- 2011 . 07 «
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- 21
- 22
- 23
- 24
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- » 2011 . 09
Category : ナショナリズム
中国と台湾は、南沙諸島では喧嘩しないだろうね。
南沙諸島、英名だとスプラトリー諸島は、5ヶ国が領有を主張している。それぞれの国はてんでバラバラに島を占拠し、互いに島を奪われないように防備を固めている。時折、衝突も発生していており、見方によっては、他国を追いだそうとしているように見えるのだけれども。
中国と台湾は衝突しないだろう。というのも、中国にとっては「台湾により確保された島も中国領であること」に間違いはない。「中国人が支配する、中国の領土」である。台湾にしても、新中国が確保した島も「中(華民)国人が支配する、中(華民)国の領土」であることに違いはない。
中国領土を、外国人に占領されているわけではない。大した問題ではないのだ。
これに対して「外国」によって「中国領」が占領されていることは、大問題である。中国人にとっては、国辱といってもよい。ベトナム、フィリピン、マレーシアによって「中国領」が占拠されている事態には、耐えられない事態である。
特に新中国政府は、強硬に対処する。摩擦を怖れず防備を固め、衝突も辞さない。場合によれば実力での回収も考慮するだろう。新中国は、反帝反封を旗印にしてきた。そして、南沙諸島では反帝国主義が、失われた領土回収がまだ終わっていない。南沙で妥協をすることは領土を失うことと同じである。その場合には政府が持たない。
しかし、台湾による南沙支配は何の問題もない。台湾も中国の一部である。台湾人も中国人である。「中国の島を中国人が占拠している」にすぎない。言い換えれば、弟(台湾)が親の家作(中国固有の領土)に住んでいるようなものだ。自分の土地(固有領土)に他人(外国)が家を立てたほどの問題ではないのである。
中国が台湾支配を助ける可能性もある。極端な話、台湾が南沙諸島支配に困ったときには、中国は何らかの手助けをする可能性もある。台湾支配も、中国による「中国領」確保と同義である。「外国に奪われる」おそれに対しては、協調の余地はある。1958年にあったような、暗黙の国共合作(※)や、それから一歩踏み込んだ公然とした国共合作もあるかもしれない。状況が悪化すれば、台湾上陸船団に、中国艦隊が護衛位置につくくらいのこともするだろう。もちろん、阿吽の呼吸で。
※ 廉 徳瑰「第二次台湾海峡危機(1958年)における暗黙の国共合作」『軍事史学』(2003.7)4-19p.p.
南沙諸島、英名だとスプラトリー諸島は、5ヶ国が領有を主張している。それぞれの国はてんでバラバラに島を占拠し、互いに島を奪われないように防備を固めている。時折、衝突も発生していており、見方によっては、他国を追いだそうとしているように見えるのだけれども。
中国と台湾は衝突しないだろう。というのも、中国にとっては「台湾により確保された島も中国領であること」に間違いはない。「中国人が支配する、中国の領土」である。台湾にしても、新中国が確保した島も「中(華民)国人が支配する、中(華民)国の領土」であることに違いはない。
中国領土を、外国人に占領されているわけではない。大した問題ではないのだ。
これに対して「外国」によって「中国領」が占領されていることは、大問題である。中国人にとっては、国辱といってもよい。ベトナム、フィリピン、マレーシアによって「中国領」が占拠されている事態には、耐えられない事態である。
特に新中国政府は、強硬に対処する。摩擦を怖れず防備を固め、衝突も辞さない。場合によれば実力での回収も考慮するだろう。新中国は、反帝反封を旗印にしてきた。そして、南沙諸島では反帝国主義が、失われた領土回収がまだ終わっていない。南沙で妥協をすることは領土を失うことと同じである。その場合には政府が持たない。
しかし、台湾による南沙支配は何の問題もない。台湾も中国の一部である。台湾人も中国人である。「中国の島を中国人が占拠している」にすぎない。言い換えれば、弟(台湾)が親の家作(中国固有の領土)に住んでいるようなものだ。自分の土地(固有領土)に他人(外国)が家を立てたほどの問題ではないのである。
中国が台湾支配を助ける可能性もある。極端な話、台湾が南沙諸島支配に困ったときには、中国は何らかの手助けをする可能性もある。台湾支配も、中国による「中国領」確保と同義である。「外国に奪われる」おそれに対しては、協調の余地はある。1958年にあったような、暗黙の国共合作(※)や、それから一歩踏み込んだ公然とした国共合作もあるかもしれない。状況が悪化すれば、台湾上陸船団に、中国艦隊が護衛位置につくくらいのこともするだろう。もちろん、阿吽の呼吸で。
※ 廉 徳瑰「第二次台湾海峡危機(1958年)における暗黙の国共合作」『軍事史学』(2003.7)4-19p.p.