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方言小話:歴史ミステリー「大蛇」その3

方言小話:歴史ミステリー「大蛇」その3

恐ろしい大蛇から逃れてきた、大助はカメに隠れたのでがんしたな。

その大蛇は、すぐに、追ってきたんじゃよ。

「うーっ、カメか酒でも入ってるか」
と、言ってカメのまま飲んでしまったんだ。
大蛇に
「うーっは・・、ごっくん」

大助の入ったカメは、大蛇に飲み込まれてなや。
たいへんだじゃ。

大助は、懸命にカメの蓋を抑えてこらえたんだと。

やがて、カメは静かになり動かなくなってなや。

はて、どうなったんだべなって。
大助は、そうっとカメの蓋を開けてみたんだと。

「うん、此処は何処だ・・、助かったか」

大蛇は、ウンコと共に、大助の入ったカメを放りだしたようだな。
歴史 7
大助は、カメから出て辺りを見渡すと、木が倒れたり、
家が壊されたりしていたんだと。

「や、や、や・・こりゃ~大変だなや」

道を歩いてると、
へたり込んでる人がいたんだと。

「どうすたんべな」

「いや~、又、大蛇が出て村は荒らされてすまったじゃ」

男は、途方に暮れていたんだな。

「その大蛇は、何処へ行ったんだべ」

「ほれ、あの沼じゃ、あの沼に住んでるんじゃよ」

目の前に、大きな沼が広がってたとよ。
歴史 8
大蛇は、この沼に住んでいて腹が減ったりすると、
出てきては、村人を襲うんだと。

「ふーん、そうか」

大蛇に沼か。
大助は、本当にいたのかと驚くのだった。


【続く】


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コメント

[C2015] 取り合えず助かりました

ツッチーさん
おはよう御座います

大助君は取り合えず助かりましたね。
ウンコといっしょだったのでウンがついていたのですね(笑)
さてこれからどう展開していくのでしょうか。

愛新覚羅

[C2016] Re: 取り合えず助かりました

> 愛新覚羅 さんへ
ウンコで運とわね。
頭が回りませんでした。さて、大助はこの後どうなるんでしょうか。
楽しみですね。
けども、時代を遡るってのも、案外難しいです。
服装なども、庄屋さんとか、小作人とかはやはり微妙に違ったでしょうしね。
まあその辺は、気にしないでやることにします。


  • 2014-02-27 20:18
  • 大坊峠のツッチー
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Author:大坊峠のツッチー
岩手県は北緯40°に位置する岩手町から地域の情報を発信します。山里で農業を営み、昭和26年生まれの人生と、方言による創作小話・童話を綴ります。尚、作品は著作権とし、無断使用はお断りします。

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