◇ “異次元”の演出に失敗 = 安倍首相が“第3の矢”の説明を始めた5日正午、株価は上昇していた。ところが説明が進むと、株価は急落。日経平均は後場だけで600円も下落してしまった。市場関係者は口を揃えて「中身に乏しい」「失望売りが出た」と言っている。このため安倍首相が満を持して放った“第3の矢”は失速した形。なぜだろう。
内容は盛り沢山。たとえば「設備投資を3年間で70兆円に」「農業所得を20年までに1兆円に」「黒字の中小企業を20年までに140万社に」・・・。なかなか元気のいい目標が並んだ。だが、これらの目標を実現する方策が示されない。だから実現性を疑われてしまう。国家戦略特区にしても、名前がいかめしい割りには建物の容積率緩和ぐらいしか内容が説明されなかった。
しかも羅列された成長戦略の項目は、ここ数日の間にすべて報道されてしまっている。「国民総所得を150万円増やす」方針も「薬のネット解禁」も、各紙が大々的に取り上げた。それなのに方法論についての言及もなかったから、厳しく言うと安倍首相の演説は“鮮度の落ちた刺身の大安売り”になってしまった感じが濃い。
一方、市場の方は日銀の“異次元緩和”で、予想外のサプライズを味わったばかり。それだけに“第3の矢”に対する期待も膨らみすぎていたと言えるだろう。官邸側の演出失敗と、市場側の過大な期待。この両者のミスマッチが、株価の大幅安につながった。安倍首相が態勢を挽回するためには、公表した1つ1つの項目について、できるだけ早くその行程表と具体策を作り上げるしかない。
≪6日の日経平均 = 下げ -110.85円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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しかも羅列された成長戦略の項目は、ここ数日の間にすべて報道されてしまっている。「国民総所得を150万円増やす」方針も「薬のネット解禁」も、各紙が大々的に取り上げた。それなのに方法論についての言及もなかったから、厳しく言うと安倍首相の演説は“鮮度の落ちた刺身の大安売り”になってしまった感じが濃い。
一方、市場の方は日銀の“異次元緩和”で、予想外のサプライズを味わったばかり。それだけに“第3の矢”に対する期待も膨らみすぎていたと言えるだろう。官邸側の演出失敗と、市場側の過大な期待。この両者のミスマッチが、株価の大幅安につながった。安倍首相が態勢を挽回するためには、公表した1つ1つの項目について、できるだけ早くその行程表と具体策を作り上げるしかない。
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