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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2014.01
15
CM:0
TB:0
11:45
Category : 未分類
 阿多田島は幹部自衛官には懐かしい名前で、練習船実習で江田島出入の際に始終目標にする島なのだが。そこで「おおすみ」と遊漁船が衝突した、船長さんとお客さんが心肺停止という。(午前11時半の段階)毎日新聞「海自艦衝突:4人乗り釣り船と 2人が心肺停止 広島県沖」

 まだ、状況は全く分からないので何とも言えない。

 だが「おおすみ」側には航海日誌と海図は保全させたほうがよい。事故後に、海自は航海日誌と海図を弄るクセがあるが、これは何の利益も産まない。事故究明に触ることはもちろんである。さらに、隠蔽で不都合を隠せるはずの海自隊員側の防御にも、差し障りがある。このため、どう考えても刑事的には無辜の隊員が長期間の訴訟でつらい目にあっている。

 改竄が裏目に出た例も実際にある。刑事訴訟になった例では、艦艇側の航海日誌と海図が改竄されたため、被告側の防御が難しくなった。傍目に、どうみても刑事責任にはならないのだが、無理矢理な告訴も改竄の結果らしい。そもそも改竄の跡が残る資料では、裁判でも信頼できる資料とはならない。

 海自には、改竄クセがあり、それは航海日誌や海図でも変わらない。入港時に漁網を切ったことを隠すために、その場で航跡を消して、日誌も矛盾しないように改ざんする。艦艇幹部はその話を堂々とする。出来のいい准曹士が自主的にサッサと航跡を消して改ざんしたと自慢気に話すような話は、何人かの同期相当から聞いた。ちなみに同期は己が周辺対策や漁協と近いのを知っているから、その手の話は己にはしない。

 漁民も気づいていて、場合によれば夜間でも漁協側も陸上レーダでプロットした記録をもっている。それを見せてくれたりする。

 だが、海自はその場所を通過していないと航海日誌と海図の航跡でシラを切る。

 漁協は、主張してもくたびれ公事になるのでそれ以上は争わないだけである。切った瞬間を抑えて追尾して海保を呼ぶか、その写真でも取らないかぎりは言うだけ無駄だと知っている。だから不満を抱えつつそれで矛を収める。

 そして、艦艇はこの程度で「上手く誤魔化せた」と自画自賛するのだろう。

 しかし、重大事故は漁網を切った程度では済まない。真面目に調べれば矛盾はいくらでも出てくる。海自部内ではメイキングという言葉がある。偽装改竄の類を指す言葉だが、所詮、実務は海曹士がやる。割と雑なので、結構な不自然はある。そこから徹底的に調べればすぐに矛盾は判明する。重大事故ではそれをやる。

 この辺りを強調して、小賢しい改竄※ はやめろと部内にいえばいいがそれをしない。また、そう説明したところで、実際には現場は今まで大丈夫だったから今回も大丈夫とか、先任がそうしろというからそうするような話になる。それが世間にバレると大変なことになるのだが、本人たちは艦内の狭い世界に生きているので、そこまで考えない。

 今回の「おおすみ」の件でも、現場が余計なことをする可能性がある。場合によれば同じ艦橋にいる当直士官も知らない可能性があるが、それを予め確認し、やったならやったと先手を打って公表しないと、海自への信頼を大きく損ねる結果になるだろう。



※ 本当に隠したいことなら、それをそのままにして、周りに大穴を開けたほうがよい。例えば、不都合なものが写っている写真でもそのままにして、別項目の証拠写真をゴッソリ落としてデータ紛失として、現場調査をさせるようなやり方しかないだろう。

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