村野瀬玲奈の秘書課広報室

このブログの記事だけじゃなく、日々のニュースの中にも足音が聞こえてきます。「茶色の朝」を“是非”読んでみて下さい。fascism度テストのヒントになります。

テレビ番組「笑点」はときどき政治的なネタを披露することがあります。「説得力のないセリフは？」の題に「政治家の”日本を変えてみせる”というセリフ」と答えることがあったりして，苦々しく思う政治家がいるそうです。飛行機から降りた桂歌丸さんを見つけたある政治家が「あまり政治家の悪口を言うなよ」とプレッシャーをかけたそうですが，歌丸さんは「悪口言われるような政治家になるな。」と切り替えし，政治家はグーの音も出ずに立ち去ったそうです。圧力，恫喝，脅迫が日常化してきています。最近は安倍や菅を見ているとピノチェトを連想します。重大事件が起きて民主党や共産党に濡れ衣が着せられる事態も十分考えられます。「水晶の夜」のように。

現状はファシズム到来前夜だと認識しています。
最悪のケースを想定すると、参院選後の「壊憲」発議→「壊憲」成立。
他方、このままいくとさらなる格差拡大→経済崩壊→現行自民党政治の崩壊→弱者救済の声を背景とした新たな扇動者が現れ、熱狂的に迎えられる。
すなわち本格的なファシズムが到来する可能性がある。
最後のチャンスは参院選。それまでにどれだけの人が気づけるかですが。

　1996年度ノーベル文学賞を受賞したポーランドの女流詩人ヴィスワヴァ・シンボルスカのノーベル文学賞記念講演の中から一部引用します。

　インスピレーションとは詩人，あるいは芸術家一般の特権ではありません。インスピレーションの訪れを感じられるある種の人たちは今もいますし，過去にもいました。・・・意識的に自分の仕事を選び取り，愛と想像力をもってその仕事を遂行する人なら，誰でもそうなのです。・・・・こういった人たちの仕事は，つねに新たなチャレンジがあると気ずきさえすれば，絶えることのない冒険にもなり得るでしょう。・・・問題が一つ解決されると，そこから無数の新たな疑問がわき出してくるのです。インスピレーションとは，それが実際に何であれ，不断の「わたしは知らない」から生まれてくる。

　でも，そういった人はあまりたくさんいません。この地上の大部分の住人は日々の糧を得るために働いている。働かなければならないから，働いているのです。彼らは自分の情熱から仕事を選んだのではなく，生活のいろいろな事情が彼らの代わりに仕事を選ぶのです。好きでもなく，退屈な仕事。たとえそうであっても，他のすべての人々がその仕事に就けるわけではない―ただそれだけの理由で評価される仕事。これこそは人間にとってもっともつらい不幸の一つでしょう。・・・たしかにインスピレーションは詩人だけが独占するものではないと申し上げましたが，それでも詩人は運命に選ばれた数少ない人たちの仲間に入ってくる，と言うことが許されるのです。しかし，ここで聴衆の皆さんには，疑念が生じるかもしれません。さまざまな残忍な悪党も，独裁も，狂信者も，あるいは，大声でがなりたてたいくつかのいいかげんなスローガンの助けを借りて権力を得ようと闘う煽動家でさえも，やはり自分の仕事を愛し，熱心に独創性を発揮しながら仕事をしているのではないか，と。それはたしかにそうです。ただ，彼らは「知っている」のです。彼らは知っているから，自分の知っていることだけで永遠に満ち足りてしまう。彼らはそれ以上，何にも興味を持ちません。興味を持ったりしたら，自分の論拠の力を弱めることになりかねないからです。そして，どんな知識も，自分のなかから新たな疑問を生みださなければ，すぐに死んだものになり，生命を保つのに好都合な温度を失ってしまいます。・・・・・

　だからこそ，「わたしは知らない」という，この小さな言葉をわたしはそれほど大事なものだと考えています。それは小さなものですが，強力な翼を持っています。・・・・
　もしもわたしの同国人マリア・スクウォドフスカ＝キュリーが自分に「わたしは知らない」と言わなかったら，きっと，良家のお嬢さんたちのための寄宿学校で化学を教える教師にでもなって，この―他の人から見ればそれじたいとしては立派な―仕事で一生を終えていたことでしょう、しかし，彼女は「わたしは知らない」と言い，まさにその言葉が彼女をストックホルムに，しかも二度までも，導くことになったのです。このストックホルムでは，落ち着くことなく，永遠に探究し続ける精神を持った人たちがノーベル賞を受けるのですから。


　たしかにファシストやヘイトスピーチを繰り返す人は，自分は何でも知ってる，知らないことなどないかのような態度を見せます。疑問を持ったり，新しい見方を持てば，自分を支える論拠が崩れるからでしょう。
　シンボルスカはたしかに的確に言い表したと思います。、

　第一次大戦から湾岸戦争まで，人々を戦争に向かわせる為政者の主張には10の法則があるとアンヌ・モレリは言っています。

　第一の法則：「われわれは戦争をしたくない」
　第二の法則：「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」
　第三の法則：「敵の指導者は悪魔のような人間だ」
　第四の法則：「われわれは領土や覇権のためではなく，偉大な使命のために戦
　　　　　　　う」
　第五の法則：「われわれも誤って犠牲を出すことはある。だが敵はわざと残虐
　　　　　　　行為におよんでいる」
　第六の法則：「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」
　第七の法則：「われわれの受けた被害は小さく，敵に与えた被害は甚大」
　第八の法則：「芸術家も知識人も正義の戦いを支持している」
　第九の法則：「われわれの大義は神聖なものである」
　第十の法則：「この正義に疑問を投げつける者は裏切り者である」

　ブッシュ政権に軍事行動の全権を与えることについて，米国議会で唯一反対した女性議員は「裏切り者」，「売国奴」と罵倒されました。

　辺見庸さんが「もの食う人びと」で紀行文学大賞を受賞したとき，選考委員の
阿川弘之が辺見庸さんの前に来て,元従軍慰安婦との交流をえがいた箇所について，「きみ，あれ恥ずかしくないのかね?」と罵倒しました。辺見庸さんは迫力負けして言い返すことができませんでした。
　「だまれファシスト！恥を知れ！」，「化石しろ，醜い骸骨」と大声で叫び，ビールを顔にぶっかけたかったと後で辺見庸さんは言いました。今ならするけど，と思っているうちに阿川弘之は鬼籍に入りました。

　「新しい歴史教科書をつくる会」の呼びかけ人9人のうち，林真理子のほかに阿川佐和子の名前を見つけたときは，「この親にして，この子ありか」と感慨深く思ったものです。

　日本遺族会顧問の板垣正参議院議員は高校教科書で「未成年の女性を強制的に慰安婦として働かせたと一面的に記述するなど，歴史の真実に基づいたものでなくても歴史的事実として取り上げ」ていると批判しました。
　「明るい日本・国会議員連盟」会長の奥野誠亮は「『従軍』慰安婦はいない。商行為に参加した人たちだ。戦地で交通の便を（国や軍が）はかっただろうが，強制連行はなかった」と主張しました。
　板垣正は東京裁判でＡ級戦犯の責任を問われ絞首刑となった板垣征四郎の息子です。奥野誠亮は特高課長を務め，敗戦時に戦争責任を問われるような公文書を
大量に焼却させました。
　板垣，奥野ともに安倍晋三に右翼教育を徹底的にたたきこんだと言われています。
　また，安倍晋三の祖父の岸信介はマネーロンダリングの名人でした。

スマホを持たず、ツイッターやフェイスブックを持っていないと時代に取り残されつつある感覚におそわれる。しかし、ヤフーなどのニュースもかなりアンダーコントロールされている…と感じる。一時期のような露骨なヘイトスピーチは少なくなったが、２チャンネルは異様な事態が続いているし、ネット空間を支配しているのが、労働組合活動を否定する企業であることを考えれば当然だ。昨日のある会議でも、メディアが意図的に「...