村野瀬玲奈の秘書課広報室

村野瀬さまっ＝＝☆

いやはや・・・もう・・・うううう・・・　(T_T)
さて、これが原発帝国フランスだったら・・・とか、アメリカだったら？中国だったら？などなど、想像してしまう・・・けど、現実に起きているのは、日本なんですよね、日本、「先進国」と言われる・・・。

いつも鋭い意見にいろいろと刺激を受けています。

管理人さんの｢被ばくしない権利｣に関しては大いに同意するものですが、昨今の反原発の一部の言説に対してどうなのか、と思う部分もありますので意見を書かせていただきます。

確かに福島の人々にも他地域の人々同様｢被ばくしない権利｣はあります。そして、事故がおこる以前から(それこそ原発ができるときから)そのことを理解していて原発に反対していた人がいたわけです(管理人さんもそのうちの一人と理解しています)。でも現実は関東の電力を補うための原発が福島にできて、大きな事故を起こしてしまったわけです。
これは私の印象ですが、事故が起こってから｢反原発｣風潮が高まり、一部には非常に先鋭的で極端な意見も聞かれるようになったと思います。もちろん事故がおこったが為に｢危険なんだ｣と新たに認識できたことから、そういった人が新たに生まれたのだとは思っています。

以前から原発に反対した人は確実にいて、けれどその声は無視され続けてきたわけですが、それは何も自民党だけの責任ではないはずです。
自民党の農業つぶしの政策は60年代からずっと続き、対して工業化が一貫して進められたといえますが、この経済構造の恩恵を受けた人々は少なくとも福島の農家ではなかったはずです。日本の工業化は、農業県である福島(に限らず東北全般的にそうですが)にとって死活問題であり、そういった中で原発を選択せざるを得ない状況がありました。
そうした経済構造の中で、恩恵を受けていた都会の人々は地元の｢原発反対｣の声を無視してきたわけです。そういう意味で、｢被ばくしない権利｣は突然現れたものではないですし、その権利を無視し続けてきたものは何か(=日本社会の根本的な問題)を厳しく問う必要があります。
(当然政府や東電の責任も問われることになりますが、ここにはそれだけに収斂できないもっと大きな問題も問われることになると思います。)

しかし、多くの｢反原発｣運動の中からその根本を問いただそうという動きは見えません。
ある自称左派が集まる掲示板においてこのような主張をしたところ、私は｢原発推進派｣・｢統一協会信者｣にされ、あまつさえ｢いま現に放射能が大変な時期なのに、そういうことを言うのは問題を矮小化しようとする証拠であり、胡散臭いものだ。巨悪の政府、東電を擁護するものだ｣等と言われたりもしました。
根本的な問題を問いたださない姿勢は、第二第三の原発事故(比喩的なものです)を生むことになり、｢誰かが犠牲とならなければならないという政策｣に結果的に加担してしまうものではないでしょうか。
にもかかわらず、昨今の｢反原発｣の風潮からは、根本的な問題から目をそらし、ただ今現在横たわる原発の問題に対して憤っていられればいいという印象しか受けません。(根本的なものを本当に問いただそうとすると、原発の恩恵を受けてきた私たち自身も批判の対象になってしまうのですが、それは必要な批判ではないでしょうか。自己批判は辛いものですが、それを避けたままの｢反原発｣は雰囲気に酔っているだけの自己陶酔にしか見えません)

やたら東北の復興とか｢がんばろう東北｣といったことが言われていますが、本当にそれを願うなら、東京を中心とし地方を低く見る日本の経済構造や社会構造にメスをいれ、東北の自主性や独自性が尊重され(東北の若い人たちはなぜ地元の方言を隠したがるのでしょうね。疑問に思ったことありませんか。)、自立を促すことのできる経済・社会構造を構築することが必要不可欠だし、｢脱原発｣もそういったところからしか進まないと思うのですが、｢反原発｣の運動からは今後、福島がどういう場所であってほしいのか、東北がどうなってほしいのか、というビジョンは見えてきません。｢反原発｣の運動はそこに手を差し伸べるべきだと思うのですがどうでしょうか。
それどころか実際の｢反原発｣の運動の中ではそれと逆の、｢反原発｣のためには何をしても、どんな言葉を投げつけてもいいという雰囲気があるように思います。
センセーショナルに葬式デモだとかをするということもあったし、管理人さんも｢死の駅伝｣という言葉を肯定的に取り上げているわけですが、福島にも人々の普段の生活があるわけで、そういった人々に対して、そのような行動や言葉を示すよりは、いかに今後の福島像、東北像を提示するかがより重要ではないでしょうか。そして、｢反原発｣の運動の多くが、根本を問いただしたり、今後の福島像・東北像の提示をしたりすることなしに、｢反原発｣のためにはなんでもやっていい、どんな言葉も投げつけていい、では、結局のところ東電や政府同様、無責任な行為ではないでしょうか。

長々と長文失礼しました。
ただ、｢事故がおこる前に原発反対の声を無視してきたのは誰(どんな社会構造、経済構造)なのか｣という根本的な問題を考えることなしに、ただただ｢反原発｣を言いつのっている雰囲気に私は非常に違和感を感じていたために、こうして意見させていただきました。

私は「あります」と答えることは「さとうさん」にも“可能”だったと思います。「ただし、どうやったら、みなさんのその権利を実現することができるのか、今の私にはわからないのです」と、せめて言えなかったのでしょうか？


本当に国民のために働くつもりで公務員をしている人であれば、最低限、それくらいは言えたのではないかと思うのは、私の勝手な「理想」に過ぎないのしょうか。