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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2014.07
05
CM:1
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12:00
Category : 未分類
 手榴弾が投げ返せるのは映画の話なのだろう。実際には、投げ返す前に発火してエライ目にあう。昭和39年、荒川区町屋のバーで、18歳の客が爆薬を投げ捨てようとするが、爆発して右手首から先を吹き飛ばしている。

 「バーで爆薬自殺 荒川区町屋」という記事がある。「もてない元自衛隊員 二度爆発客三人も怪我 店はこっぱミジン 六軒被害」といった見出しも続いており、その大概が知れる。

 これは昭和39年12月1日の事件。

 バーの女性に言い寄っていたが全く相手にされなかった小野○○さん(26)が、死にたい死にたいと言い出す。しばらく経つとトイレで爆薬に火をつけるのだが、それに気づいた(導火線に火をつけると花火の臭いがするから、それだろう)客、高田○○さん(18)が爆薬を外に投げ捨てようとしたところ、発火し右手首から先が吹き飛ぶ大怪我。

 その後、みんなが逃げたあとに小野さんは一人残り、ストーブの傍で爆薬をいじくり、二度目の発火で即死したという。現場確認の結果、爆薬は土木用ではなく、軍用の『ON火薬』とのことだが、聞いたことはない。当時だとTNTとかC3の仲間なのだろう。

 ちなみに、バーの女性とは、経営者○○セエさんと同姓で示されているが、名前からしてその娘だろう。ただし、見出しの「もてない」とは、バーの女性に相手にされないだけの話であり、それだけで「もてない」とされているのはどんなものか。しかも、原因の1割はありそうな女性たちはさっさと逃げていて無事というのもね。店は吹き飛んだけど。

 いずれにせよ、手榴弾を投げ返す類は止めたほうがいいのだろう。洋の東西問わず、映画を見て、出来ると思いこんで投げ返そうとしてドカンは結構あったのではないか。



※ 「バーで爆薬自殺 荒川区町屋」『朝日新聞』朝刊(朝日新聞,1964.12.2)p15

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 イラク戦争やアフガン戦争でも時々、聞く話ではあります。
 似た話に、重傷を負った兵が車内や壕に飛び込んできた手榴弾に自ら覆いかぶさって戦友を救うというのがあります。負傷で意識を失って倒れただけなのか、自らの意思で身を盾にして仲間をかばったのか、判別が付き難いという見方も同時に伝わってきます。

 いずれにせよ、できればそんなとっさの決断を迫られる者が出てくることのないよう、あってほしいものです。