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息子の嫁はメロンちゃん
息子の嫁はメロンちゃん
オラの息子は、都会さ就職してらったのさ。
行ったきりさっぱり帰って来ねかったのさ。
それが、突然帰って良いかって電話がきたのさ。
「親父も、年だべな。オラ家さ帰って農家を手伝う事にしたよ」
だってよ。
面白かった。息子もオラ達親を案じてたんだなって、思ったのさ。
しばらくしてな、息子が会社辞めて帰って来たんだ。
そしたら、何とまあ、女子と一緒じゃねえか。
それにワラス子も連れてなや。
驚いたもなにも、タマげたもんだとはこの事だな。
息子は、キャバレーに夢中になったらったんだとよ。
そこにメロンちゃんと云う可愛い子がいてなや、
仕事が終わると毎日のように通ったんだとよ。
ある時にな、デートしたんだとよ。
そしたら、ワラスも一緒に連れて来たんだとよ。
遊園地で一緒に遊んだりしてたんだとさ。
息子は、メロンちゃんに結婚を申し込んだとさ。
「ワラスが居ても良いから、オラはオメが好きだ、結婚してくれ」
ってな。
「実は、私には、亭主が居るの」
「えっ、・・・そうなんだ」
「今、務所に入ってるの。アッチ系でね、離婚の話をしてるけど
それまで待ってくれる」
しばらくして、メロンの離婚は成立したんだどよ。
メロンは、そこを離れて出来るだけ遠くで暮らしたいと言ったど。
「じゃ、オラの田舎にいくか、一緒に農業するべ」
「いいわよ、私も頑張る」
てな、わけよ。
そんな事、一言も言わずになや。
息子は、メロンちゃんにメロメロでな離れねえし。
連れて来たワラスは中学生だっていうし。
メロンちゃんの名前は良いけども、かなりの年だしな。
暇さえあれば鏡の前で化粧したりブラッシングしたりしてよ。
何時になったら畑さ出てき手伝うんだ。
息子さ、
「来て、稼げじゃ」
って、言ったらよ。
「メロンにピーマンは似合わねべよ」
だってよ。
何、バカこいてんだってのよ。本当に困ったもんだよ。
誰か、オラの息子に鍬を、熟れた嫁のメロンにモンペを履かせてやってくれねえか。