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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2014.08
29
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22:10
Category : 未分類
 日本の導爆索は単線だが、カナダの企業が開発した導爆索は、ハシゴ状になっている。ハシゴ状とは、2本の縦索の間に横索をつけた形。要は、導爆索の威力不足を解決しようというものだ。

 果たして、導爆索はどれくらい有効なのだろうか? 単線で幅1m程度が啓開されると言われているが、地雷の種類や深さによっては無効化できない可能性も高いのではないか。
 最新機雷の場合、離隔距離25mを取れば充分とされている。炸薬量100kgで、しかも水中爆発でも、その程度を離せば大丈夫ということだ。1mあたり1kg程度の導爆索に過ぎず、地面に密着しない状況では、威力が相当に空中に逃げる。丈夫に作った地雷や埋設深さによっては破壊不能になる可能性もある。

 地雷や機雷には、衝撃では発火しない機構がある。イタリアの対人地雷には、衝撃は逃して、じわりとくる人の踏圧だけで発火する機構があった。機雷には、戦争中でも振り子機構があり、発火機構が遅延する間に、揺れるような振動があった場合には発火は抑制されていた。他にも、単純な触角式の水際機雷(キャタピラや写真で踏んでも動作する)の類も、中のアンプルも鉛で保護されているので、全体的な衝撃には強いだろう。

 実際には、導爆索にはそれほどの効果はないのではないか。気休めか、あるいは地面が抉れた結果、地上に出た地雷を避けられる程度ではないか。安価な数物の対人地雷ならともかく、現在生産されているような、高価な対戦車地雷の類は相当数、生き残るのではないのか。

 その点からすれば、専用車まで作った92式地雷原処理車について、開発の評価も変わってくる。気休めやダボハゼな対人地雷だけを処理する機材であれば、専用車両は必要なかったとも言えるだろう。大型の導爆索が必要としても、ロケット本体だけに金を突っ込み、発射機は簡易なものとして、数物の96式装甲車か、あるいは戦車そのもので牽引する機材にするか、あるいは必要に応じて屋根の上に取り付ける程度のものに留めておいたほうが安く上がったのではないかね。

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