◇ 現実はほぼゼロ成長 = 自民党総裁選での無投票当選が決まった8日、安倍首相は「間違いなく雇用と収入は向上している。あとは経済の好循環を回しながら、全国津々浦々に景気の実感を届ける」と大見得を切った。だが最近の経済指標をみると、果たして経済の好循環が回り始めているのか。はなはだ疑わしい。安倍首相の経済に対する感覚は、少々ズレてきたのではないか。
同じ8日、内閣府は4-6月期のGDP改定値を発表した。それによると、実質GDP成長率は年率でマイナス1.2%。速報値のマイナス1.6%よりはやや改善したが、まだ水面下に沈んでいる。内容をみても、個人消費は年率2.8%減、企業の設備投資は3.6%減、輸出は16.6%減と、景気を支える3本柱がそろって減少した。
7月以降になっても、経済活動は停滞気味だ。7月の鉱工業生産は前月比0.6%減。実質賃金は0.3%増加したが、家計の消費支出は0.2%減少した。8月の新車販売台数は前年比1.9%減、8か月連続で前年を下回っている。景気が力強く拡大するという姿は、全く見えてこない。民間エコノミストによる7-9月期の成長率予測も1.67%。4-9月期では、ほぼゼロ成長に近い状態になる。
たしかに安倍首相がハッパをかけたこともあって、大企業の賃上げは促進された。そこで安倍首相は「好循環が始まった」と錯覚してしまったのではないだろうか。現実は多数の従業員を抱える中小企業の賃上げが思うようには進まず、消費支出が増加してこない。その現実を直視して適切な対策を講じないと、第3次安倍内閣の評価は下がるだけである。
≪8日の日経平均 = 下げ -433.39円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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7月以降になっても、経済活動は停滞気味だ。7月の鉱工業生産は前月比0.6%減。実質賃金は0.3%増加したが、家計の消費支出は0.2%減少した。8月の新車販売台数は前年比1.9%減、8か月連続で前年を下回っている。景気が力強く拡大するという姿は、全く見えてこない。民間エコノミストによる7-9月期の成長率予測も1.67%。4-9月期では、ほぼゼロ成長に近い状態になる。
たしかに安倍首相がハッパをかけたこともあって、大企業の賃上げは促進された。そこで安倍首相は「好循環が始まった」と錯覚してしまったのではないだろうか。現実は多数の従業員を抱える中小企業の賃上げが思うようには進まず、消費支出が増加してこない。その現実を直視して適切な対策を講じないと、第3次安倍内閣の評価は下がるだけである。
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