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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2015.11
28
CM:5
TB:0
04:45
Category : 未分類
 桜井よしこさんはこの期に及んで「『もんじゅ』は国益」と言い放っている。「高速増殖炉継続で日本の国益を守れ」がそれだ。

■ 「海水が石油に変えられれば日本の国益」
 その主張は、日本にとって「夢の原子炉」(桜井)だから継続しろといったものだ。完成すれば素晴らしい成果が得られる、だから実現させろという。

 しかし、実現できるかどうかの検討はどこにもない。実験用の「もんじゅ」すら30年かかっても運転できていない。最初に1回運転して12年休み、もう一度運転したところ事故を起こし、5年間放置されている。実験炉も運転できないのに、実用炉ができるわけがない。

 また、実現が輿論に受け入れられるかの検討もない。仮に高速増殖炉の実用炉の見込みが立っても、原発の新設が受け入れられるか、あるいは完成しても運転できるかといった点に問題がある。今の日本には、原発を受け入れる世論はない。桜井さんは規制委員会が高速増殖炉に否定的な状況を批判している。この状況で、新設・運転の見込みは全く立たないことくらいはわかりそうなものだ。 

 その意味で机上の空論にすぎない。「海水から石油を作れれば、日本のエネルギー問題は解決する」と主張するのと同じものだ。しかもすでに1兆円以上を突っ込んで成果なし、今後の実現可能性も日本社会での受容性もゼロの案件である。

■ スポンサー向け記事なのではないか?
 これは、桜井さんの支持者でも疑いを持つものだ。福島事故以降、アレ右派でも反・反原発の言動はしていない。例えば、ある反・反原発の闘士も「メルトダウンは起きていないのに起きたというデマを流す馬鹿は消えて下さい。」と、かつての自らの発言に恥じ、隠れてツイートを抹消している。
(抹消前)https://archive.is/Qde11
(抹消後)http://togetter.com/li/118754

 この状況からすれば、桜井さんの「高速増殖炉を作れ」といった主張は、おそらく支持者向けよりも出資元むけの発言だ。支持層をみても、声だけはデカイが桜井さんのネトウヨ運動に金を払いそうな連中はいない。金を出すスポンサーは別にいるから、その歓心を得る必要があるのだろう。

 実際、保守誌は昔から電気事業連合会の広告が多かった。今から見れば、あの手の会社は広告してまで売るものがない。地域独占の電力会社は電力を買ってくれと広告しなくともよい。でもなぜか広告を出す不思議がある。電気代の一部が、雑誌の広告やらPR記事やらを通じ、原発ヨイショ執筆者に回る構造になっているのだろう。