◇ 世界同時好況の持続にプラス = 中国統計局は18日、17年の実質成長率が6.9%になったと発表した。中国の成長率は11年の9.5%から16年の6.7%まで、6年間にわたって鈍化を続けてきた。それが7年ぶりに前年を上回ったことになる。物価の上昇が激しいため、名目成長率は11.2%に達した。政府当局者は「18年の実質成長率は6.5-6.8%になる」と予想している。
成長の内容を項目別にみると、固定資産投資と輸出が経済の拡大に貢献した。ただ資産投資では中央・地方政府によるインフラ投資の伸びが大きい一方、民間の投資は振るわなかった。輸出は世界同時好況の恩恵を享受した。個人消費は高水準だが、伸びは止まっている。結局、政府が6.5%の目標を達成するために財政出動した形となっている。
中国のGDP統計については、水増しされているなどの疑問や批判も少なくない。しかし通関統計でみると、17年は輸出が7.9%、輸入は15.9%も増えている。貿易統計は相手国の数字もあるので、偽装するのは簡単でない。輸入が増大しているのは、国内の経済活動が上昇した証しとみていいのではないだろうか。
中国経済が不況に陥ると、世界同時好況は崩れざるをえない。この点で中国の成長率が下げ止まったことは、一安心と言えるだろう。ただ中国の場合、企業と個人の債務が急速に増大している。この債務の一部が、一夜にして不良債権化するリスクは決して小さくない。成長率の鈍化が止まっても、中国経済の動向から目を離すことはできないようだ。
≪18日の日経平均 = 下げ -104.97円≫
≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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