマータイムについても検討する、と言及されました。
ところが肝心の中期目標については、温暖化ガスの排出を20年までに現状比で14%削減が可能という、経済産業省の試算を紹介するだけに止まってしまいました。2050年の長期目標も結構ですが、それだけでは“はるか彼方の夢物語”に過ぎません。地球温暖化の問題は一刻を争う対策が必要なことを、国民はよく理解しています。中期目標のもと、いますぐ行動しようという決意が示されなかった点が残念でなりません。
太陽光発電がどうとか、省エネ電球がどうとか言っても、その結果が明示されなければ、人びとは確信をもって行動できないのです。なぜ、中期目標を打ち出さなかったのでしょう。20年までに14%の削減でもいいから、あなたの言葉として公約すべきでした。踏み込み不足の原因は、ここにあります。だから「福田ビジョン」は、残念ながら迫力を欠いてしまいました。
(続きは明日)
≪10日の日経平均 = 下げ -160.21円≫
≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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「福田ビジョン」の骨子は、温暖化ガス排出量を2050年までに現状比で60-80%削減。今秋から、試験的な排出量取り引きを開始。さらに環境税を含めた税制全般の抜本的な見直し--というものでした。また太陽光発電を20年までに10倍、30年には40倍にする。白熱電球を12年までに省エネ電球に切り替える。サマータイムについても検討する、と言及されました。
ところが肝心の中期目標については、温暖化ガスの排出を20年までに現状比で14%削減が可能という、経済産業省の試算を紹介するだけに止まってしまいました。2050年の長期目標も結構ですが、それだけでは“はるか彼方の夢物語”に過ぎません。地球温暖化の問題は一刻を争う対策が必要なことを、国民はよく理解しています。中期目標のもと、いますぐ行動しようという決意が示されなかった点が残念でなりません。
太陽光発電がどうとか、省エネ電球がどうとか言っても、その結果が明示されなければ、人びとは確信をもって行動できないのです。なぜ、中期目標を打ち出さなかったのでしょう。20年までに14%の削減でもいいから、あなたの言葉として公約すべきでした。踏み込み不足の原因は、ここにあります。だから「福田ビジョン」は、残念ながら迫力を欠いてしまいました。
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