岡山地方最低賃金審議会に対して異議申立書を提出しました。
22日に答申される予定である岡山県最低賃金について、マスカットユニオンは8月20日に、岡山地方最低賃金審議会に対して異議申立書を提出しました。
異議申立書の内容は以下の通りです。
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岡山労働局長 森實 久美子 殿
2024年8月20日
「岡山県最低賃金」の改正に関する異議申立書
岡山市北区岩田町6-11
労働組合 岡山マスカットユニオン
090-4693-4984
2024年8月6日、岡山地方最低賃金審議会は、7月25日の中央最低賃金審議会の答申である「時給50円引き上げ」と全く同じ額の「答申」を提出しました(時給932円⇒982円)。
その約5パーセント程度の「引き上げ」では、経営側が労働時間の延長などの労働強化などによって簡単に取り戻してしまえる額です。昨今の生活必需品の値上げラッシュの中では実質的に引き下げです。
そもそも、現在の最低賃金の水準では、労働者は生活できません。特にウクライナ戦争開戦以降、食糧、エネルギーなどの価格は急激に高騰を続け、物価高が労働者の生活を確実に脅かしており、「最低賃金」の基準スレスレで働く労働者が、もはや生活できないまでに追い込まれています。最低賃金を大幅に引き上げる措置が即刻に必要です。
最低賃金の決定は、最低賃金すれすれで雇用されている労働者の「必要」を前提にした、低賃金の労働者を主体とした、大衆的な議論によるべきものです。
私たちは、あくまでも「最低賃金時給1800円以上」を要求し、岡山労働局長に対して、以下のとおり異議を申し立てます。
1:早急に最低賃金時給「1800円」以上とすること。税および社会保険料などの公課を控除してもなお「1500円」以上となるように求める。
2:最低賃金審議会で為された議論については、専門部会も含めた全審議の全面公開、公聴会の開催、議事録の全面公開など、開かれた運営方法に改める措置を早急に実現すること。
3: 「ワーキングプア」とよばれる層の労働者と関わる機会が比較的多い合同・一般労組の代表者を、労働者代表委員に選任・補任する措置を早急に実現すること。
4: 各地方最低賃金審議会の開催の事実、予定および、意見書提出、意見陳述、傍聴、異議申立書提出の機会などを、地方新聞も含む新聞、マスコミに広告を出すこと等により、広く市民に広報すること。
5:できるだけ早く、1から5の方向で(最低賃金の水準維持を目的とした助成金制度等の創設および物価スライド制導入と一体で)全国全産業一律の新しい最低賃金制を確立するように、厚生労働省および中央最低賃金審議会に要請すること。
以上